2010年10月29日

マッドグリーク[フライト前後の食事どころ]

フライトトレーニングの内容だけではつまらないので、その他の情報も書いてみたいと思います。
訓練空港であるコロナ空港は、ロサンゼルスの東60マイルほどのところにあります。典型的な近郊住宅地です。空港へ向かうフリーウェイのランプ近くにはお店がいくつかあり、トレーニングの前後に寄って食事をすることも出来ます。吉野家もあり、ここは私の定番のようになっています。また、空港にもレストランが1軒あります。
前回のトレーニングの後に、マッドグリークというファストフード店があったので寄ってみました。ローストビーフの文字も気になりましたので。中に入ると、メニューが細かく並んでいてローストビーフを探し出すのは面倒そうだったので、普通のハンバーガーコンボにしました。値段が安く、コンボでも$4.69でした。

注文してから完全に作るようで、多少待たされましたが、パティがなかなかおいしく、今度はロースとビーフを食べに再訪したい感じです。


Mad Greek Restaurant
1141 W 6th St, Corona, CA 92882
(951) 735-2544

朝は大気が安定していました[フライトトレーニング03]

ふ今日は、朝一で飛んできました。家を早朝に出発し、空港へ。空気が澄んでいて、遠くの山の稜線がくっきりと見えています。

予約時間の5分前に着きましたが、空港のゲートこそ開いていたものの、スクールはまだ鍵がかかったまま。鍵がかかっているときは、裏口にあるポストに機体管理簿が入れてあると聞いたのでのぞいてみましたが、何もなし。時間を過ぎてもインストラクターのMarlonは姿を見せずで、仕方がないので車に戻ってMarlonに電話をすると、電話をしながら、Marlonの車が隣のパーキングに入ってきました。5分ほど遅れて現れるのが、Marlon流?のようです。その頃には、どこからかスタッフが来ていてスクールも開いていました。

早速、飛行前のインスペクションを行なって出発します。点検はだいぶ慣れてきましたが、逆に点検漏れがないように気をつけないとと思います。また今日は快晴なので、サングラスを忘れないようにしないと大変です。

ランナップまでのタクシーは自分が担当することに。少しずつコツがつかめてきたような気がしますが、まだ少しふらふらします。また、地上では常にスロットルを握っておくことを注意されました。ランナップでの点検も終えて、コントロールを渡します。前回、Elianにもらったトラフィックパターン上での交信表があるので、それとMarlonの交信を参照します。Marlonは1200フィートまできちんとアップウインドを上昇します。

ダウンウインドに入った直後に、コントロールを渡されました。3000フィートまで上昇とのこと。今日は、コトリとも揺れない気流の良さで、そのためか気持ちがいいように操作が安定してきまります。Marlonにも、「ずいぶんいいねえ」と言われて、少し良い気分に。その後、訓練空域まで飛んで、はじめにClearaing Turnから教わります。これは通常のターンで左90度、右90度と行なうもの。これで周辺に他の飛行機がいないかを確かめます。

上昇時の70mph、下降時の500feet/minuteの維持、またCoordinationのとり方も習いました。これまで、いつも機体がやや左に傾くと感じていたのは、P-Factorのせいだったようです。ラダーで修正することで、きれいな直進が保てるようになってきました。

その後、Steep Turn、通常ターン+上昇、通常ターン+下降を行ないました。どれもきれいに決まります。気流が安定していると気持ち良いものです。また、視界も澄んでいて、下界がとても美しく見えます。Marlonも「awesome」と連発してくれて、なんだか操縦がうまくなった気がします(笑)。

その後、Ground Reference Maneuverをするとのことで、2300フィート(対地800フィート)に降下してから、まずは地上にある水道タンクの周囲を360度旋回。はじめにMarlonがお手本を見せてくれてから、まねします。左にあるタンクの位置関係を維持すれば良いのですが、なんとなくカクカクとした旋回になってしまいます。それでも、Marlonは「よく修正が出来ている」と評価してくれます。しかし、徐々にタンクに近づいていってしまいました。

次に、直線道路上でのS字ターン。これも教本に書いてあった通りですが、コツは道路を横断する時に、直角に交差するようになることをイメージして、旋回角度を調整し続けること。点を目標とする360度より、線を目標とするS字の方がやさしい気がしました。

これらを繰り返しているうちに、あっという間に帰途につく時間に。2500フィートまで上昇してからダウンウインド45度で合流する経路を目指します。Marlonから、「気流が安定していると、操縦がうまくなった気がするだろう」といわれました。自分がうまくなった訳じゃないのかと、悔しく感じます(笑)。引き続き、空港が見えるかと聞かれましたが、まだ良く分からないので、「見えない」というと、「2500に上昇!」との指示。上昇すると、明確に空港が分かりました。

その後、ファイナルに入るところまで操縦を任せてくれ、フラップ展開時の機体の挙動なども理解することが出来ました。その間に、Before Landingチェックリストを実施。かなり慌しくなります。ファイナルで曲がるも降下が足りずに、VASIは白白のまま。ここでコントロールを渡し、少し蛇行しながら高度処理、そして着陸。Marlon、ブレーキをなかなかかけずにずるずると滑走路上を進みます。かなり端まで進んでからタクシーウェイへ。

After Landingチェックを終えてから、「さあ、長い道のりで、十分タクシーの練習をしてくれ」とのこと。そのために、わざと滑走路を出るのを遅らせてくれたようです。タクシーですが、だいぶ慣れました。飛行中にも良く使ったせいか、ラダーの踏み込みの感覚をつかんできた気がします。またスロットルもRPMの数値にこだわりすぎず、感覚的に操作し始めた気がしました。そして、いつものように駐機場に到着、タイダウン。Marlonに、「気流が安定していると、操縦がしやすい。今日は何かつかんだ気がする」と言っておきました。それにつけても、今日は気持ちよく飛べた気がします。霧さえなければ、朝に練習するのが良いのかもしれません。

同乗教習:1.1時間(累計3.5時間)
地上教習:0.2時間(累計2.3時間)

2010年10月27日

まっすぐ飛ばすのが難しい[フライトトレーニング02]

今日も午前中に2時間飛んできました。初めてのElian(エリアン)とのフライトです。3回目のトレーニングにして、スクールの雰囲気にも少しずつ慣れてきた気がします。
スクールは非常にこじんまりとしていて、入り口正面の受付を挟んで、左手がソファのあるミニラウンジ、右側がPCルームになっています。ラウンジには、チャート、サプライ用品、書籍などが陳列され販売されています。ミニラウンジにあるコーヒーとクッキー、PCルームにある冷蔵庫のミネラルウォーターのボトルは無料です。
到着して、入り口で皆さんに挨拶すると、まずはPCルームに向かい天候とNOTAMを確認します。AOPASkyVectorのサイトを使用することにしました(どれを使っても構わないとのことなので、使いやすいものにしました)。聞かれても良いよう空港とオルタナティブの2つのMETARをメモしてから、受付で機体ごとの管理ファイルを受け取ります。今日は、Visibilty 10SM以上、Sky Clearの良い天気でした(実際は、hazeでぼんやりしていましたが)。

