2010年11月29日

今日も地上で・・・[グラウンドスクール05]

昨晩は、ずいぶん冷え込んだ上に、雨がかなり降りました。この辺りも雨季に入っているようです。明くる今日の天気が心配でしたが、起きてみると気持ちの良い快晴でした。という事で、喜んで空港に向かいましたが、車中でElianから、「今日はGround School」にしようという提案のテキストメッセージが。昨日の悪天候の影響か風が多少強めなので、それでかと想像しながら、了承の返事を送りました。

いつものように5分ほど遅れて到着したElianからは、「今日はこれからのトレーニングの説明と、ナビゲーションについて勉強しよう」とのこと。ナビゲーションはもう少し後だろうと思っていましたので、少し驚きました。

まず、次回からは、
  • Short Field Landing
  • Short Field Take Off
  • Soft Field Landing
  • Soft Field Landing
について練習するという事で、これらの操縦方法についてレクチャーを受けました。まだ、普通の着陸もやっとな状態なのに、技付きの着陸など出来るだろうか、と弱音を吐くと、「そう思うだろうけど、数回やれば、簡単だと思う(feel cake)」とのこと。本当でしょうか(笑)。

引き続いて、ナビゲーションについて。3種類のナビゲーションがあり、
  1. Pilotage: see & fly (地文航法)
  2. Dead Reckoning: time, speed & distance (推測航法)
  3. Radio Navigation (電波航法)
この中で、今日は2のDead Reckoningの推測広報を中心に説明を受けました。スクールのあるCorona空港から、50キロほど南南東にあるFrench Valley空港までを例に、
  1. チャートにプロッターで航路を引き、LegごとにDistanceとTrue Courseを測ります
  2. 巡航高度を決定します(ここでは3,500feet)
  3. DistanceとTrue Courseをナビゲーションチャートに書き込みます
  4. 気象通報からルート最寄りの通報地点の巡航高度の風向風速を割り出します 
    1. aviationweather.govを参照します
    2. この辺りではOntario空港が最寄り通報地点になります
    3. 同じ高度での風向風速の通報が無ければ、上下の高度の平均を取ります
  5. Flight ComputerでTASからGround Speed(GS)とTrue Heading(TH)を計算します
  6. 磁偏位を加味し、THにMagnetic Heading(MH)を記入します
  7. MHにDeviationを加味し、Corrected Heading(CH)を割り出します
  8. Flight ComputerでLegごとの飛行時間(ETE)を割り出して記入します
  9. 飛行時間を基に消費燃料(GPH)を計算します
これらをLegごとに全て計算し、出発空港から到着空港までのログを作成します。注意点がいくつかあり、
  • Top Of Climb(TOC)を計算します。これは時間を基に計算するので、その結果で、TOCの位置がログの中で上下します。TOCはログに、一つのチェックポイントとして記入します。
  • TOCはありますがTop of Descentは特に計算しません。同じ燃料消費量として計算します。
  • 全ての必要燃料量に30分のFuel Reservを加えます(C150では1時間当たり6Gとして計算し、さらにElianは用心として1時間分6Gを加えます)。
  • Deviationは機体(機種ではなく)ごとに異なるので、機体に掲示されている数値を用います。
CoronaからFrenc Valleyまでは、途中にある3つの湖をチェックポイントに設定し、計算しました。本日の風向風速では飛行距離32マイル、飛行時間23分となりました。搭載必要燃料は9.5Gです。

次回までの宿題として、帰路のフライトプランを作ってくることを課されました。天気予報の風向風速を入れなければならないので、早めに作るという訳にも行きません(途中までは出来ますが、TOCがどのレグに入るかは未確定です)。また感想としては、Flight Computerの裏側(単位計算の面)の使い方がいまいち慣れないことです。Written Testを受けた時は、電卓を使って計算していたので、読み方に慣熟していません。Elianに言わせれば、これも慣れれば問題ない、そうです。今回の計算なら5分で出来ると言っていました。ただし、彼も普段はiPhoneのアプリを使っていて、「これなら2分」だそうです。試験のときには、何を使って計算しても試験官は全く気にしないそうです。

その後、天気通報(予報)の読み方について、パソコンでaviation.govを使って説明を受けましたが、「天気図を読むのは、趣味でもともと好き」と伝えたら、すぐに終わりました(笑)。

それでも、2時間半ちかくたっぷりレクチャーを受けました。Elianはスクールでは理論派と紹介されていますが、確かになかなかGround重視派のようです。次回は、French Valleyまで飛んで、そこでShort Field, Soft Fieldなどの練習をするとの事でした。

同乗教習:0.0時間(累計18.8時間)
単独飛行:0.0時間(累計0.4時間)
総飛行時間:19.2時間
地上教習:2.0時間(累計13.6時間)
着陸回数:0回(累計67回)

2010年11月28日

なんと初ソロフライト![フライトトレーニング15]

今日は、朝からの快晴。METARもWind:Calm, Visibilty 10SM, Sky Clearとこれ以上良くなりようがない状態になっていました(この辺りはこの状態なることが非常に多いですが)。まさかとは思いながら、一応切られても惜しくないTシャツの上に上着を重ねて家を出ました。天気は良いですが、気温も3度となかなかの冷え込みようです。
切り取られた背中の生地が並ぶスクール
スクールに着いて、訓練機の飛行前点検を行なうのですが、さすがにいつもより気持ちの入った点検になりました。こういう時に限って、カウリングのねじが無くなっており、また左翼下面にも小さいですが、傷があるのが目につきました。Elianに申告すると、どちらも問題ない、ねじは付けておく、翼の傷は前からある、との事でした。
ソロの後のTaxing
出発前のブリーフィングで、はっきりと「今日はソロをする予定だ」と言われました。ただし、3回連続で良い着陸が出来たらという条件はありました。実施場所は、Riversideにしようと言うことでした。出発前には、Elianから、タワーからこう言われたら、グランドからこう言われたらどう答える?と聞かれましたが、これが良い練習になりました。今まで、地元Corona以外の空港でフルストップ、タクシーバックの経験がなく、しかもRiversideはタワーとは別にグランド・コントローラーがいるので、初Soloなのに、初めて尽くしです。グラウンドスクールの時に、無線交信の練習を頼んでおけばよかったと思いました。最後に、「Medical/Student Pilot Certificateは持ったか、あとカメラは?」と確認されてから出発です。
Riversideのタワー
飛びあがって早速Riversideに向かいます。今日の空はとても穏やかで、殆ど乱れた感じはありません。周波数をRiversideタワーに合わせると、結構な数の飛行機が飛んでいます。混み合った時の無線は混乱しがちなので、困ったと思いながらも全ての交信を担当しました。そのままTouch & Goをしましたが、次は右パターンとの事。相変わらず出発到着機で込み合っているようです。次の着陸はフルストップという事で、着陸後に滑走路から離脱する方法、離脱した後の処理の方法を教わりました。
  • 着陸後はフラップを上げない
  • ブレーキをかけて速やかに滑走路から出る
  • 出る時にタワーからグランドへ周波数変更の指示が出る
  • 滑走路から出てラインを越えたらすぐに停止(Parallel Taxiwayまで出ない) 
  • 停止したら、フラップアップ、トランスポンダースタンバイ、ミクスチャーリーン(for taxi)
  • タクシーの準備が出来たら、グランドにタクシー許可を求める
    • Request taxi-back to rwy27
  • 滑走路端で停止し、離陸の準備(ミクスチャーフルリッチ、トランスポンダーアルト)
  • タワーに離陸許可
    • Holding Short 27, request closed pattern
出発前は到着機を2機待つ間、もう一度書類の確認、エンドースメントへのサインなどを行ない、その上で、「あと1回着陸がきれいに出来たらソロ」という事で、トラフィックパターンをまわりました。前回とは風の具合が全く違い、ずいぶん落ち着いて飛べる印象でした。ここでタワーから「ショートベースで降りられるか」と聞かれ、Elianがすかさず了承。エンジンをアイドルにして、Power Off Landingの練習になりました。これは余裕を持って滑走路にたどり着き、Full Flap(40度)まで出して着陸しました(通常は30度で着陸)。Elianがタワーに「Student Pilotが初めてSoloに出るから」と連絡し、駐機場脇で降りました。「You can do it. Enjoy! Don't forget to pick me up.」という事で、いざSoloへ。

Soloというのは、心臓が飛び出るほど緊張するんじゃないか、飛んでいる時に不安な気持ちになっても誰も助けには来てくれないと思うと恐怖だ、などと考えていましたが、実際その場になってみると、意外と落ち着いていられることに気が付きました。タワーにStudent Pilotである旨をもう一度伝えたうえで、離陸許可を申請。励ましの言葉でもかけてもらえるかと思いましたが、特にありませんでした(笑)。それでも、心もちゆっくり交信してくれた気はします。

良く、はじめてのSoloの時は機体が驚くほど上昇すると聞いていましたが、確かに違いは感じられましたが、驚くほどでもなく、そのままトラフィックパターンをまわりました。多少不安だったのは、ベースに入るタイミングが早すぎないか気になったことです。早すぎると、ファイナルまでに降下しきれないのではと考えてしまいます。多少ベースが早かったようですが無事に降り、そのままTouch & Goへ。

意外と冷静なことに気が付きながら、気を引き締めようと、次は「Request Full Stop」とタワーに要請。2回目は少しバルーン気味でしたが、じっとこらえて降りるのを待ちました。タクシーウェイ脇にElianが立っていましたが、彼は渡したカメラでビデオを取ってくれていたので、軽く手を挙げるだけでそのまま通過。再度離陸し、ダウンウインドまで回ったところで、ずいぶんと手に汗をかいているのに気がつきました。両手を離しても問題ないほどの安定した空で、十分に手を拭いてから最後の着陸へ。これも何とかこなし、Elianのもとへと戻りました。
ファーストソロでの着陸(Elian撮影)
着陸がまだまだ完璧でなかったこと、ダウンウインドで滑走路とパラレルになっておらず、途中で変針したことなど、Elianにどのような指摘を受けるかと思いましたが、「You didn't crash the  airplane. Good Job!」だけ。早速乗り込んで、そのままRiverside空港を飛び立ち、Coronaへと向かいました。Elianはカメラ役に徹してくれたようで、この帰路もずっとビデオを回してくれていました。
ソロの後の帰路
いつも帰ってくると思いますが、Coronaの滑走路の狭いこと。Riversideでの着陸の時の左への外れようでは、Coronaでは滑走路を外れてしまいそうです。かなり緊張しながら、何とか着陸。そのまま駐機場へと向かいました。
切り取ったTシャツに書き込むElian
その後、スクール内で、恒例のTシャツカット。どれだけ盛り上がるかと思っていましたが、ログブックを付け、料金の精算をきっちりと終えてから、けっこう淡々とElianがTシャツの背中を切り取り、それに丁寧に文字を書き込んで、それを天井の梁に吊るして儀式が終わりました。Tシャツ用のマジックペンが無く、苦労しながら書き込んでいたこともあり、この儀式、30分近くかかりました。うれしかったのは、同じ時間帯に飛びに行っていた年配の男性が、初ソロの話を聞き、「Welcome brother!」と言ってくれたことです。彼もElianの生徒だったそうで、彼は自分のソロの時は、「Elianを隣に乗せないで良くなると思ったら、せいせいした気持だった」そうです(笑)。