機体管理ファイルには、各種検査時間が書かれたシートと、利用簿のシート、そして飛行機のキーが付けられています。Annual、100hourなどのInspection Hourが残っているか確認します。特に100hourは、利用簿の飛行時間と見比べて、オーバーしていないかを確認します。これらのチェックが終わると、 いざ受付横のドアからエプロンの機体へと向かいます。

今日は、私が初飛行のため、機体には露がついていました。昨晩は6度まで冷えこんだせいでしょうか。燃料タンク内に水分が混入していないか、気にかかります。機体についたら、鍵を無くさないように所定の位置(ダッシュボード上)に置き、まずは搭載ドキュメント(AROW) の確認。それから、忘れないうちに、機体管理ファイルの利用簿にある、前回の飛行終了時の飛行時間、エンジン時間の数値を確認の上、同じ数値を利用開始欄に記入しておきます。その後、チェックリストにしたがって、作業をしてきます。大雑把に言って、1.まずは機内の状況、2.マスタースイッチと該当スイッチをオンにして外部灯火及びピトーヒートの点検、3.マスターをオフにしてから、機体外部の点検、と進めます。機体外部点検の際は、燃料の量と質を確認するので、ペーパータオル、燃料ゲージ、燃料チェッカーを持ってまわります。心配した水分の混入は、ありませんでした。

一連の点検が終わる頃にElianがやってきたので、問題なしの旨を報告。ここで、今日の訓練内容を打ち合わせ。「まずは操縦になれることが重要。レベルフライト、ターン、クライム、ディセントを繰り返す」とのこと。

駐機場ではエンジンスタートが禁止されているため、タクシーラインまで機体を少し移動します。ここで飛行機にようやく乗り込み、Before Engine Startチェックリストを実施します。今回始めて自力だけでエンジン始動をしましたが、問題なく始動しました。始動前の「クリアー!」の叫びを、照れないようにしないといけません。その後、After Engine Startチェックも行って、ランナップエリアへ移動します。ここのタクシーはElianが行いました。

ランナップでは、Before Take Offリストを実施し、360度まわって周囲の安全を確認してから飛び立ちます。Elianからは操縦桿ペダルに軽く手足を添えて、動きを感じるようにとの指示が。飛び立ってからは、ローカルルールにしたがって直進を維持し、1000フィートを超えたところでクロスウインドへ(本当はTPA300フィート手前の1200まで直進しないといけないはずですが)。ダウンウインドから離脱するタイミングで、「You have airplane」と操縦を任されました。

この後は、前回と同様に水平飛行、旋回、上昇、降下とコンビネーションを行いました。感覚としては、なぜかバックプレッシャーの必要な旋回の方が、水平飛行よりも高度を保ちやすい気がしました。また、いくつか癖を指摘されました。
  1. 水平飛行の際、気流の乱れでロールした後の戻しが大きすぎる
  2. 昇降計よりも高度計、それよりも外を見ること
  3. トリムはエレベータ操作の圧力を抜く感じで、やりすぎないこと
頭の中では、どれも心から納得しているのですが、それを手足の動きとして実施するのが難しい感じです。「動きをコーディネートするのが難しい」とElianにぼやきつつ、旋回を繰り返します。興味深いのが、トレーニングはトレーニーがするものという姿勢が徹底されていること。
  1. 山の近くで、山に向かって旋回との指示が出ました。ためらっていると、それで良いとのこと(安全に反する指示は、誰の言うことでも聞いてはいけない)。
  2. ここで旋回など、いちいち指示は出さないので、自分で好きなときに好きな旋回、上昇、降下をするとのこと。
  3. 予約したトレーニング時間の中で、どれだけフライトを続けるかも、トレーニーが決めること(帰りたくなったら、帰ること)。
どの程度勝手にやった良いのか勝手が分からないので、各マヌーバをする前にインテンションを告げてから行いました。やはり、ただの直進が難しい気がします。また、つい両手を操縦桿に添えてしまい、片手で操作するようにと注意を受けます。

帰途につきトラフィックパターンに合流するところで、前回と同様に、他機を先に通すため山沿いに迂回、その途中でコントロールをElianに渡しました。ただしElianは着陸まで、注意点をすべて細かく教えてくれるので、ランディングまでの流れに関する耳学問が、実感をもって確認できました。

ダウンウインドと、ランウェイを出た時点でのチェックに関しては、リストを出す前にElianが口頭で説明して実施。この辺りは、忙しいときなので、覚えてしまった方が良いのかもしれません。

最後に、Taxingを任され、よろよろしながらブレーキを試しつつ駐機場へ。エンジン停止後、トーバーで機体を駐機位置に戻し、Tie Downしてから利用簿に飛行時間、エンジン時間を記入してすべて終了となりました。機体管理ファイルは受付に提出し、記載された飛行時間を基に課金される仕組みです。

もう少し練習すれば思うように操縦できるのではという期待感と、本当に上達するのかなという不安が交錯します。計器を見過ぎないで、景色の見え方や感覚で操縦できるようになることが重要のようです。余談ですが、Alianによると、パイロットの75%が高所恐怖症とのこと。仲間が多いとは、心強い限りです(笑)。

同乗教習:1.2時間(累計2.4時間)
地上教習:0.2時間(累計2.1時間)

2010年10月26日

前線通過中につき訓練はお休み

現在、カリフォルニア州南部を寒冷前線が通過中で、そのため天気が悪化しています。先ほど、Elianから連絡があり、今日は天候が悪いのでトレーニングはキャンセルとのことでした。気象データを見ると、見事に前線が通過中で、海上でも視界が低下しているようです。わが地域上空も、視界がとても悪い状態で、一見してこれは無理と分かります。
この前線が通過すれば天気は上向くと思われるので、早く通過して欲しいのですが、なかなかユックリトした速度のようです。当たり前なのかもしれませんが、この地域も秋、そして冬を迎えようとしているのが天気図からも理解されます。
降水データはご覧の通りで、海岸ではなく内陸部に垂れ込めるように降水が見受けられます。少しばかり残念なのは、このような天気にもかかわらず、海岸部の各空港はVFR状態で、内陸部だけ非VFR状態であることです。
丸い点が空港、緑=VFR、青=MVFR、赤=IFR、ピンク=LIFR
それにしても、以前から天気図は好きでしたが、最近は特に天気データを良く見るようになりました。

2010年10月25日

初飛行[フライトトレーニング01]

23日、トレーニング2回目で初飛行してきました。天気が悪くどうなるかと思いましたが、METARでのCeilingが3000AGLだったので、OKが出ました。予定していた前回のインストラクターのElienから、Marlonに変更になりましたが、Marlonの教え方もなかなか分かりやすく、どちらをメインのインストラクターにするか、難しい感じです。