同乗教習:0.9時間(累計18.8時間)
単独飛行:0.4時間(累計0.4時間)
総飛行時間:19.2時間
地上教習:0.5時間(累計11.6時間)
着陸回数:6回(累計67回)

2010年11月27日

風おさまらず…[フライトトレーニング14]

この日は、前日の風がおさまっておらず、朝7時にElianから、「9時からの予定を11時に遅らせて風がおさまるのに期待しないか」、というテキストメッセージが届きました。もちろん、その方が良いのでそうすることとし、11時に間に合うように空港に向かいましたが、前日ほどではないにせよ、風はおさまっていません。空港に行く途中で空港のASOS(気象情報無線)を聞いていましたが、”荒れる”と定評のある東風が吹いています。この辺りは、普段は風はCalmか弱い西風が殆どですが、Santa Ana Windと呼ばれる川沿いに吹く東風の時は突風が起きやすく、荒れやすいとの事です。

前回は、次回にソロという話もありましたが、Elianはおくびにも出しません。今日は無理と思っているのでしょう。実際に上がってみても、ガスティでしばしば揺れ、操縦が急に難しくなったように感じます。訓練空域上空でのスローフライトまでは良かったですが、Power Off Stallはへろへろ、Power On Stallもよろよろといった感じで、全く安定感がありません。Elianが盛んに「Use More Rudder, User More Rudder」と言うのですが、なかなか思うように出来ません。

いやーな雰囲気のまま、Riverside空港へ。ここでもいつもと逆のランウェイ9が使われていました。ここでもトラフィックパターンをまわるだけでもふらふら、しかもなかなかな込み具合で、左パターン、エクステンドアップウインド、右パターン、エクステンドダウンウインドetc.とタワーから指示が出て、何だか頭の処理能力を超えている感じでした。

肝心の着陸自体は上下方向の操作はだいぶ安定してきましたが、どうも滑走路のやや左に降りる癖が付いていること、着陸直後にさらに左に行ってしまう癖があり、これを直す必要があります。 これもラダー操作が鍵のようで、簡単にえば、まだまだラダーが使いこなせていないということのようです。さらに難しいのは、風向が行ったり来たりし、クロスウインドが左右に変わりました。一度は着陸直前に風にあおられ、はじめてのゴーアラウンドを経験しました。この判断も遅く、Elianから「着陸に不安を感じたらすぐにゴーアラウンド」を注意されました。

こんな感じで、これまで少しずつ積み上げていた小さな小さな自信が全て消し飛ぶようなフライトとなりましたが、Elianからは「着陸はほぼ完ぺきだ」と、なぜか言われました。その上、「次回は切られても良い服を着ておいで」と言われました。そんなことに本当になるのか、とても不安です。

同乗教習:1.3時間(累計17.9時間)
地上教習:0.3時間(累計11.1時間)
着陸回数:5回(累計61回)

2010年11月26日

訓練機の中身

訓練機のC150を紹介します。最初は古くて小さくて頼りない気がしていましたが、トレーニングを重ねるにつれ、少しずつ愛着がわいてきました。並んで駐機しているスクールのC172の中でも一回り小さく、C152(このスクールにはありませんが)に比べても非力です。訓練機はC150とC172から選べたのですが、価格の安さで決めました。1974年製のC150LでC150の中では新しい方ですが、製造から36年経過しており、なかなか年季が入っています。
訓練機、後ろが専用整備ハンガー
初めて見た時は、古さに驚きましたが、手入れはそれなりにきちんとされているようです。このスクールは専用の整備ハンガーがあり、専属のメカニックのおじいさんもいるので、信用がおけます。
機内もさすがに古いですが、それでもきっちりと手入れされている感じはあります。
左からキャブレターヒート、スロットル、ミクスチャー、フラップ
車と同じようにキーを挿してエンジンを始動します
冗談は各種灯火類、下段はヒューズケース
上段左からRPM計、タコメーター、サクションゲージ
上から、ラジオ、GPS、ADF、トランスポンダー


ドアも非常に簡素です。
肘掛と灰皿つきです

左の長方形がドアレバー、右の小さい四角がドアノブです
座席の後ろは、小さな荷物室になっています。わがスクールでは全ての機体で、荷物室にはバケツが置いてあり、その中に飛行前点検に必要な資材が入れられています。
貨物室後ろの壁左側にあるのがELT(非常発信器)
バケツには点検用資材が
中身は
  • 消火器(使用可能か必ず確認します)
    エンジンオイル(エンジンオイルが不足していたら追加します)
  • 燃料計測棒(燃料タンクに挿して量を測ります)
  • 燃料テスター(水の混入を確認します)
  • ガラスクリーナー(窓が汚れていたら使います)
  • ペーパータオル(オイルのチェックや、窓ふきに使います)
まあ便利なバケツの中身一式です。他に貨物室にはトーバー(飛行機を押す時にノーズギアに装着して使用します)も転がっています。

強風につき・・・[グラウンドスクール04]

今日はThanks Giving dayですが、スクールは普通にやっているようです。というか、このスクールは年中無休のようです。今日は祝日にふさわしい快晴です。しかし、空港に着くと風が強い事に気が付きました。 PCで確認すると、かなりの数字です。

Wind: 060 @ 19 (G 26) kts 
Visibility: 10.0
Sky: Clear
Temp: 15.5°/-20.0° 
Altimeter: A3019

一応Pre-Flight Inspectionをしておこうと思いましたが、飛行機に近付くとタイダウンしてあっても突風で揺れています。これは無理だろうと思いスクールに引き返し、Elianの到着を待ちます。Elianも到着次第、「Soloの後なら、この風の中を飛ぶのは良い練習だろうが、今はまだ意味がない」とのことで、そのままGround Schoolになりました。
今日の内容は、これまでのおさらいという感じで、繰り返しの内容もありましたが、より具体的な話が多く出てきました。飛行機所有権の話(アメリカのシチズンシップが無いとNナンバーの期待は所有できないそうです)、トランスポンダーの話(トランスポンダー無しでClassCに入るには、あらかじめ電話しておけば、たいていOKとのこと)、空域の話からディズニーランドのTFR(一時的な飛行制限)の話(ATCに話すと通過させてくれる事が多いそうです)、Right of Wayからバードストライクの話(鳥より人間にRight of Wayがある)など、現実で役に立ちそうな話を多く聞くことが出来ました。

バードストライクでは、プロペラは鳥との衝突に耐えうること、当たってしまいそうな場合は風防は避けて翼に当てた方が良い事などを教わりました。Elianも一度だけ当てたことがあるそうです。

それ以外にも、Alititudeの種類(Indicated, Pressure, Density, Absolute, True)、Airspeedの種類(Indicated, Calibrated, Equivalent, True)、AirspaceのClassなど、分かっていても英語で説明するのはなかなか難しい内容で、最終の口述試験の練習にもなったのではないかと思います。口述に関しては、練習している機体についても詳しく聞かれるそうで、エンジンの種類、型式、構造などについて、これも英語で説明できるようにする必要がありそうです。
  • Carburetor Equipped
  • Horizontally Opposed
  • Air Cooled
  • Normally Aspirated(not turbo/super charged)
  • Direct Drive (propeller mounted directly to the crankshaft)
  • Continental O-200-A; 100hp
200=気筒の容積(単位inch:約3.2ℓ)、気筒の容積を半分にしたものがhp(馬力)になるなどは、初めて知りました。

途中からElianはジプロックに入れた豆を取りだして、二人でむしゃむしゃ食べながら授業は進みました(笑)。2時間近くの話の終わりに、次回は、Soloをやってもらう予定との話がついに出ました。3回着陸してストレートにうまく決まればという条件付きでしたので、次回の着陸の出来次第なのですが。それでも、いよいよその時が近付いてきたかという感じです。また、さすがにGround Schoolも多いとみえて、次回は天気が悪かったらキャンセルの連絡をする、との事でした。穏やかな天気でFirst Soloを迎えたいものです。

スクールはサンクスギビング&強風で人は少なかったですが、そこにいる全員に「Happy Thanksgiving」と言って、スクールを後にしました。

同乗教習:0.0時間(累計16.6時間)
地上教習:1.9時間(累計10.8時間)
着陸回数:0回(累計56回)

2010年11月24日

少しずつ上達?[フライトトレーニング13]

今日は、空港へ向かう道すがら、空に雲が多いのが気になりました。これはラフエアーではと思いながら、Before Flight Inspectionを終えてから、前回と同様にスクール内でインストラクターのElianと地図を広げて打ち合わせ。「今日はまっすぐChinoに行く」とのことで、Chinoの空域、ATIS、Towerなどの周波数、さらに出発後のRadio Communicationについても確認しました。CoronaからChinoはすぐなので、出発前にATISを聞いておき、出発したらすぐにChinoにコンタクトを取ります。
「Chino Tower, Cessna11630 departing Corona, inbound for touch & go, we have information Hotel」「Cessna630, Left Traffic 26L report 45, and actually current information is India」
「Left 26L, call you at 45 will check India, 630」
このように、事前にElianが管制官役となって練習しておいた無線は問題ありませんでした。ただし、途中で26Lから26Rに移ってくれ、他のトラフィックがどこここにいるから気をつけろ、といった非定型(と感じられてしまう)無線に関しては、未だ対応が出来ずにElianに頼ってしまいます。

まずは27Lで通常の着陸。周回中はなかなか揺れるのですが、幸いな事にファイナルではかなり安定していました。今日はビデオを持ち込んでいたので、Corona離陸からChinoのDownwindまで私が操縦している間はElianが、Elianがコントロールを取った着陸までは自分がビデオ撮影しました。特に着陸時の映像をイメージトレーニングに活かす予定です。ずいぶん手前を狙っていくなあと言う感じでしたが、地上効果(Ground Effect)があるから良いのでしょう。しかし、滑走路手前の草地に降りてしまうのではないかと、まだまだ心配です。着陸の動画

その後、離陸してダウンウインドでコントロールをもらい、着陸へ。着陸そのものはだいぶ慣れてきました。早めにレベルまで引き上げてしまっても、じっと降りるのを我慢するのも大丈夫になりました。最後のフレアがまだ不足気味との指摘ですが、「それでもとても美しい」と言われたりしました。少しは、地上に近づく恐怖感が克服できているのかもしれません。

ただし問題点としては、
  • 着陸直後の滑走で左に寄ってしまう癖がある
  • ダウンウインドでの降下で機首が下がりすぎる癖がある

というものがあります。これを意識的に直さなければいけません。このまま何回か練習したいと思いましたが、タワーから26Rに移れとのこと。どうやってと思いましたが、26L出発後に右旋回して26RのRight Traffic Patternに移りました。ちなみに26RのUpwind Leg直下には刑務所があり、またダウンウインド右下には航空博物館が見えます(いずれもElianが教えてくれました)。もうちょっと気の利いた反応をしたかったのですが、精一杯のところなので、「なるほど」程度しか反応する余裕がありませんでした。Right Trafficですが、DownwindからBaseに入るタイミング(窓からの滑走路の見え方)が異なるので、なかなか難しい気がしました。

このパターンを2度ほど繰り返した後、26Lに戻る許可が出ました。ほっとしたのもつかの間、Elianが出発前の打ち合わせどおり、ショートトラフィックでの着陸を申請しています。すぐに認められ、DownwindのアビームでCarbulator on, power idleを指示されます。Power Off Landingのコツは、通常時のバンク30度での旋回ではなく、15度程度のゆるい旋回で高度の不足を最小限にしつつ滑走路にたどり着く事。ベース・ファイナルの区別はなく、ゆるく回り続けて滑走路にたどり着く感じでした。「Flapは滑走路にたどり着く事が確信できてから展開すること」だそうです。80mphをターゲットスピードにして、ベースを過ぎた頃から10度、余裕があるときは20度までFlapを出します。余裕がなければ80mphでノーフラップランディングという事で、1回やりましたが、速度があるせいか、レベルにしてからの沈下に時間がかかりました。

このPower Off Landingを3回ほど行ないました。その間にも、「いまエンジンフェイルしたらどうする?」と質問され、「横風用の滑走路に下りる」「滑走路のミッドポイントに降りる」と答えました。「最後にノーマルを1回やって帰ろう」とのことで、出来る限りの注意を持って周回、着陸へ。着陸後に少し左に行きかけましたが、ラダー(ペダル)操作で何とかセンターラインへ。「Good Job」とのことで、気持ちよくCoronaへ戻る事になりました。
「Chino Tower, Cessna630 request departing for south」
「November630, left turn approved」
「630」

帰りは2400まで上昇し、
「November630, Extreme caution for congested  traffic in Corona, frequency change approved」
「Gooday 630, thank you for caution」
という事で、Chinoを離れました。後はそのままCoronaの西側を北から南に抜け、そのまま45度に進入、パターンを回って25に降りました。Coronaでの最後の着陸は残念ながら、レベルにするのが早すぎ、結果バウンドのある着陸になってしまいましたが、Elianは「ちょっと操縦桿を引くのが早かったけど、それ以外の姿勢は完璧だった」と言ってくれました。

着陸後の話し合いでは、
  • ファイナルに入る旋回を工夫して、ファイナル上でのふらつきを減らそう
  • 着陸時に操縦桿を右に傾ける癖があり、これが着陸後左にずれる原因になっている
とのことでした。これらの点は、自分では気が付いていませんでした。「着陸はとてもよくなった」と今日は盛んに言ってくれたのですが、まだまだ注意力を分散することと無線交信が上手くいっていない自覚があります。

注意力の分散は情報のスキャンをきちんとするということなのだと思います。普段は必要な場所に注意を向けていても、速度やら旋回角度やら気になる(調節すべき)点が出てくると、その調整に気を取られすぎて他の点への注意がおろそかになってしまうというもので、とにかくスキャンをきちんとする事に意識を持ちたいものです。

無線に関しては、聞き取れてはいるのですが、瞬間的な返答が出てこないという状態です。英語はそれほど苦手ではないこと、また航空無線も日本でですが聴いていたこともあるので、それほど苦労しないのではないかと言う淡い期待を持っていたのですが、 甘かったようです。ElianからはLive ATC.netを聞いて参考にすると良いとアドバイスをもらいました。

何とか、次くらいでトラフィックパターンは自信を持って、安定して着陸までこなせるようになりたいものです。

同乗教習:1.2時間(累計16.6時間)
地上教習:0.3時間(累計8.9時間)
着陸回数:8回(累計56回)

2010年11月23日

もしかしてスランプ[フライトトレーニング12]

今日は4日ぶりのフライトとなりました。飛行前点検を終えてから一度スクールに戻り、Elianと打ち合わせ。今日も練習内容は同じですが、より実践的にやるとの事。例えば、エンジンフェイルの訓練(エマージェンシー)は一切確認なし、無線も基本的に全て自分で行う、とのこと。インストラクターに甘えている気持ちが伝わっているのでしょうか(笑)。良かったのは、地図を広げて打ち合わせをしたこと。地理空間が頭に入り、またどの目標を使うかを教えてもらったので、心の準備が出来ました。

今日は前線通過に伴う寒い天気の後の快晴。しかしガストが強く、機体の姿勢が安定しません。 C150は揺れやすいと聞きましたが、上につきあげられたり傾いたりとなかなか大変です。そんな中でスローフライトはまだ良かったですが、ストールはパワーオン、オフ共になんとなくぼんやりとした感じに、またエマージェンシーも着陸地に向けてのコース取りがうまくいきません。揺れているせいなのか、どうしても地面に近付くことに恐怖心が出てしまうようで、「高い」という注意を何度も受けました。

そんな、少し嫌な状況のままタッチ&ゴーの訓練のため、Riverside空港へ。前回に来た時の聞きやすい女性ATCではなく、早口の男性タワーでした。ATISは別人でしょうが、やはり聞きにくく2回目でようやく全部書き取ることが出来ました。交信ではATISのInformationを伝えるのを忘れたため、「Do you have info Foxtrot?」と言われてしまいました。「Sorry, I have info F」と答え、27のベースへ。この辺りの降下のタイミング、コース取りはまだまだElianにしたがわないと分かりません。早く自主性を持って操縦できるようになりたいものです。

最初の着陸は意外ときれいに決まりました。しかし次からは、着陸以前に、良いアプローチに持ってくるのに苦労しました。Elianがあとで言うには、「沈み過ぎに気がついていない」とのこと。さらに着陸もうまくいく時もありましたが、一度は引き過ぎて上がり始めたと感じたため、とっさに操縦桿を押してしまいました。すぐに引きましたが、2度バウンドして着陸という酷いものに。

何度か着陸を練習して、Elianからこれが最後の着陸と言われ、これはきれいに決めるぞと思っていると、タワーにショートベースをリクエスト、そのままエンジンをアイドルに。「ノーエンジン、ノーフラップで着陸してみて」といきなりの課題が。結局指示を受けながらになりましたが、こうした場合は、速やかに、そして緩やかにベース、ファイナルと曲がっていくことだそうです。少し低そうな気がしたのでパワーを入れてしまったところ、「ノーパワーで着陸まで!」という事で、すぐにアイドルに。ノーフラップの際の着陸手順も速度も知らなかったので、かなり焦りました。

そのまま南へ出発。
「Riverside Tower, Cessna630 Request Southbound Departure」
「Cessna630, Left Turn Approved」
「Roger, 630」
というやりとりがあって、クロスウインドへ。そのまま2200フィートまで上昇した辺りで、
「Cessna630 Frequency Change Approved」
「Gooday, 630」
という事で、Coronaのラジオへ切り替えました。ASOSを聞くと、出発~短い時間でAltimeterの数値が5程度変化しているなど、気象が動いているという感じでした。揺れるのもそのせいなのか。

驚きかつ悔しいのが、Elianが操縦を代わるとすぐに飛行機の高度、速度が安定することです。安定した状態で受け渡されるとそれを維持するのは出来るのですが、自分で一通りマヌーバをした後、安定するのとは時間の差が違います。さすが教官という感じです。

Coronaのトラフィックは地元に帰って来た感じで落ち着いてこなし、着陸もElianから「Very Good」と言われる形で出来ました。しかしその後のブレーキングでふらつくなど、全般的に今日はしまらないフライトになってしまいました。帰ってから、Elianに「全体的には良くできた」と慰めてもらいましたが、自分としては、課題が大いに残るフライトでした。

課題としては、
  • ストール時のヘディングの維持
  • エマージェンシーの着陸までのコース取り
  • クロスウインド、ダウンウインドへのターンのバンク(25度を超えない)
  • ファイナルでの高度の処理
  • そして何よりも着陸の安定
これらを、何とかしたいと思います。Elianに言われましたが、「Pitch for Speed, Power for Altitude」を徹底する事が肝心なのでしょう。一方、少ないながらも成果としては、
  • 以前に教えてもらったトリムを使ったSteep Turnがきれいに決まった
というのがありました。これは、バンク30度で1回、45度でもう1回トリムを回すことで、バックプレッシャーを殆ど使わずに旋回できるというものです。確かに手を話してもきれいに旋回していました。

なお、今日はCoronaを出発する時に「セスナ4343Q」というコールサインの日本人機が来ていました。この機体はノーザンホークさんが訓練を受けていたChinoのM教官の機体かと思われます。離陸前点検の時に45、ダウンウインドと聞こえてきたので、着陸まで見られるかと思っていましたが、ベースコール直後にElianがさっさと行こうと滑走路に入ってしまったので、その姿を見ることは出来ませんでした。一度お目にかかれればと思っています。