はじめにスクールで、今日のレッスン内容を打ち合わせしてから、飛行前点検に向かいます。これは前回に続いて2度目なので、だいぶ理解してきています。Marlonも大丈夫と思ったのか、途中で抜けて、一人で機外点検を行ないました。それでも、エンジン、プロペラなど特に重要部分の点検は、一緒に行ないました。難しいのは、経年劣化(問題ない部分)と不具合(メカニックに申告すべき部分)を見分ける事です。最初なので、かなり神経質に(ペイントの剥がれまで)Marlonに尋ねてみましたが、大丈夫との事でした。カウリングにクラックを見つけましたが、これは端にドリルで穴が開けられており、これ以上進行しないように処置済みなのでOKとの事でした。

続いて、エンジン始動前の点検が行い、いざエンジン始動。どうもかかりが悪く心配になりましたが、30秒のクーリングタイムをおいての再始動で成功しました。スロットルの開きぐらいが微妙なようで、空中でエンジンが停止してしまったらと考えると不安があります。その後、オイルプレッシャー、テンプルチャを確認して始動完了です。ここからは、教官が操縦します。私の仕事は、チェックリストの確認のみ。

Positiveなコントロールの移管(You have, I have)を教わった後、ランナップへ。機体を風上に向けてチェックリストをこなしていきます。間に、後ろの機体から、先に行っていいかとの無線が。一人で飛ばすようになったら、こういうのにも即座に対応する必要があるのかと思います。その後、360旋回をして周囲のトラフィックを確認してから、ランウェイへ。

離陸滑走中に操縦桿を少しひくのは、前輪への負担を軽くして破損を防ぐためとの事。C150はノットではなくマイル表示なので、55mphでローテート。この空港は、TPA(トラフィックパターンアルチチュード:1000AGL)の300フィート未満に上昇するまではアップウインドを維持するとの事で、そのままじっと直進。その後、クロスウインド、ダウンウインドと左旋回を繰り返しながら上昇。2000フィートまでダウンウインド上で上昇します。その間も、他のトラフィックからの連絡が入り、Marlonはその度にあそこ、ここと指さして教えてくれますが、なかなか視認が難しいものです。特に自分より低い高度の機は、地上の景色に溶け込みがちです。

2000フィートに到達したところで、You have controlということでまかされました。Lake Mathewという訓練空域に向けて、20度ほど右に変針しながら、2500フィートまで引き続き上昇します。上昇速度は70~80mphを維持するようにとのこと。感じたのは、姿勢、針路、速度のバランスを取りながら一定の範囲に押さえ続けるのが意外と手間がかかること。トリムを使っても良いのではと思いますが、インストラクターが指示しない以上、いきなりいじるのもどうかと思い、操縦桿を引き続けます。

上昇率の10%手前の高度で、水平飛行に移行し始めるとのこと。毎分500フィート程で上昇していたので、目的高度50フィート手前で水平に入る事になります。2500rpmに落とします。水平飛行は、落ち着いてくれば安定はしやすい感じでした。ここで、Marlonがトリムの使い方を教えてくれたので、使えたこともあります。トリムは効きが遅れで出るので、あまり急いで回し過ぎると、やり過ぎになることが分かりました(笑)。Marlonは、安定したら、指2本で操縦するくらいでと示してくれます。確かにその程度に安定しています。

やがて湖上空に到達し、無線で訓練開始の連絡を入れてから、旋回の指示が。旋回の際は、一度旋回方向の反対に機体を傾けて、翼の死角にトラフィックがいないか確認するとのこと。スリップ計を見ながら操縦してみましたが、なんだかラダーの実感は湧かず。これに限らず、ペダルの実感が操縦桿ほどはありません。また、そのままでは機体が下がるので、操縦桿を少しひいてバックプレッシャーをかけます。昇降計ではなく、機首と水平線の相対関係で判断するようにとの事ですが、つい昇降計を見てしまい、操作が後手に回りがちです。旋回の際は、旋回角度の半分の角度に目的針路が近付いたら、水平飛行に戻るとの事。25度で旋回していたので、12.5度まで接近したら、機体を水平に戻し始めます。

続いて、3000フィートまで上昇の指示が。再びフルスロットル、操縦桿を引いて上昇します。さらに上昇しながらの旋回指示。水平飛行での旋回でも安定しないので、これはなかなか難しい。旋回角度、速度、上昇率のバランスを取るのは大変です。

やがて、戻る時間が来て、今度は降下の指示。2100rpmまでスロットルを絞り、TPAの1500フィートまで下がりつつ向かうようにとの事。これは、今までの中ではやりやすかったですが、水平に戻るタイミングと操作が難しく、高度が上下してしまいました。さらに、後ろから高速な機体(Bonanza)が無線でポジションレポート。Marlonはすぐに見つけましたが、私の席からは見つけられず。Marlonがコントロールを取り、左にふれて後続機を先に行かせます。その間、こちらは山に向かって飛行するので、山が近付き、気流が乱れてきます。そろそろ変針したいなあと思った頃に、ようやく右手をトラフィックパターンに向かっていく機体が見えました。そこでトラフィックパターンに向けて、われわれも変針。再び、I have controlに。

ダウンウインドに45度で入りますが、この45度の間隔もなかなか実感としては掴みにくい感じでした。先行機が早くもラストファイナルに見えた頃、高度を下げ始めます。再び2100rpmに落とし、高度を下げて行きます。ここでコントロールを渡し、あとは任せます。任せた安心からか、フラップ操作を指示されましたが、タイミングをしっかりと覚えていませんでした。

ファイナルに入るところで滑走路をみると、随分高い印象が。日本の旅客機の前方スクリーンで見たアプローチの感覚とは違います。この空港のVASIが4.0という事もあるのかもしれませんが、それでもばっちりグライドパスに乗っています。危なげなく着陸、誘導路に出たところで、After Landing Checklistを実施。フラップを上げ、ミクスチャーを少し引きます。そこで、MarlonからTaxiしてみる、と聞かれ、もちろんと答えました。

Taxiは難しいです。直進していてもペダルだけでは効きが悪いので、少しブレーキを使うと行きすぎたり、なかなかライン上に乗ってくれません。駐機場に向かうところで大きく外れてしまい、あとはMarlonが引き継いでくれました。到着後、ミクスチャーを引き、マグネトーをオフにし、マスターを落として、チェックリスト完了。そのままトーバーで機体を駐機位置に戻して終了となりました。

スクールに戻り、ログブックをお願いしましたが、日本のホウブンから輸入したものに、手間取っている様子でした。特に出発・到着時間、訓練内容の項目をどうするかでMarlonは戸惑っていました。結果として、これらは私が書き、彼にはサインとCFIの番号だけを記載してもらいました。