終わった後に、上手くいかなかったモヤモヤをどうにかしようかと思って、Elianに以前教わった滑走路端まで車で行って、しばらく着陸を見ていましたが、そういう時に限って、着陸機がとても少なかったです。今日は、ついていなかったという事で、片付けたいと思います(笑)。

同乗教習:1.3時間(累計15.4時間)
地上教習:0.3時間(累計8.6時間)
着陸回数:7回(累計48回)

2010年11月21日

Pre-Solo Written Testの答え合わせ[グラウンドスクール03]

今日は朝からの雨、しかも南カリフォルニアとしてはかなりの強い雨です。寒冷前線の通過に伴うもので、気象を確認してもずっとIFR状態。午後2時から予定していた、この日のフライトはなさそうです。Elianにメールすると、「飛ぶのは無理だけとGround Schoolをしよう」との返信が。飛べないのは少し残念ですが、今日に持って行くと約束したPre-Solo Written Testを仕上げていたので、この答え合わせと解説になるだろうと思い、テキスト一式を持って出かけました。

予想通り、Written Testの内容を確認。点数がつくとかではなく、分からない点が無いか、分からなければ解説するという形で進めて行きます。キャブレターヒートの使用方法に関する所では、「氷結の兆候ありでキャブレターヒートをOnにしたまま着陸まで至った時にGo Aroundする時、キャブレターヒートはオンにするか、オフにするか」という疑問に対しては、「それはなんとも言えず、PICの判断次第だ。着陸復航時に障害物が迫っていれば自分ならオフにするだろう」との事でした。

Written Testでは空域についての設問もあり、その関係でチャートを出して細かな空域やチャートの見方へと話が発展していきました。「今後は、チャートを見ながら、その空域に関する質問も出していくから」という事で、少しだけながらクロスカントリーの知識の習得にもなった気がします。

基本的にはWritten Testの出来に関してはOKだったようなので、あとは基本のマヌーバリング、そして何よりも着陸が上達したら、Soloということになっていくのでしょう。Elianは「Soloを終えたら、もっと高度な練習をするから」と言っていますが、まずはSoloにたどり着くのが目標です。何よりも着陸の精度を上げることが必要です。

2時間、きっちりとGround Schoolを終えて外に出ると、雨が上がっていました。南カリフォルニアは雨季に入るそうですが、何とかトレーニングが順調に進んでいく事を期待しています。

同乗教習:0.0時間(累計14.1時間)
地上教習:2.0時間(累計8.3時間)
着陸回数:0回(累計41回)

2010年11月20日

着陸の上達法

着陸の上達法は、「人の着陸を見て研究することだ」とElianに言われました。問題はどこで見るかですが、先日Elianが空港内を案内してくれました。一つは、Runwayエンドに近いタクシーウェイの横です。ほんとに滑走路まですぐのところなのですが、驚くことに、「ここまで車で乗り付けて見学していいから」との事でした。
画面奥まで車で行って良いそうです
こんな滑走路の近くまで車で来れます
もう一つが、空港中央にある建物2階のテラスです。ここは広いデッキにテーブルといすが置いてあり、誰でも好きにここに来て、食事をしたり、飛行機を見たり、勉強をしてよいとの事でした。ここに車で来るにも、格納庫の間を通り、誘導路に入りこんでたどり着きます。車を止めようとしたら、すぐ横に飛行機が駐機してあり、ぶつけないように止めました。外階段を上がっていくとデッキにたどり着きます。
テラスの様子
眺めはこんな感じ
いつもの訓練機(次のトレーニーのフライト)
しかし、こんな特等席で離着陸が見られるとは、すごいものです。アメリカの大空港は日本の空港と比較してお店も少なく、また展望もあまりなく面白くないのですが、Coronaのような小さな空港は、いかにも飛行機を楽しむといった感じで、飛行機をとても身近に感じることが出来ます。これが飛行機文化という事なのかと思いながら、しばらく離着陸を見学しました。自分がさっきまでトレーニングしていた機体がトラフィックパターンの訓練をしているのを見るのは、とても勉強になりました。
こんな機体もいました

2010年11月19日

ソロに近付いているのでしょうか[フライトトレーニング11]

今日もまた、スローフライト、パワーオン/オフストール、エマージェンシーを一通り行ってから、肝心の着陸練習と進みました。着陸の特訓はこれで4回目になります。一連のマヌーバを終えた後、「ChinoとRiversideとどっちが良い」と聞かれたので、敢えて前回うまくいったRiversideを避け、Chinoを選びました。上手くいかなかったChinoでの苦手意識を克服する事が大事と考えたからです。

Chinoでの着陸ですが、前2回よりは、いくらか安定した気がします。前回Riversideで言われた、着陸直前は滑走路の端を見ろという言葉を意識的に実践するようにしたのが良いようです。ようやく「型」が分かってきたような気がします。分かることと出来ることとは、また別なのですが。

自分なりのイメージをまとめておくと、滑走路端でエンジンアイドル、しかし機体の姿勢はそのまま、やがて「もうちょっと」と感じるところで操縦桿を少し引きます。C150でのファイナルアプローチは怖いくらいに前のめり姿勢(のような気がする)なので、ここでは水平にするくらいの気持ちです。やがて「着陸直前」と感じるところまで降りてくるので、操縦桿を少しずつ引いて行きます。この時の早さが重要で、早すぎず遅すぎず、飛行機の沈下を感じながら、スムーズに着陸できるように調整します。この時、滑走路のセンターラインから離れそうになる時もあるので、そのような時は操縦桿ではなくラダーで中心を維持します。問題は、「もうちょっと」と「着陸直前」を感覚的に判断できるようになることのようです。まだ感覚が定まらず、高すぎたり低すぎたりしてしまいます。

このように、着陸には視覚と体感が重要なようで、この感覚を鍛える必要があるようです。それでも今日は2度ほどスムーズに着陸でき、Elianにほめてもらえました。

一方、今日のトレーニングで気になったのは、1.タワーとの無線で、トラフィックが多い時に状況を把握するのが難しいこと、2.Extend Downwind等の際の降下やフラップ展開のタイミングでした。

Chino空港は平行滑走路を運用しているのですが、隣の滑走路からの同時離着陸もあり、この辺りも気を使うところです。今日は、電気系統に問題が発生した機体がおり、脚が出ているかタワーに確認してもらっていました。ノーズギアが完全に降りていなかったようで、訓練空域まで行って確認を取るとの緊迫したやりとりが聞こえました。聞くのは問題はないのですが、それにどう答えるかが問題になります。あとで、Elianにどうしたらよいか尋ねたら、とにかく話すことと言われました。ついひるんでElianに目で話してもらうように合図してしまう癖を直したいと思います。

今日は初めて1時間半を超えるフライトとなりました。Elianからは、早くPre-SoloのWritten Testを提出するようにと催促されています。テストを提出したらすぐにSoloだと言われているのですが、こんな状態でSoloに出されるなぞ、考えるも恐ろしい気がしますが、いつかは乗り越えなければいけないのだろうとも思います。

同乗教習:1.7時間(累計14.1時間)
地上教習:0.2時間(累計6.3時間)
着陸回数:7回(累計41回)

2010年11月17日

1週間ぶりのフライト[フライトトレーニング10]

用事(仕事)が立て込んでいた関係で、およそ1週間ぶりのフライトになりました。せっかく覚えかけた手順が忘れてしまわないか、いささか心配をしていました。それと同時に、いったん時間を置いて、これまでに覚えた事を頭の中で整理して定着させる良い期間とも思っていました。
訓練機
さて、インストラクターのElianも同じように考えたのか、今日はこれまでのトレーニングの手順を確認しました。飛行前のブリーフィングの際に、エマージェンシーの手順をすべて口で説明してみろと言われました。この時は、すらすら言えたのですが、実際の練習では、エンジン再始動の確認の順番が多少まごつきました(確認の順番は、最初に燃料バルブ、次に計器版を左から右へミクスチャー、スロットル、キャブレターヒート、マグネトー、マスターと進むこと)。空の上では、頭の回転がやはり遅くなってしまうようです。

スローフライト、パワーオンストールは問題がありませんでしたが、パワーオフストールからの立ち直りの際の上昇が弱いとの指摘を受けました。ストールした際は、「とにかく上昇が鉄則」だそうです。つい、速度回復に気をとられてしまう癖があるようです。それにしても、最初の頃はストールを恐れていましたが、今はそれ自体は問題はないと感じられるようになっています。また、揺れに対しても、いつの間にか耐性が出来ているような気がします。こうした事を実感できるのは、1週間ぶりのフライトのせいでしょうか。

エマージェンシーは、先に書いたエンジン再始動の手順以外は、特に問題はありませんでした。飛行機はエンジンがとまっても、地上2000フィートでも、3,4分程度は時間があるので、その間に落ち着いて準備すれば、不時着もしっかり出来るのだなあと改めて感じます。
訓練機のコクピット
その後、Elianが打ち合わせから急に変更してRiversideに行くということになりました。ChinoにしてもRiversideにしても、ATISやタワーをElianがすべて暗記しているのは、すごいと思います。今日は、ラジオコミュニケーションも出来るだけやると言うことで、イニシャルコンタクト、ダウンウインドでのコール、その後のタッチアンドゴーも基本的に自分で行ないました。ただし、トラフィックの関係でライトトラフィックになったり、ダウンウインドのエクステンドになった場合は、Elianが担当してくれたので、まだまだいっぱいいっぱいという感じです。

リバーサイドは、だだっ広いChinoよりも感覚がつかみやすい気がしました。ただしRunway27のエンド付近がかなりの上り坂になっており、怖い気がしました。トラフィックパターンでは、Elianが自分のiphoneをいじりだしたりしていたので、多少安定して来ているのだろうと自分でも感じました。Riversideでの着陸は6回やりました(5回はLeft Traffic Pattern、1回のみタワーからの指示でRight Traffic Pattern)が、うち1回は完全に自力で気持ちよく着陸できました。「滑走路のエンドを通過してパワーをアイドルにしたら、滑走路の先端を見て操縦桿の引きを調節すること」、これは何度も言われて頭では分かっているのですが、その場になるとつい近い地面を見てしまうのですが、上手くいった時は確かに滑走路の端を見ていました。