以上、1時間半でしたが、まあ中身の濃い時間となりました。Marlonなのか、スクールなのか分かりませんが、良心的なのは、料金は実際の飛行時間だけのこと。0.7時間分だけでした。インストラクター費用も、飛行前点検でいなくなっていた部分を引いてくれたのか、1.0時間だけでした。

同乗教習:0.7時間(累計1.2時間)
地上教習:0.3時間(累計2.1時間)

2010年10月24日

またしても初飛行ならず・・・[グラウンドスクール01]

21日の午前にリベンジするべく(単に次の予約だっただけですが)、フライトスクールへ。ただし、この日も天気が悪く、MVFR(Marginal VFR Condition:VFRの気象条件ギリギリ)。前回のインストラクターLorneは体重オーバーでダメだったため、Elianに変更しての初レッスンは、またしても飛べませんでした。

ただし、スクール内での今後のレッスンの説明と毎回の書類確認作業、実機を使っての飛行前点検の方法を2時間弱で教わりました。習った内容は、あまりに長いので、追記として箇条書きにしておきます。

これらを覚えるということと、テキストのうち読み込んでくるChapterを指示されました。なかなか、覚えることが多くて大変そうです。 飛ぶ事はかないませんでしたが、とてもためになる授業でした。

地上教習1.8時間

2010年10月21日

医療保険に加入

AD&D、RLIと2つの保険に加入しましたが、今回、加入を検討している保険は全部で4種類あります。
  1. AD&D=傷害保険(死亡、もしくは手足損傷失明など重大障害時の補償)
  2. RLI=損害賠償保険(機体、もしくは操縦による物損、人身の損害賠償を補償)
  3. 医療保険=航空機操縦時の怪我の医療費を補償
  4. 生命保険=航空機操縦時の死亡をカバーするもの
の4つです。上2つは加入済みです。本来、1、3は日本で加入する旅行保険(長期)で、危険運動特約の割増に入っていれば不要ですが、こちらに来るときにその予定がなかったこと、 そもそも法人契約で加入のため、自分の都合でそのような特約が付けられませんでした(航空機操縦の割増特約がある保険会社は少ないようです)。保険会社に電話で確認してみましたが、旅行保険の傷害保険だけでなく、医療部分に関しても航空機操縦に起因する場合は適用外とのことでした。ということで、こちらでは入れるものを調べてみました。

4に関しては、さすがに趣味の事故で万が一の場合、家族も浮かばれないと思い、せめてもということで入っておこうかと思っています(日本に帰ったら、止める予定ですが)。

前段が長くなりましたが、今回は3の医療保険に加入しました。加入の条件としては、
  • 通常の病気・怪我用には旅行保険が適応されるので、操縦時の事故に関してだけ検討
  • 大怪我で多額の医療費が発生する際に対応できるもの
  • 航空機操縦時の怪我にも適応されるもの
ということでした。調べると、短期保険(転職などの際の一時的な目的用)と、米国訪問者用保険が該当しそうです。訪問者保険には、旅行、留学、移民用など様々な種類があります。ただし、航空機操縦に対応するのは、短期保険と留学の訪問者のみでした。

これは、www.KaigaiRyokouHoken123.comで調べ、Liaison Studentという保険にたどり着きました。私

は学生ではないのですが、私のVisaで加入が可能だったので、問題ありませんでした。また、航空機操縦時の事故の治療費用も補償される事も、問い合わせて確認しました。ただし、AD&D(傷害保険)部分のみ、操縦時の死亡・傷害は補償されないそうです。上記サイトの田口さんに、メール、電話でお教えいただきました。 この保険の保険料は1日単位で計算されるので、無駄が無いのは良かったです。半年で6万円ほど。通常の病気・怪我には不要と考えると微妙な値段ですが、安心のため加入しました。

手続きと支払いはWeb上で行え、加入証もWeb、メールで取得・印刷できました。こうした手続きのWeb上での手続きが簡単に行われるのは、とても便利です。これに比べると、日本はまだまだ紙文化なのだと思います。

学生ビザ等でフライトトレーニングで来る場合は、この保険も参考になるかもしれません。また、Visaに関係なく短期保険でカバーできる場合もあるようです。

さて、いよいよ明日は初フライトトレーニングです。ちゃんと飛べるでしょうか。

2010年10月16日

Written Test合格証

今日、郵便でPrepwareから修了証が送られてきました。PrepwareでWritten Testのオンライン模試を購入し、90%以上の正解率を2度以上出すと、Endorsementを発行してくれます。そのEndorseを使ってWritten Testを受験して合格した際は、合格証の写しをメールかFAXして下さいとのことでした。送ると、修了証を送りますとの事でしたが、これのようです。

ずいぶんさっぱりした修了証ですが、かなりしっかりした厚紙で出来た封筒に入って送られてきました。本当に残るはフライトレッスンだけになってきました。

2010年10月13日

フライトトレーニング日記リンク集

私がトレーニングをする予定空港の近隣で、フライトトレーニングをされた「先輩」の皆さんのサイトを、リストにします。これら「先輩」方の情報が無ければ、AFSPの手続きや入校手続きも、困難が多いことだったと思います。これから先のトレーニングについても、とても参考にさせていただいています。(リンクが不適切でしたら、お知らせください。)
  • Take Off Rwy 26
    レッドランズ(Redlands)で、2004~2006年にトレーニングを受けられています。作者のHさんには、スクール、トレーニング機種に関して詳細にお教えいただきました
  • 瀬名秀明がゆく
    作家で東北大特任教授の瀬名さんのページです。2006年7~12月にレッドランズ(Redlands)で、トレーニングを受けられています。
このブログも、「先輩」方のブログと同様に、役に立つものにしていきたいと考えています。

    初フライト・・・出来ず

    10月13日(水)、朝に初フライトの予約を入れました。教官は体験飛行の時のLorneです。かなり大柄だったので、C150だとぎっちぎちだろうな、などと思いながら外に出ると、視界が良くありません。完全に霧が出ています。それでも、スクールまで車で出かけ、受付にいたCarlosに、「この視界はどう」と聞いてみると、「駄目だけど、じきに上がると思う」とのこと。他にも年配のスチューデントがすでに来ており、スクールのソファで待機していました。

    Lorneもすでに来ており、まずは体重計に乗れとのこと。アメリカに来て以来、5キロほど増量しているので、どんなものかと思いながら乗ると、当たり前ですが、自宅で測ったのと同じ体重。Lorneはインストラクター控室に引っ込みましたが、しばらくすると控室に呼ばれました。ホワイトボードに何やら計算が書いてあり、「君が**ポンド、僕が**ポンド。飛行機の自重が**ポンド。Max Weightから差し引くと燃料を**ガロン降ろさないといけない。これはコンフォタブルではない。」とのこと。つまり、二人が重すぎて、これでは飛べないということでした。

    Lorneは「自分が重すぎなんだ。今後、インストラクターを変えるか、C172に訓練機を変えるかは100%君次第だ。」とのこと。なんか切ない感じなので、思わず「デモフライトの時にあなたと飛んで、とても信頼できると感じたから、あなたを選んだのに」とフォロー。厳格な空の男は、こんなフォローにも顔色一つ変えず。ますます信用できるような、多少は気を良くして欲しかったような。

    いずれにせよ窓口のCarlosにも報告し、二人から「理解してくれてありがとう」と握手されました。何となく、まだ飛ぶ事に実感が持てていないので、特に失望感は無し。Carlosは恐縮してくれて、「お詫びに1時間フライト時間を付けるから」とのありがたい申し出。「また来ます」と言って、そのまま帰宅の途につきました。この頃になると、すっかり空は晴れ上がっていました…。空を見ると、少し残念な気がしてきました。

    さて、今後ですが、飛行機を変えるか教官を変えるか。Lorneは予約画面で見ると、空きが多いのて、つかまえやすそうなのが魅力&ヒマそうで多少気の毒な感じです。でも、C150の方が訓練費が安いのには変わりなく、どうしたものかなあと逡巡します。 また、C150の場合、どの教官だったら体重的にOKなのか、聞いてくるのを忘れました。このスクール(他のもそうでしょうが)のWeb予約画面には、そんな判別機能はもちろんなく、また電話して聞かないといけません。自分がライセンスを取った暁には、高機能の予約システムを開発して、プレゼントしてあげようかしら。そんな事も少し考えました。

    そんな訳で、初フライトにはまだ至っていません。本当に飛びたてる日は来るのでしょうか。

    Renter's Liablility Insurance(RLI)

    レンター保険(RLI)。これは、航空機をレンタルする人が加入する保険です。この保険は、レンタルしていた航空機の操縦中に、過失より人・物に損害を与えた場合の賠償額を保険してくれるものです。


    フライトスクールでの試験は、スクールから航空機をレンタルし、インストラクターを雇って習うという形になります。スクール自体が保険には入っています(私のスクールでは最大100万ドルだそうです)が、Deduction(免責額)が$5,000とあまり安くはありません。また、総額が$1,000,000であっても、人数や一件当たりの限度額があるなどして、必ずしもすべてカバーされるとは限らない、さらに、スクールの保険はスクールを保護するためにあるため、レンターの保護が万全とは限らない、などが指摘されています。したがって、スクールの保険に関わらず、RLIには入っていた方が良いようです。

    RLIを取り扱っているのは、大手として
    があります。どちらの保険料率、補償内容もほとんど同じですが、唯一の違いとしては、AVEMCOには安いながら、事故の際のパイロット本人の治療費用が支払われるとなっています。
    AVEMCO Renters & Borrowers Features & Benefits
    Up to $5,000 for necessary medical expenses, including $100 per day in-patient hospital payments to you, your spouse, parent, or child as a result of an accident.
     この利点を理由に、私はAVEMCOの保険に加入する事にしました。どちらもオンライン上で加入できるようになっているのですが、AVEMCOはアメリカ市民以外は、オンライン申込が出来ません。そこで電話窓口に電話して、申込をしました。必要な書類としてVISAが必要との事で、メールの添付で教わった担当者のメールアドレス宛に送りました。ちなみにこのメールアドレスを教わる際、フォネティックコードで読み上げるところが、さすが航空保険の会社だと思いました。「…アット・アルファー・ビクター・エコー・マイク・・・」といった感じです。それ以降も、順調にやりとりは済み、2時間程度で加入手続きが完了し、メールで加入証のPDFが送られてきました。

    これで、加入を検討している保険類のうち、AD&D、RLIの加入が終わりました。保険に関しては、補償内容や免責事項などをきちんと読むことが必要ですが、英語のこうした説明は、日本語の保険独特の用語で記載されたものより、むしろ平易で分かりやすいのではと感じます。

    パイロットグッズ通販ショップ

    パイロットグッズですが、Student Pilotとして必要なものは、以下のようなものがあります。
    • フライトコンピュータ(計算盤)
    • プロッター(定規)
    • ヘッドセット
    • チャート(地図)類
    • ログブック
    • テキスト類
    これらは、スクールでも売っていますが、なかなか高価でした。そこで、ネットで調べておくと、いろいろ安く売っているネットショップが見つかりました。以下に、それらのショップをあげておきます。
    1. ASA(Aviation Supplies and Academics)
    2. MyPilotStore.com
    3. PilotMall.com
    4. The AirpotShoppe
    5. Aircraft Spruce & Specialities Co
     1のASAは独自テキストやグッズを製造、販売しています。なので、価格は若干高めです。2~5は、オリジナル商品もありますが、各社の製品を扱っています。ASAの商品が2~5のショップで本家より安い値段で売られていたりします。

    私は、以下のように購入しました。
    ASA→フライトコンピュータ、プロッター、テキスト(試験問題)
    PilotMall→ヘッドセット、チャート類
    その時々のプロモーション、一緒に購入するか否か、など様々な条件で価格が変わりますので、どのショップが安いか、一概にはいえないと思います。

    入校手続き

    AFSPの承認がおりたので、10月10日(日)に、ようやくフライトスクールに入校手続きに訪れました。最初に体験搭乗をしてから、1カ月が経過しています。
    左がスクール、右は空港レストラン
    窓口のカルロスさんにAFSPの書類を提出すると、「Good Job!」とのこと。結局、スクールにサポートを求めることなく、自力で全部やりきりました。また、Written Testもすでに合格していると伝え合格証を見せると、これまた「Good Job!」とのこと。他に出来る準備もなかったですから。

    手続きとしては、まずスクールの料金支払いについて説明を受けました。このスクールの場合、①訓練の度に毎回の支払い、②最低訓練時間分(飛行機40時間、インストラクター40時間)を4回に分けての支払い、③最低訓練時間分(飛行機40時間、インストラクター40時間)を1度に支払いの3種類があるとのこと。価格は③<②<①となっています。②と③は、費用に教材一式が含まれていますが、自分の教材を用意している場合はそれをキャンセルして、その分の価格を飛行時間に差し替えることが出来ます。これは、スクールにアカウント(口座)を作成して、そこにお金をデポジットするという考え方に基づいています。

    アカウントの考え方、航空機とインストラクターそ時間いくらで押さえるという考え方以外は、だいたい日本の自動車学校と同じような感じでしょうか。
    料金の説明が終わると、次は、テキストについてです。私はWritten Testを合格しているとのことで、②、③のセット料金に含まれているコンピュータ学習方式の教材一式($300程度)は不要ということになり、代わりにお勧めのテキストを何冊かあげてもらいました。結局、以下の3冊を購入する事に。
    • オーラル試験対策用テキスト
    • プライベートパイロット用総合テキスト
    • マヌーバ学習用テキスト
    これらも、Amazonやパイロットグッズ通販会社で購入すれば安い値段になるのですが、今回はスクールで買う事にしました。スクールで買わなければいけない訳ではないので、予め相談しておけば、通販でも良いと思います。 実際、別に一冊もいらないと言っても問題ない感じで、こちらから本を奨めてもらいました。