その後、Chinoに戻っていくと、45度エントリーの手前で先行機を視認しました。ラジオのアクセントから日本人パイロットのようです。「セスナ152」と言うコールサインでした。向こうも訓練生か分かりませんが、心の中で「お互いがんばりましょう」を思いながら、後をついてNo.2で着陸しました。相変わらず、ハードなランディングになってしまいましたが。

今後の課題としては、先行機がいる場合のExtendの際の高度処理やフラップのタイミング、ラジオ交信のバリエーションを広げること、そして何よりも着陸の質を高めることが必要だと感じています。着陸に関しては、Elianからは「本当にもう少しのところまできている」と言われていますが、自分としては、何かつかんだような気はするものの、まだまだ練習が必要な気がしてなりません。

最後に、Elianから「First Soloが近いのだから、早くPre-Solo Written Testを提出するように。Soloを終えたら、もっと高度な練習をしよう」と言われました。励ましとして、ありがたく受け取っておきました(笑)。

同乗教習:1.4時間(累計12.4時間)
地上教習:0.2時間(累計6.1時間)
着陸回数:7回(累計34回)

2010年11月11日

早朝の離着陸[フライトトレーニング09]

今日は早起きして、ずいぶん早くに空港まで出かけました。フリーウェイでは、ロサンゼルスに通勤する車の大渋滞に巻き込まれ、いつもの3倍以上の時間をかけて到着。10分ほど遅れたので、渋滞のさなかにElianに遅れるとテキストメッセージを送っておきましたが、彼も遅れて私の直後に到着しました。

今日は、Chino空港に向かってひたすらトラフィックパターンの練習を繰り返すとのことで、離陸直後にChino空港のタワーにコンタクトを取ってタッチアンドゴーの許可をもらうとのことでした。少し億劫に思ってしまい、交信をお願いしてしまいましたが、次回は自分でやらないといけないところです。

Chinoタワーからの返答はすぐにあり、「enter left downwind rwy26L, report downwind」という事でした。Rwy25からRight Crosswind Departureで出発したので、離陸後右折し、Chinoのトラフィックパターンアルティチュードの1400フィートで向かいました。改めてみると、ChinoはCoronaのすぐお隣という感じです。

ダウンウインドに入って、いざトラフィックパターンの練習を開始します。早朝のせいか、風は殆どなく、とても穏やかです。一つの姿勢に安定させるのも簡単に感じます。今日は、昨日よりはうまくやろうと思いますが、まだまだ五感を合わせて操作するのが難しい状態です。あと、地面に対する恐怖感があるのか、どうしてもベースやファイナルでの旋回中に操縦桿を引き気味にしてしまうこと、またファイナルでの引き起こしが早いことなどを指摘されました。自分でも頭では分かっているのですが、操作がそれに伴わないというもどかしさを感じます。それでも、離陸からアビームまではずいぶん安定してきました。Elianも、細かなラダー操作を教えてくれます(まだ滑っているという事でもありますが)。

しかし、相変わらずアビームを通過してからが、問題です。まずキャブレターヒートを引き(ONにし)、スロットルを1800rpmへ、フラップを10度下ろして速度が80-85mphになるようにします。同時に降下率が400feet/minutesになるように調整もします。やがて滑走路が自分の肩越し(斜め後ろ45度)になったら、ベースターンを開始。この際、400フィートの降下率を維持できるように気をつけます。ベースに入ったらフラップを20度へ。フラップを下げると機首が上を向こうとするので、操縦桿を抑えて上がらないようにします。ファイナルへのターンは、ベースよりも緩やかな旋回でということでした。滑走路に正対する調整の余地を残すという事かと思います。ファイナルに入ったらフラップを30度に下ろします。この辺りから、どうも高くなりがちなようで、「頭を抑えて」と繰り返し注意されます。滑走路のナンバーを目標にしますが、下手をするとそれより手前に降りてしまうのではないかという不安や、それに伴ってパワーを入れたくなる気持ちと戦いながら、70mphでナンバーをめがけて降りていきます。滑走路端についたら、パワーをアイドルにして操縦桿を少し引いて最後の降下をします。この時、視線は滑走路終端にして、地上との距離をつかむようにするのがポイントだそうです。Ground Effectが現れ始めて、いよいよ降りる寸前となったら、操縦桿をさらに引いてフレアします。

という事なのですが、頭では分かってもなかなかその通りには動作や注意がまわらないものです。 どうも、早めに期待を引き起こしてしまうようで、そのためのハードなランディングもありました。Elianは「多少ハードに降りても大丈夫だから、また操作を間違えたら僕がカバーするから」と頼もしい言葉をかけてくれますが、ベース、ファイナルでは頭の処理能力がオーバーする感じがします。降りてしまえば、急に冷静になれるのですが、不思議な感覚です。ただし、降りた後すぐに操縦桿を戻してしまうのは良くない癖だと指摘されました。機速が十分に落ちるまで、操縦桿は引いたままにしておかなければならないそうです。

このような感じで、多少うまくいく着陸もあれば、ガシャーンという感じのものもあり、全部で9回ほど練習をした後、Coronaへ戻りました。

Coronaへの戻り方は、1800フィートで空港の西側を通り抜け、Rwy25のLeft Down Windを通過してから、1500のTPAに降下しつつ45度でDown Windに入ります(実際は2,30度と言った感じですが)。Chinoでの着陸の後にCoronaに戻ってくると、滑走路が細く貧弱なこと、この上なく感じます。

到着後Elianに「まだ着陸の時、緊張してる?リラックスしないとうまくいかないよ」と言われました。「意識的に操縦桿を軽く持つようにしたり、前回よりはいくらかは成長していると思うんだけど」と言うと、「ぜんぜんうまくなっているよ、あと一息という感じ」とのことでした。ほめて育てようとしているところが、なんともありがたい気がします。

ただし、自分の都合で丸々1週間、トレーニングがお休みになります。このインターバルが吉と出れば良いのですが。


同乗教習:1.2時間(累計11.0時間)
地上教習:0.3時間(累計5.9時間)
着陸回数:10回(累計27回)

安心できるハンバーガー[フライト前後の食事どころ]

ランディングの訓練でぐったりした後の食事は、しっかり食べたいと思い、ファーマーボーイズにやってきました。
食事時という事もあって、けっこうな人の入りです。ここのメニューはアメリカの普通の食事、ハンバーガーがメインです。普通のハンバーガーにアボガドのトッピングを付けて、コンボ(ポテトと飲み物のセット)にしました。

ここでは注文してから作って、テーブルに持ってきてくれます。飲み物だけを先にもらい、番号札をもらってテーブルで待っていると、4,5分程度で運ばれてきます。
ハンバーガーは、見た目はどこも大して変わらないのですが、特にパティの味がかなり違います。ここは、グリルで焼いているようで、ずいぶんと香ばしくておいしいです。ポテトは家庭的な太目のカットになっています。ファストフードの多くは、飲み物はカップを渡されて自分で入れるシステムですが、ここはちゃんと入れて渡してくれます(それでも、リフィルは持っていけば入れてくれるようです)。これで$6ほどでした。


Farmer Boys Corona #1
263 N. Lincoln Ave.
Corona, CA
http://farmerboys.com

2010年11月10日

着陸の難しいこと・・・[フライトトレーニング08]

いよいよ今日から、トラフィックパターンの練習が本格的に始まりました。今日は、ASOSやWeb上の気象データをみる限り風向風速がコロコロと変わっています。厳しそうな予感は始める前からしていました。
訓練機(C150)

離陸後、いつもの訓練空域上空にて、一通り、スロー、ストール2種、エマージェンシーをやってから、打ち合わせ通りChino空港へと向かいました。高度2300フィートでいつもの空港上空を越えて向かいます。感じたのは、知らない場所で空港を探すというのが、いかに大変かということです。あの辺の格納庫が並んでる所とおしえられて、あれかなあという?付きの気持ちでそちらに向けて飛んで行きます。ChinoはClassDのタワーなので交信が必要ですが、この辺りは全部Elianに任せてしまいました。
燃料サンプルチェック用の穴

Chinoは空港、滑走路すべてが「でかい」という印象。いつものCoronaとでは、大人と子供と言った感じで、造作が違います。また、空港周辺の道路や工場街も滑走路と平行・直角の升目状になっており、トラフィックパターンが分かりやすい感じです。Elianがタワーとコンタクトをしますが、コントローラーの返事がいつも時間をおいてからありました。27Lのベースでコンタクト、そこで「Cleared for Options, Rwy25L」とのことで、タッチアンドゴーを繰り返すことになりました。

トラフィックパターンをまわっていくつもの癖に気がつかされました。

まず、自分がターンするとレベルにしてしまうこと。ターンが終わるとElianが「Push to Descent!」と繰り返します。慌てて操縦桿を押して、フラップを下げて、またターンすると「もっと下げて」とのこと。

次に、ターン後にどうも左に曲がってしまうこと。じりじりとトラフィックパターン内側に行こうとするようで、何度か注意を受けました。

さらに酷いのは、速度計のスキャンがおろそかになること。ターンと高度に気を取られて、つい速度が遅くなってしまうことがありました。

また、横風に対抗するためにクラブにしてしまうのですが、これもウイングローにしないと飛行機が着地の瞬間にひっくり返ると言われました。

全体的に、緊張して操縦桿を握る手も固く、何度も「リラックス、リラックス」と声をかけられました。Elianはお手本として、ほんの軽く操縦かんを持って操作するのですが、取り分けピッチの操作に気を取られて、どうしても力が入りがちで、さらについ両手で操縦桿をもってしまうと「それはGirlsのすること」と注意されてしまいます。

こんな状態なので、滑走路に飛行機を持ってくるのに精いっぱいで、滑走路端でエンジンアイドル、フレアというきれいな流れを作るには程遠い状態でした。着地の段階は、癖どころか形にすらなっていないようで、毎回全く違う点を指摘され、いっぱいいっぱいという感じでした。

パニックというほどではありませんが、操作が現実に追いつけないという感じで、簡単に言えばオロオロしっぱなしでした。

5回ほどChinoでタッチアンドゴーをしてから、Coronaに戻りました。最後ぐらいきれいに決めてみたいと思い操縦しましたが、着地で引き上げ過ぎ、結果今までで一番のハードランディングに…。タクシーをElianが引き受け、駐機場までの道すがら、Elianに「最初はこんなもんだから、落ち込むことはないから」と励まされる始末でした。気持ち・体力的に疲れてはいましたが、別に落ち込んではいなかったのですが(笑)。