    これで、料金計算に必要な準備が揃い、料金を支払います。その上で、支払い額、デポジット額が記載された明細書を受け取ります。今後、毎回訓練をするたびに明細が発行され、自分のアカウント残高や支払い費用が分かる仕組みという事で、非常に明快で分かりやすい仕組みだと思いました。

    最後に、今後のレッスン予約の方法を教えてもらいました。これはweb上でログインし、スケジュールのカレンダーから、航空機、インストラクターの空きを確認しながら30分単位で予約していく方式。これも日本の自動車学校の予約に近いのではないでしょうか。訓練時間は、1回2~3時間とするのが良いとの事。これ以下だと慌ただしいし、3時間を超えるとぐったりしてしまうという説明でした。キャンセルは24時間以上前なら可能で、それ未満の場合は応相談で事情によりキャンセル可能との事でした。天候事由の場合は、無条件にキャンセル可能です。

    良心的だと思ったのは、予約が2時間でも、実際のフライト時間がそれ以下であれば、その分だけ課金されるとの事でした。プレフライトのレクチャーが長引いても、その分は課金されないということになります。

    私はC172の訓練費用を払い込みましたが、訓練についてはカルロスと相談の結果、ソロ飛行まではC150で訓練し、クロスカントリーに出る時にからC172にするということで、訓練費用を節約すると良いとアドバイスを受けました。しかし、C150を見せてもらいましたが、想像以上に小さく、自分と教官が乗ったらすごいことになりそうそうです。大丈夫なんでしょうか(と思ったら大丈夫でなかった話が起こりました…)。

    2010年10月9日

    操縦に関するAD&D保険

    AOPAは会員限定の保険加入サービスも行っています。扱っている保険にはさまざまな種類がありますが、まず検討したのは、AD&D(傷害保険)とRLI(航空機賃借者保険)です。

    保険全般の必要性については、Take off Rwy26というサイトを運営されておられるHさんの以下のページ(左側のメニューで「10.<役立ち情報>保険の話」をクリックしてください)が、大変詳しく解説されておられます。私も大変参考にさせていただきました。

    AD&Dは、自身の操縦や他人の操縦への同乗における怪我や死亡による補償を行うもので、RLIは自身の操縦による他者への障害や損害の補償を行なうものです。ここでは、AD&Dについて説明を行ないます。AOPAでは、加入後(もしくは更新後)90日間のみにAD&Dに加入する事が出来るとのことで、補償額と保険料は以下のようになっています(AOPAページより転載)。


    Level of Coverage
    (補償額)

    Annual Premium
    (保険料)
    $10,000 $21.50
    $15,000 $32.25
    $20,000 $43.00
    $25,000 $53.75
    $30,000 $64.50
    $40,000 $86.00
    $50,000 $107.50
    $60,000 $139.50
    $70,000 $171.50
    $75,000 $187.50
    $80,000 $203.50
    $90,000 $235.50
    $100,000 $267.50
    $125,000 $347.50
    $150,000 $427.50
    $200,000 $587.50
    $225,000 $687.50
    $250,000 $787.50
    $300,000 $987.50

    死亡の場合は満額、傷害の場合は以下のようなルールになっているようです(以下資料より抜粋)。
    満額を補償する傷害:
    • 両手もしくは両足、もしくは両目視力の喪失
    • 片手及び片足の喪失
    • 片手もしくは片足と片目視力の喪失
     半額を補償する傷害:
    • 片手もしくは片足の喪失
    • 片目視力の喪失
    *手足の喪失とは、手首・足首もしくはそれ以上の喪失のこと。視力の喪失とは、回復不能な完全失明のこと。

    なまなましい話ですが、このようになっているようです。

    AD&D保険はAOPAのサイトからオンラインで加入する事ができ、医療検査も不要、年齢による保険料の差異もありません。 

    上記の内容は、必ず各自の責任で確認してください。本記載に関して一切の責任は負いません。 

    Permission to Initiate

    10月8日(金)に、表題のメールがAFSPから届きました。指紋採取後3日でしたので、これまでのプロセスに比べると、予想外に早かった気がします。これで、9月15日に申し込み手続きを行なってから、23日で許可までの全てのプロセスが進んだことになります。私は、アメリカに滞在中ですから良いですが、日本から手続きを行なう場合は、以下の点に注意して手続きをする必要があると思います。

    1. 十分な期間(指紋採取のメール到着まで3週間程度以上)を持ってAFSPに申し込む
    2. 事前にフライトスクールに、AFSPで訓練を速やかに承認してもらうよう打ち合わせる
    3. 指紋採取のメールが来たら、速やかに指紋採取会場にアポイントを取る
    4. 指紋採取後、1週間程度承認に時間がかかることを覚悟しておく

    特に、4はどうしようもないですが、時間がもったいない気がします。日本国内でも一個所だけ指紋採取をする業者(個人名でした)があるようなので、そこで採取すれば、渡航してからの待機時間は、解消できるかもしれません。


    さて、これからですが、以下の手続きを考えています。

    1. 保険の加入
    2. フライトスクールの申込み

    1の保険ですが、賠責補償(RLI)や、傷害保険(AD&D)があります。どちらもAOPAで扱っているのでそれに加入しようと考えています。また、生命保険についても、考えておいた方が良さそうです。

    2は、訓練の機種をC150にするのかC172にするのかを決定して、訓練費用を納めます。アメリカでは、様々な継続的なサービスの支払いには「アカウント(口座)」という概念があり、一定額をアカウントに入れておくという考え方があります。レッスンを受ける予定のフライトスクールでは、デポジットした(納めた)金額によって割引率が変わってくるようです。例えば10時間分以上納入するとブロックレート、40時間(最低訓練時間)分を納入するとブロックレート+10%相当金額のボーナスが付くとなっています。

    支払を実際にする前には、上記に関連して、フライトスクールの航空機保険加入状況、アカウントにデポジットの取り扱いについて、もう一度確認をしておきたいと思います。

    これでようやく、トレーニングに向けての全ての準備が整いました。準備倒れにならないよう、頑張りたいと思います(笑)。

    2010年10月8日

    指紋採取にロングビーチまで(指紋採取その3)

    10月1日(金)にAFSPからFinger Printの案内メールが届きました。週明けの4日(月)にリストから会場を選択し、申し込みました。前の投稿でも可きましたが、このリストはインターネットエクスプローラでないと、検索が正しく機能しません。
    またFingerprintの採取・登録の仕組には、Transportation Security Clearinghouse(TSC)とNATAという2つのクリアリングハウスがあるようです。会場詳細画面の下にPre-Enroll(事前手続き)が必要という表示がされ、その画面へと進めるものがあります(下図参照)。これはNATAのクリアリングハウスへの登録を行なう会場ということのようです。
    このNATAは、TSA直営のTSCよりも民間だけに仕組みが洗練されているようで、Pre-Enrollで料金の支払い($99)や、様々な個人情報を事前登録して、プリントアウトすることが出来るようになっています。
    事前登録用紙はプリントアウトして持参します
    ただし、NATA系のPre-Enrollで支払いをしてしまうと、その後、TSC系の会場で指紋採取手続きをすることに変更した場合、あらためて料金を支払う必要が発生してしまいます(NATA系の会場であれば、支払いをした後でも会場の変更は可能です)。Pre-Enrollは、会場のアポイントをきちんと取ってから、行うべきです。
    NATA系会場である旨の表示
    また、以前の投稿でも書きましたが、出張サービス(Mobile Service)を行なう会場(業者)もあります。申込時には、会場、料金(Mobileの場合、追加料金が発生するか)などを確認する事も、重要です。

    私は、指紋採取は、ロングビーチ空港にあるFlightSafety Internationalという会場に申し込みをしました。NATA系の会場です。電話をした翌日の午前10時のアポイントが取れました。指定の教育を受けた指紋採取者がおり、その人だけが採取する事が出来るようです。  
    FlightSafety Internationalの正面玄関
    当日、会場を訪れると、私が通おうと思っているフライトスクールとは全く違う、都会的・ビジネス的雰囲気に溢れるフライトスクールでした。どうも、ATP等プロフェッショナルを目指すパイロット養成が中心のスクールのようです。指紋採取で訪れた旨を伝えると、ゲストタグを首からかけるように言われ、ラウンジで待つようにとの事。ラウンジですが、職員や訓練生の休憩室を兼ねているようで、コーヒー、ジュースやベーグルなどが置かれ、自由に飲食できるようになっていました。なかなかおしゃれです。また職員・訓練生の服装もネクタイこそ締めていないもののしっかりしたものでした。ここを訪問する場合は、ジーンズ以外+シャツ程度が良いかもしれません。

    ラウンジでコーヒーを飲みながら、置いてあった航空雑誌をパラパラとめくりつつまつのですが、担当者がなかなか現れません。20分ほど経っても変化が無いので、受付に戻って「私のことを忘れていませんか?」と尋ねると、さすがに慌てた感じですぐに呼び出してみる、とのこと。結局、指紋採取担当のダニエル君(若いお兄さん)は、それから10分ほど経って現れました。謝りながら教えてくれた理由は、なぜだか自分の電話がずっと話し中だったらしい、とのこと。

    さて手続きですが、まずは、こちらから用意した以下の書類の確認。
    • パスポート
    • もう一つ別のID(写真付とのこと:Driver's Licenseを持参しました)
    • Pre-Enrollの際の画面(事前登録用紙)のプリントアウト
    • AFSPからの指紋採取手続き指示のメールのプリントアウト
    次いで、指紋採取用紙(左右の指用が各2枚=計4枚)への必要事項の記入、署名など。

    その上で、小さなケースのような箱の上に採取用紙をセットし、薄赤いインクを付けて捺印します。指1本ずつ、親指以外4本まとめて、でワンセット。片手ずつ2回、計4回この作業を淡々と繰り返します。不思議だったのは、指紋採取したケースには、「Ink-less System」と記してあったこと。インクを指に付けてるのに。「どういうこと」とダニエル君に聞くと、「自分もなぜインクレスというのか分からないけど、用紙をこのケースに入れると中でベークドされて黒くなるんだ」とのこと。見せてもらうと、確かに赤いインクだった指紋が、黒くなっていました。意味は良く分かりませんが。電気コードがついていたので、もしかして採取した指紋データを電子的に処理するのでは(処理が早まるのでは)と期待しましたが、ただのヒーター用でした。ちなみに赤インク、色は薄めで目立ちにくいですが、洗ってもなかなか落ちませんでした。

    最後に、訓練の承認が下りるまで、これから何日くらいかかると思うと聞いたところ、「だいたい1週間くらい、長くて」とのことでした。指紋ですが、紙のまま送るのではなく、データとして送信されるとのことでした。早めの承認に期待が持てそうです。

    追記:
    初めて訪れたロングビーチ空港ですが、ミッドセンチュリーのままで時間が止まったようなレトロでかわいらしい雰囲気のターミナルビルでした(写真が下手で、雰囲気があまり伝わりませんが)。
    ロングビーチ空港はレトロな雰囲気

    2010年10月5日

    指紋採取まであと一歩(指紋採取その2)

    本日月曜日になったので、早速AFSPの指定指紋採取会場に連絡しました。先週の金曜日は、誤ってモバイル(出張)サービスに申し込んでしまい、出張料$150と聞いて、直前にあわててキャンセルしました。今回は、しっかりと会場方式のところに連絡、明日10月5日(火)にようやく採取してもらえることになりました。ロングビーチ空港にある会場(フライトスクール)なので、家からは1時間半ほどの距離になりますが、それでも出張料に比べたら、なんてことはありません(笑)。

    通う予定のフライトスクールは、なかなかの放任主義で、「次は、AFSPで承認されたらまた会おうね」と言われて以来行っていないのですが、そこのホームページにAFSP申請のプロセスごとの日数の目安が載っているのを、いまさらながら見つけました(この目安、TSAやAOPAなど、見る場所によって日数が違うのですが・・・)。まあ、一番の現場なので日数も実態に近いかと思うのですが、指紋取得後、1~2週間で許可がおりる、だそうです。これはなかなか、訓練開始まで先が長そうです。

    さて、お誘いですが、ここを読まれた方で、もしご自身も同じようにパイロットライセンスの取得を考えておられる方、取得中の方、情報交換をお願いします。また、カリフォルニア近郊で免許を取ろう化とご検討中の方、よろしければ分かる範囲で知っている情報をお伝えします。このようにでも過ごさないと、首が長く伸びすぎてしまいます(笑)。

    2010年10月3日

    指紋採取へ(指紋採取その1)

    待ちに待ったAFSPからの「Documents Accepted」を知らせるメールが、10月1日に届きました。申請してから15日後、フライトスクールが承認してからも13日かかりました。
    TSCの会場一覧ページ
    あまりに遅いので、AFSPを管轄するTSA宛てにメールで問い合わせをしましたが、「処理が遅れているので、もうしばらく待って下さい」という返信が9月30日に来たばかりでした。返事が来た翌日の進展とは、単なる偶然なのか何なのか、若干気にかかる所です(笑)。
    もう少し待っててメール
    このメールは、次のステップである指紋採取の手順書にもなっています。それによると、手順は以下の通りです。
    1. TSC(TransportSecurity Clearinghouse*)の指紋採取会場(業者)一覧のページにアクセスする
    2. 決めた会場にコンタクトを取り、アポイントメントを入れる
    3. 会場によっては、事前支払いするページがあるので、そこで個人情報の入力・支払いをすます
    4. 採取会場に必要なID類(パスポート、AFSPからのメール等)を持って行く
    早速、調べて自宅から一番近い会場に予約をすると、翌日の10月2日(土)が空いているとの事。ところが、これは出張サービスで、指紋採取費用($99もします)に加えて、出張費を$150も別に取るということが判明し、直前で止めにしました。最初から先方は$150と言っていたのですが、指紋採取費用込みかと思っていたら別とのことで、これらの仕組みは紛らわしい限りです。週末なので、月曜日に再度別の会場を探すことにしました。出張サービスでない会場がロサンゼルス近郊ばかりなので、平日の日中に行ける時間を考えないといけません。これでまた、訓練開始が遅くなります…。