それにしても、もしかして飛行機の操縦に適性があるのではと勝手に夢想しはじめていただけに、今回の着陸は、夢からさめる結果となりました。夢なので覚めた方が良いわけですが(笑)。いままで、いろいろな所で着陸が一番難しいと書いていたのを目にしましたが、100%実感しました。

到着後、Elianに良いイメージトレーニング方はと尋ねると、1.空港で他人の着陸をたくさんみること、2.You Tubeで着陸を撮影したビデオを見ることを勧められました。次回ビデオを持ち込んで、機内から撮影して教材とすることを提案してみましたが、「自分のいつもの目線と同じでないと効果は薄いかも」との事でした。なるほど。

という訳で、ほろ苦い着陸本格デビューとなりました。これをきれいに決められたら気持ち良いと思うので、頑張りたいと思います。あと、最近感じるのは、飛行機のフライトトレーニングは体操競技で一つ一つの技をきれいに決めて行く様子に似ているなあという事です。周りの状況に対処しながら、何となくではなく、きっちりと型を示すことが重要なようです。

次回は、進歩が見られるように頑張りたいと思います。

同乗教習:1.4時間(累計9.8時間)
地上教習:0.3時間(累計5.6時間)
着陸回数:6回(累計17回)


2010年11月9日

今日は地上で[グラウンドスクール02]

今日も飛ぶぞと思って出かけましたが、Cumulus系の雲が発達しており、さらに少し風が強い気がしました。だからなのか、Elianが今日はGroundをしようと言ってきました。飛べないことを少し残念に思いながらも、断る理由もないのでしたがいました。

今日の地上教習の内容は、航空力学、エンジンについてでした。
  • 機体に働く4種類(Thrust, Drag, Lift, Weight)の力
    • レベルフライトなど動きに変化が存在しない時は、それぞれの力は釣り合った状態である
  • 2種類のDrag
    • Parasite Drag
    • Induce Drag
    • 二つの合力の最小時がBest Glideとなる
  • Parasaite Dragを構成する3種(form drag, skin friction, interference drag)
  • 機体の挙動に関する4つの力(Left Turn Tendency)
    • P-factor (ピッチ)
    • Torque(プロペラの回転と反対方向にロールする挙動)
    • Spiral Slip Stream(プロペラウォッシュが垂直尾翼左側を押す挙動)
    • Gyroscopic Precession(ジャイロの回転方向90度に反作用が起こること)
ここで、スクールで飛行機の模型を使っての説明から、駐機中の航空機の前に移動して、実際の翼を使っての説明になりました。
  • 失速
    • 失速は翼の内側から発生して外側に広がる
      • 翼は外側の方が、上弦下弦の差が大きくなるようになっている
      • 機体によっては、失速を発生させる部品がleading edgeに付いているものがある
      • 外側にエルロンが付いているので、完全失速まではエルロンが効く
  • Adverse York
    • 旋回は左右翼のLiftの違いによって生じるが、Dragによって、一度反対方向にYawの動きが発生する
さらに、格納庫に移動して、オーバーホールで取り外されたエンジンを見ながら、Horizontal Opposite(水平対向)な4Cylinder(気筒)エンジン、スパークプラグ、マグネトーなどの部品を実際に見せてもらいました。また、スクールのメカニックにも初めて会いましたが、長身細身の生まじめなおじいさんという感じで、信頼がもてる感じでした。マグネトーは、エンジン起動時と高速時


という訳で、最初は、Written Testも受かっているし、Goround Schoolをやる必要があるのかと思っていましたが、しっかりと理解していなかった知識をはっきりと確認できたこと、実際の機体やエンジンで説明を受けられたのは良い経験だったと思います。これらを、今後のフライトで活かすことが出来れば良いのですが・・・。


同乗教習:0.0時間(累計8.4時間)
地上教習:1.9時間(累計5.3時間)
着陸回数:2回(累計11回)

2010年11月8日

二人のインストラクター[フライトトレーニング07]

これまで4回にわたって担当していくれたMarlonから変わって、インストラクターがElianに戻りました。彼は2週間ちかくフロリダに行っていたとの事で、今後は基本的にElianと飛ぶ事になります。

はじめに、プレフライトインスペクションの際に、ピトーヒートが効きませんでした。これは一大事と思い、伝えましたが、今日は天候も良いからまあ良いだろう、とのこと。それで良いのかなあと思いながら、他のチェックは完全に終わりました。

チェック後、スクールに戻って、これまでの練習状況を尋ねられ、ストール、エマージェンシーに関しては、手順を尋ねられました。これまで1,2回ずつやっただけなので、うろ覚えの所もあり、思い出しながら答えつつ、今日の練習内容をまず確認。今日は、スローフライト、パワーオフ・オンストール、エマージェンシー、パターンワークとのこと。

離陸は、完全にまかされましたが、滑走の際、速度が40mph程度で速度増加がとてもゆっくりになりました。 そのままどんどん滑走が続きます。ようやく55mphに達したので、操縦桿を引くと、順調に登って行きます。しかし速度は55mphのまま。気温は摂氏19度なので、それほど高い訳でもありません。速度を増加させるため、ピッチを抑えると、驚くほどに上昇しません。それなりに、クロスウィンド、ダウンウインドと向かいますが、速度に合わせると、機体が全く上昇しなくなりました。失速しない限りピッチ優先で行こうといわれ、ピッチ5度で60mph程度にすると、500f/m程度で上昇していきます。3500フィートでレベルオフ、2400rpm程度にパワーセッティングしますが、普段90-100mphまで加速するところが、80mphで安定してしまいます。この辺りでElianが「Airspeed Indicator」がおかしいようだ、とのこと。しばらく彼が操縦して試していましたが、おかしいことを得心しています。どうも速度が出るにつれ、10-20mph低く表示されるようです。

このまま帰還するかと思いきや、「しばらく練習を続けよう」とのこと。 「外の景色の情報で飛行する良い練習になる」とのこと。そのまま、スローフライトからパワーオフストール、次にパワーオンストールをした後、さらにエマージェンシーと一通りやりました。今日は、訓練空域も混み合っていたため、住宅もある地域上空での訓練となったため、以前ほど低空まで降りるまでにゴーアラウンドの指示がありました。

訓練が一通り終わると、「それでは、空港に連れて帰ってくれ」という事で、2000フィートで空港へ。今日は日曜日のせいか、トラフィックが多く、無線も込み合いがち。また、Unicomなので、いろいろな交信が混ざり、定型でない通信も多く聞こえます。こういう時の交信の仕方が分かりません。結局、Elianがサポートしてくれ、定型の交信だけを行ないましたが、もっと慣れる必要がありそうです。速度計が信用できないので、おっかなびっくりで着陸(もちろんElianの補佐付き)まで。速度が早めだったようで、若干バルーン気味になってしまいました。

これで今日は終了かと思いきや、そのままもう一度という事で、タクシー中にもトラフィックに気を配りつつ、離陸へ。少しずつ離陸は慣れてきた気がします。ただし、速度計は相変わらず信用できません。時々、注意がどこか欠けてしまうのをElianに注意されながら、再度の着陸へ。今回は、Elianが主導的になりながら、ポイントを指摘してくれました。

今回のフライトは、Marlonとは随分勝手が違い、戸惑いを感じることが何回かありました(例えば、Marlonはランナップに向かう途中にASOSを聞きますが、Elianは聞き終わるまでに動き出すと注意されました)。それでも、特定のインストラクターとだけうまく飛べるのではダメなので、誰とでも自分のペースで飛べるようにならなければならないのだと思います。

今回の飛行時間は0.9時間、速度計の故障もありますが、Elianは早めに終わる癖があるかもしれません。「1回当たり1.5時間飛べば十分」とも言っていましたし。到着後は、スローフライト、ストールについて、細かく説明を受けました。スローフライト、パワーオフストールは何回かぶりで手順があやふやになってしまっていたので、しっかりと整理し直すことが必要だと実感しました。

同乗教習:0.9時間(累計8.4時間)
地上教習:0.3時間(累計3.4時間)
着陸回数:2回(累計11回)

2010年11月5日

ニーボード

フライトトレーニングでは、飛行中にインストラクターは実によくしゃべります。つまりは、いろいろなことを教えてくれるのですが、中には初めて聞く内容もあります。また、具体的な言葉や数字を教えてくれることもあります。訓練地域の周波数や用語など。また、ASOSで離陸前、着陸前には最新の天候情報をチェックします。特に気圧は高度計を正しく表示させるのに必要です。こうした知識やデータを記録するのに、これまではクリアケースに紙を入れ、それに記入していましたが、紙の枚数が増えるにつれ、整理するのが大変になってきました。操縦中は、ほかにチェックリストも膝の上に置いていますので、膝の上がごちゃごちゃとしてくる訳です。そこで、ニーボードを買うことを思いつきました。インストラクターは皆、使っています。

以前にElianと飛んだ時に買おうと思っていると話したところ、自分用のものを試しにといって、付けさせてくれました。ニーボードの裏に付いているジップ付きのゴム紐を腿まいて固定するのですが、なかなか使いやすい感じだったので、彼が持っている黒のJeppesenの同じものを買おうと思って、空港近くの航空グッズ屋で見たところ、色の違うもの(青)しかありませんでした。色が違うだけなのか、商品自体が違うのかも分かりませんが、VFR Trifold Kneeboardという商品でした。
色は変でなければ良いので、気にせず購入したのですが、家で試しに装着してみると、 どうもゴム紐の長さが短い気がします。腿の血流が悪くなる感じで、新品でゴムがきついだけかもしれませんが、これでは操縦中に足に違和感を感じ続けることになります。Marlonに話したところ「ゴムだから伸びるでしょ」と言われましたが、足に付けてもらったところ「これは短いかもね」との事でした。
たまたま買ったものが不良品でゴム紐が短いだけなのかと思い、買ったお店で他の品も確認しましたが、長さは同じでした。アメリカ人は私よりよほど大柄な人間が多いのに、特に腿が太い訳ではないと思うのですが、どういうことなんでしょうか。

いずれにしても、これだと辛いので、別の製品に交換してもらいました。今度はASAのLong Trifold Kneeboardにしてみました。世の中の評判では、ASA社のものよりもJeppesenのものの方がしっかりしているとの事ですが、確かにASAのものは少しちゃちな感じがします。それでもサイズが縦に伸びているので、チャート類がちゃんと入ります。Jeppesenのものは、縦が短く、チャートが入らなかったのも、マイナスポイントでした(上の写真では入っているのですが、実際はぎりぎり入らなかったです)。
肝心の腿に巻くゴム紐ですが、長さは驚くことにあまり変わりませんでした。しかしASAの方が方が細く、圧迫感はあまり感じませんでした。という事で、Kneeboardはそれぞれ一長一短がありましたが、私はASAのもので落ち着きました。

フィッシュ&チップス[フライト前後の食事どころ]

フィッシュ&チップスといえば、イギリスの定番食ですが、カリフォルニアにも探すとありました。H Saltというお店で、フランチャイズ方式でロサンゼルス近郊各地に支店があるようです。
隣はMaki Yakiという日本食レストラン
中に入ると、飾り気のない店内です。店舗ごとの独自色出せる緩いいフランチャイズのようで、以前来た時は、手搾りオレンジジュース売っていましたが、今回はその貼り紙がなくなっていました。メニューはフィッシュ&チップス以外に、シュリンプ、ホタテ、クラム、オイスターがありました。シュリンプ以外もフライなのか、だとすると味はどのようなのか、とても気になります。
注文してから、作り始めるので、多少時間はかかります。以前来た時と今日厨房の中を見た感じでは、このお店のオーナーは東アジア系のようです。イギリスの庶民料理をアジア人が作っているというのが、いかにもカリフォルニアらしい感じがします。しばらく待っていると、揚げたて出来たてが運ばれてきます。
フィッシュが2つのLondon Special
これで$4.59です。写真だと小さく見えますが、ボリュームはちゃんとあります(日本のKFCのフィッシュの2,3倍はあろうかと)。ちゃんと、モルトビネガーも用意されていますが、タルタルソースもなかなかです。肉に飽きた時などには、良いと思います。
次の訪問では、オイスターでも試してみたいと思います。

H. Salt Fish & Chips
635 N Main St
Corona, CA
www.hsalt.com

ラジオデビュー[フライトトレーニング06]

フライトスクールのある空港は、職場・住居の隣町にあります。空港まで向かうフリーウェイが最近工事をしており、渋滞で昨日も今日も到着が5分ほど遅れてしまいました。時間が読めないのが車の面倒なところです。
渋滞中
空港に着くと早速ビフォーフライトインスペクション。昨日の自分のフライトの後は誰も飛んでいないようで、機体管理ファイルの一行上の自分の記録の下に続けて記入します。ただし、昨晩の間に100hrインスペクションをしたそうで、その数字が入れ替わっていました。
今日は、点検後スクールに戻って、まずはコミュニケーションについて地上レッスンを受けます。ホワイトボードにMarlonが書き込むので、それを写しながら、ときどき質問をしていきます。実は、テキストなどですでに知っている内容なのですが、確認の意味を込め、またその場を盛り上げるため、あえて知らないふりをしながら質問を時々入れてみます。基本的に、交信も普段の電話と代わりがないとのこと。
  1. Who are you talking to?
    • Corona Traffic, Riverside Tower
  2. Who are you?
    • Cessna 11630
  3. Where are you? 
    • Altitude(35oofeet), then Lateral(Over Lake Mathews, 5miles SE of Airport)
  4. Where are your intentions? 
    • Inboud to land with Info B, Transition to NE to SBN
  5. Who are you talking to again?
    • Corona Traffic, Riverside Tower
また、トラフィックパターンでは、各レグに入る直前にTurning left(right) ~と申告することとのことです。

離陸操作
その後、出発。初めて、しっかりとした形で離陸を任されました。前々回に、スタンディングテイクオフで、滑走直後に大きく蛇行してコントロールを取られてしまいましたが、今回はローリングテイクオフのせいか、あまり乱れずにセンターライン上を直進できました。まだまだ、ラダーの使い方に課題があるようです。

離陸後のランウェイヘディングを維持するのが難しいです。操縦パネル中央上部に小さな鏡がバックミラーのように付いていて、それで後ろを確認すれば良いとのことなのですが、鏡が古ぼけて小さいこと、後ろの窓がやはり古くて細かな傷で見にくいので、あまり良く分かりません。なので、時々後ろを振り返るのですが、左に曲がっているような気がして、右に修正をしました。ところが、降りてから記録モードにしていた自分のGPS端末で確認すると、離陸後徐々に右に曲がってしまっていました。これは、次回にでもMarlonに確認をしてみたいと思っています。

その後は、普通の上昇、旋回、レベルなので問題なくクロスウインド、ダウンウインドと回ってから訓練空域へ。訓練空域では、まずフードを付けてMarlonの指示の通り、レベル、左右旋回、上昇・下降、合わせ技と繰り返します。出発前に、計器のスキャニングの話しもレクチャーされていました。
  • Racetrack  円を描くように計器をスキャンする
  • Radial   Attitude Indicatorを中心に、他の計器と見比べる
  • V-Scan  ポイントポイントでスキャンする
Racetrackは巡航時に、Radialはエアポートワーク時に、V-Scanは離陸時ということで、Racetrackないし、Radialを意識してスキャンします。基本はCIAだそうで、Cross-Checking、Interpretation、Aircraft-Controlを繰り返すとのことです。前回よりはだいぶ安定してフードフライトが出来るようになってきました。前回が0.2時間、今回が0.2時間ですが、規則で3時間は行なわないといけないそうです。外の景色を見れないままフードをかぶって飛ぶというのは、ずいぶん退屈な気がします。これを残り2.4時間とは・・・。しかし、非有視界飛行状態で事故が発生することが相次いだので、3時間ルールが出来たそうで、しっかりと練習することが重要なようです。

 Rectangular Course
次に、レキュタンギュラーコースの練習をしました。これは長方形を描きながら飛ぶというものですが、ここで空港でのコミュニケーションの練習をあわせて行ないました。2500フィートで長方形を飛行しながら、クロスウインド、ダウンウインド、ベース、ファイナルに見立てて、それぞれで必要な交信の内容とタイミングを発声練習させられました。これは、昨日の車中で練習しておいたせいか、また覚えている通りのことを言えばよいだけなので、特に問題はありませんでした。Marlonからも「Awsome」の連発をもらい、気持ちよく終わることが出来ました。

トラフィックパターン
その後空港に戻り、トラフィックパターンの練習。ダウンウインドに入ったところから、コミュニケーションを任されました。操縦もサポートを受けながらも初めて着陸まで行ないました。ということで、交信をしながら操縦して着陸するという、いきなりの洗礼を受けることになりました。まだ、かなりのサポートを受けているので、一人で着陸できたという実感はありません。その後、タクシーしてから再度離陸へ。タクシー中には、ブレーキの練習を何回かしました。タクシーはだいぶ慣れてきたものの、急に止まろうとすると、左右のブレーキの効きの違いで、どうしても左を向いて停止してしまうので、それを直すように教わりました。コツは、ブレーキをゆっくりとかけること、だそうです。確かに。また、再度の離陸のためのタクシー中は、トラフィックパターンにも注意を向け、スムーズな離陸につなげられるように、とのこと。さらに、つい時々スロットルから手を離してしまう点は、ずいぶん注意を受けました。

次の離陸時は、ベースに1機進入中で、これは着陸まで待つのかと思ったら、「そのまま行こう」ということで、ローリングテイクオフへ。じわじわと加速したいたら、速やかにフルスロットルにするようにといわれながらも、何とか自力で離陸しました。今回も離陸後は左に曲がっている気がして右に修正しましたが、後で軌跡を確認すると右にずれていました。確認方法を工夫する必要がありそうです。トラフィックパターンすべての交信を任され、まちがってセスナトラフィックと言いそうになるも堪えながら、1500フィートMSLでダウンウインドを飛びますが、若干滑走路に近づいてしまったようで、特にアビーム通過後に並行に飛ぶことを意識しないといけないようです。トラフィックパターンはやるべきことが多くて、かなり忙しい感じです。これを、手際よく行い、さらに着陸までの操作をするわけですから、これは大変だと思いました。2回目の着陸は、減速の処理がうまく出来ず、フレアをかけてからの滑空がだいぶ伸びてしまいました。ブレーキをいつものように緩めにかけたこともあり、最後の誘導路から出ましたが、「どこで出ても良いけど、これより先はないから」とMarlonに笑って言われました。再度タクシー中のブレーキの練習をしながら、駐機場に戻りました。

エンジン停止後に、駐機場所にトーイングバーで押し入れて終了なのですが、細かな話しですが、このトーインイングもいつもオーバーシュート気味なので、もう少し早めに操作するようにしたいところです。

今日は、スクールでの教習もあったので、地上教習時間は0.4時間となりました。いつも思うことですが、いつも料金精算を終えた後でも、Marlonは少し質問すると時間に関わらずとても熱心に解説してくれます。前回は、10分以上、説明を続けてくれました。こういう点、本当に良心的な人物だと思います。

同乗教習:1.1時間(累計7.5時間):内フード0.2時間(累計0.4時間)
地上教習:0.4時間(累計3.1時間)
着陸回数:2回(累計9回)

2010年11月4日

不時着寸前[フライトトレーニング05]

今日は、いつもとは滑走路の離陸方向が逆でした。こういう時、天気はずいぶん荒れるとのことで、砂漠からの風が吹き込んで、気温も摂氏36度と上昇し、Density Altitudeも2100フィート(実際は500フィート)という状況でした。離陸から訓練空域までは、まずまずの気流でしたが、訓練空域上空はかなり風が荒れていました。

この日の訓練項目は、
  • スティープターン
  • パワーオンストール
  • 不時着訓練(Emergency)
  • トラフィックパターンの練習
  • フードフライト
でした。いつもながら、1.5時間程度の飛行時間でずいぶんと盛りだくさんだと思います。Marlonの指導法ですが、前回と同じことを少しやりつつ、新しいことをどんどん入れてくる感じで、薄く広く練習させてくれます。覚えることが多く忙しいですが、新しいことが多くて達成感がとても高く持てる気がします。もちろん、もう1回同じことをやっておきたいといえば、やらせてくれます。

スティープターン
スティープターンは、かなり慣れてきた気がします。Marlonも問題なしという感じです。むしろ普段の旋回でもついスティープ気味してしまい、シャローにと注意されることがあります(笑)。