    なお、指紋採取会場(業者)一覧のページですが、Firefoxで会場を検索しようとするとエラーが出ます…。

    *Clearinghouse:情報を共有して保持するしくみ、機関のこと。指紋データを他の行政機関も参照できるようです。それならば、東京のアメリカ大使館でVISA取得の時に取った指紋データを回してくれればよいのですが。

    2010年10月2日

    AOPA

    AFSPの処理手続きの間に、いろいろと準備をしています。AOPA(Aircraft Owners and Pilots Association)にも加入しました。加入した理由は、AOPAで操縦者用の保険加入サービスを行っているからです。

    AOPAの年間会員費用は$45。ただし、自動更新(クレジットカードを登録する必要があります)にすると$4の割引となります。すべてネット上で出来るのでとても便利です。

    加入すると、月刊の雑誌が送られてきたり(『AOPA Pilot』か『Flight Training』のどちらかを選択)、サイトから様々な情報にアクセスできるようになります。AFSPに関する詳細な説明や、プライベートパイロットを取得するまでのポイント、ヘッドセットの商品説明などがあり、呼んでいるだけでも随分とためになり、またトレーニングが楽しみになりました。

    どういう訳か、なかなか会員証を送ってこないと思っていたら、1週間の間に会員証が2枚、さらに加入のお勧めが1通送られてきました(笑)。この会員証のおかげで、早速Written Testが$10引きとなりました。AOPAに加入するには米国内に居住していることが必要(住所登録などで米国の住所しか入力できない)のようです。逆に言えば、米国内の住所を指定出来れば(滞在先等)、加入できるという事でしょうか。

    Written Testに合格

    長いこと、AFSP(Alien Flight Student Program)のステータスが変わるのを待っていましたが、9月15日に申請、17日にProvider(Flight School)の承諾、申請料のオンライン支払をして以来、動きがありませんでした。このまま、何の動きが無いのも面白くないので、この期間を利用して筆記試験(Written Test/Knowledge Testとも表記してありました)を先に受験してしまう事にしました。
    合格証書
    筆記試験の会場ですが、CATSLaserGrade Computer Testingの2つの業者がCBTで実施しており、それぞれのサイトから各地にある契約実施会場を調べることが出来ます。レッスンを受ける予定のフライトスクールも試験会場になっているのですが、どこで受けても同じならと、家の近所の空港内にある試験会場で試験を受けることにしました。

    1週間前に予約を入れると、月金の午前9時から11時 の間にwalk inしてくれたら良いとのことで、それでは10時に行きますと伝えておきました。そして今日の10時に会場へ。この会場は、整備の授業や整備・パイロット関係の試験会場を運営している会社でしたが、まさか空港のターミナルビル内にあるとは思わず、住所を探して空港内をうろうろ。やがてターミナルビルの番地が、調べておいた会場の番地と同じであることに気づき、ようやくビル内2Fにある会場へ辿り着きました。

    受付で、「プライベートパイロットの試験を受けに来たのですが」というと、受付の女性から、必要な書類について説明を受けました。必要な書類は以下の通りでした。
    • CFIのEndorsement(筆記を受ける知識を持っているという証明:Prepwareのものを使用)
    • パスポート
    • もう一つのID(加州の運転免許を持参しました)
    いずれも、電話で申し込みをした時に説明を受けていたので、持っていました。それ以外に、試験室に持ち込めるものの説明があり、
    • フライトコンピュータ(計算尺)
    • プロッター(定規)
    以外のものは、一切 ダメとの事でした。ペン、計算用紙、電卓も用意していたのですが、これらは試験室に用意してあるから、ということでした。持ち込み可能物件も、一度その女性に渡し、彼女が先に試験室に持って行き、その後に入室を許される形でした。また、その他に、試験用の資料集も、会場にあるものが支給(貸与)されました。これは、使い回しで、少しくたびれたものでした(書き込まないでという指示もありました)。

    その後、申請用紙やクレジットカード支払用紙に記入し、受付のコンピュータ上で試験の手続きを女性がしてから、入室となりました。およそ30分ほどかかりました。試験費用は$150ですが、AOPAに加入しているため、$140となりました(CATSのみのサービスのようです)。

    試験室に入ると、4人分の試験セット(デスク、椅子、パソコン)があり、隣の机では、別の人が受験中でした。部屋に入る前に受付の女性から「彼も同じ試験を受けているのよ」とのこと。机には呼び出しボタンがあり、試験を終了して退室する際にはこれを押して係(受付の女性1人ですが)を呼ぶようにという事でした。また、受付脇には監視カメラがあり、各試験机の真上、部屋を見渡す壁上からの映像が流れていました。思っていたより、なかなか厳重な感じです。ちなみに隣の男性は、私の入室後10分ほどで終了し、合格していました(少しプレッシャーになりました)。

    試験はPrepwareの模擬試験とほぼ同じような形式で、女性に「この形式には慣れている」と聞かれましたが、大丈夫でした。ただし、大丈夫?と聞きながら勝手に試験開始ボタンを押していました。まあ、試験自体は60問で2時間半もあり、どうやっても1時間程度で終わってしまうものですが。順調に1時間ほどで終わり、画面上でFinishのボタンを押すと、即座に合格と点数が表示されました。95%の正解率で合格(70%以上が合格)でした。全60問なので、3問間違えた計算になります。

    呼び鈴を押すと、女性が入ってきて、「コングラッチュレーション」と言われつつ、画面上でいろいろ操作をしていました。試験監督の認証を入れたり、合格の状況をプリントアウトする作業のようでした。その後、受付に戻って書類に署名をし、合格証をもらって終了となりました。

    なお、Prepwareで発行されたEndorsementを使用して受験した場合は、Prepwareに合格証をメールかFAXで送る必要があります。これは、CFIがEndorsementを発行した場合は、その学生が本当に合格する実力があったかをデータとして集計するらしく(あまりに特定のCFIの学生の合格率が低い場合は、そのCFIの指導力・学力把握が問題になるのでしょう)、その状況を把握するために必要であるようです。

    これで、航空身体検査・学生パイロット証、 筆記試験と、パイロットに向けての書類が少しづつ揃ってきました。早く実技に入りたいものです。