パワーオンストール
パワーオンストールですが、どこかで、このストールが一番不快感を味わうと読んだ気がしていて、やはり絶叫マシン恐怖症の私としては、ドキドキしていました。はじめにキャブレターオン、スロットル1500rpmでストレートフライトのまま減速(スローフライトの導入と同じ)。55mphまで減速したら、降るスロットル、キャブレターオフにして、操縦桿を引き続けます。引き続けてストール警報がなったら、そのままのピッチを維持して失速させます。パワーオフ時と同様、なんとなくな感じで失速したら、機首を下げたまま速度の回復を待ち、55mphで水平、70mphで上昇に移行するくらいの感じで操縦桿を引いていきます。この間、コーディネートを示すボールが真ん中になるように、翼が水平になるように調整を続け、同時にヘディングも維持するようにします。完璧という実感はありませんが、まあ大丈夫かなあという感じでした。とにかくこの日は風が強く、レベルフライとしていてもふらふらするので、ストールのせいでふらふらしているのか違いが良く分かりませんでした(笑)。恐れていた失速ですが、これもパワーオフと同様に、別に不快感は感じませんでした。もしかしたら、徐々に飛行機の揺れで鍛えられているのかもしれません。

不時着訓練
エマージェンシー、いわゆるエンジンアウト時の練習です。3000フィート(対地1500フィート)でエンジンオフしたという設定で、ピッチをコントロールして70mph維持、不時着地点を決定、エンジン再始動を試みる、非常通報を入れる、着陸直前に給油バルブのオフ、ミクスチャーアイドルカットオフ、マグネトーオフ、ドアを開ける、という一連の操作を習いました。その際の大原則は、
  1. Aviation
  2. Navigation
  3. Communication
ということで、何よりも操縦を最優先ということを言われました。Marlonいわく、「いくら助けを求めても、多分不時着までには助けに来てくれないから(笑)」とのこと。Emergencyでも基本的にはダウンウインド、ベース、ファイナルとまわっていくそうで、ダウンウインドの時に、風下に行き過ぎて戻ってこれなくならないように気をつけるようにとのこと。しかしそこに気を使いすぎてか、ファイナルにまわったら高すぎました。この辺りは、練習して慣れるしかないようです。感想としては、エンジンをアイドルにしても、全く不安感なく滑空するということと、練習とはいえ、かなり着陸寸前まで降下するまでスロットルを入れてくれないことです。不時着予定地に見立てた農場の道路に300フィート(体感)程度まで降りました。1回目は3000フィートで3.Communicationの練習をする時間的余裕がなかったので、再度3500フィートまで上昇して、同じ練習を繰り返しました。言ったらよいと思うことをしゃべってみて問言われ「メイデイメイデイメイデイ、Cessna***、2500フィート、サウスイーストオブ**、2パーソンオンボード」と答え、われながら完璧ではと思ったら、肝心の「エンジンアウト」を言っていないと指摘されました。確かに。

その後、3000フィートまで上昇して、先ほどの農道を滑走路に見立ててトラフィックパターンの練習。ダウンウインドでのビフォーランディングチェックの際に、チェックリストを凝視してしまうので、注意の配分を注意されました。アビームでキャブレターヒートオン、1800rpm、フラップ10度、80mph、降下率400f/m程度とします。エイミングポイントが斜め後ろ45度で、ベースターン、ベースでフラップ20度、75mph。ベースに入ったところで、フラップ30度、70mphでエイミングポイントに向けてスロットルで降下率を調整しつつ降りていきます。このときの練習も確実に500フィート以下まで降下しました。


フードフライト
ずいぶん暑い日だからか、C150だからか、こうしたときの上昇は多少もどかしい感じで、じりじりと上がっていきます。その後、 Marlonが後ろからやおらでかいサンバイザーのようなものを取り出し、付けてとのこと。インストラクターの私物のようで、Marlonと名前が書いてありました。付けるためにヘッドセットを外すと、かなりうるさいエンジン音が。使っているノイズキャンセラー付のヘッドセット、あまり騒音がキャンセルされてないと感じていましたが、かなり効いていました。フードをかぶった後は、Marlonが指示するまま、上昇、水平、旋回と計器のみをみて行ないます。安定しているときは良いのですが、一度乱れだすと、なかなか元に戻して安定するまでが時間がかかってしまいます。最近は外を見て操縦できるようになっているのだなあと喜びながら、計器を見ながら調整します。

「フードを外して」とMarlonに言われて外を見ると、もう空港の45度進入点直前でした。その後は、「こっち側の着陸はかなり厳しいし、今日はクロスウインドがあるから」ということで、完全に操縦を渡しました。着陸後、「今日はこっちの滑走路にしては、珍しいくらいスムーズな気流だった」とのこと。「その分、訓練空域上空でずいぶん揺れたじゃないですか」と答えると、いい練習になっただろうと返されました。

最後に、パワー、ピッチ、速度、高度の安定の仕方を質問すると、最初にパワーをセッティングし、次にピッチで速度、高度を調整していく、ということでした。高度はパワーでと聞いて以来、細かくスロットルをいじりすぎ、そのたびにトリム操縦桿と忙しくしていたのですが、パワーセット、操縦桿でピッチ、操縦桿のプレッシャーをトリムで抜く順番を意識するように教わりました。いくら高度はパワーでと言っても、多少の調整はピッチで行ない、オーバーコントロールをしない、と言うことのようです。

次回は、いよいよコミュニケーション(無線通信)をやってもらうとのこと。帰りの車の中で、何度もMarlonの口真似をしてみました。

同乗教習:1.4時間(累計6.4時間):内フード0.2時間
地上教習:0.2時間(累計2.7時間)
着陸回数:1回(累計7回)

2010年11月2日

Yoshinoya Restaurant[フライト前後の食事どころ]

吉野家です。ここChinoにもYoshinoya Restaurantがあります。
ここの吉野家はオープンしたばかりなのか、とてもきれいで清潔な印象です。こちらにある吉野家の中にはあまりきれいでない店舗もあるので、この明るい店内は、とても良い感じです。
味は、牛丼は日本と全く同じです。他にチキン、ベジタブルの丼、ビーフ、チキンのBBQプレートがあります。これは、Yoshinoya USA独自ですね。牛丼は何回か食べているので、今日はビーフのBBQにしました。
全く日本な味付けの焼き肉の他に、チャーハン、焼きそば、サラダが同じプレートに載っています。言うと箸も出してくれます(気を利かせて聞いてくれる店員さんもいます)。飲み物を付けて8ドルほどなので、まあ手ごろでしょうか。こんなものを食べながら、お店の壁にかかっている写真を見ていると、ここはどこだろうかという気にもなります(笑)。
ちなみに、みそ汁もあります。それでもクラムチャウダー、デザートのケーキ、プリンなどがあるところは、アメリカらしいかもしれません。

Yoshinoya Restaurant Corona
401 S. Lincoln Ave. Ste C, Corona, CA 92882
(951) 549-9294
yoshinoyaamerica.com

ついに失速[フライトトレーニング04]

今日は9時30分から2時間のトレーニング。気持ちの良い快晴。実は土曜日にも予約を入れていたのですが、Ceilingが足りないということで、キャンセルになりました。なので、4日ぶりになります。時間少し前に着いたので、早めにインスペクションを始めました。これをすれば、予約時間の中で少しでも飛ぶ時間が長くなります(予約を長めに取れば良いだけなのですが)。

まず、インスペクションで気になったこと。
  1. ランディングライト不作動
  2. ラダーの付け根に蜂が止まったまま
  3. 燃料チェックで、水の混入を発見
    やってきたMarlonに尋ねると、1.ランディングライトは日中は使用しないので問題なし、2.蜂は飛んでいくだろう(蜂の巣があればとらなければ(笑)とのこと)、3.水の混入、出なくなるまでチェックを繰り返せば良いとのこと。水の混入は、翼の上に水滴がかなりついていたので、給油の際に滴が入ってしまったのかもしれません。いずれも、問題なしということで、さっそく出発。

    今日は、晴れているものの少しHazeが入っていて、しかも軽いタービュランスがあります。多少てこずりながら3000フィートまで上昇しつつ、いつもの訓練空域へ。今日のインストラクターはMarlonです。本来の担当インストラクターのElianは2週間の予定でフロリダに出かけるとのことで、しばらくMarlonとのフライトが続きます。二人とも、少しばかり手順が違いますが、説明も丁寧で、何よりも信頼がおけます。ここのスクールは「当たり」かもしれません。

    はじめにClearing Turnからはじめて、Steep Turn。どうしても高度がじりじりと落ちてしまいます。前回の方がうまくいったのではという焦りを若干感じながら、何とかコントロールをしようとしますが、Marlonが「I have control」。お手本を改めて見せてくれながら、旋回初期のバックプレッシャーが足りないんだと指摘してくれます。あと、右旋回の時の方が高度が落ちがちなので、意識をするようにとのこと。もう一度やると「Awsome!」とほめてもらえました。

    続いて、Turn around a Point。これは、主翼と目標物の位置関係を維持すれば、全く難しくありません。ただし、カクカクとした旋回になってしまっていて、これで良いのかは自信がありませんが、Marlonは「Awesome」と言ってくれているので、良いことにします。

    さて、ここからが新しい項目。まずはSlow Flight。クリーンとダーティの2種類があることを習います。クリーンはフラップを収納した状態、ダーティはフルフラップの状態。スロットルを戻して機種を上げていると、やがてパワーが足りなくなるので、様子を見ながらスロットルを押して再びパワーを足していきます。足しても速度が上がるのではなく、高度を維持することにパワーは使われます。これまでにも、ピッチは速度、パワーは高度と言われてきましたが、実感できる気がします。ダーティでは、風向の関係もあり、フルスロットルが必要になるほどのドラック(抵抗)がありました。クリーンもダーティも45mphほどの速度に落としますが、失速警報(左翼についている笛)がピーと音を立て始めます。あまり気持ちの良いものではありません。途中、旋回を指示されましたが、先ほどのスティープターンの癖でバンクをとり過ぎそうになり、「ゆるくゆるく」と注意されました。旋回の際は、自分がどのターンをするか、意識してからターンをはじめないといけないと思いました。スローフライトからのリカバリーを教わってこの練習も一応終了。

    次は、高度を3500フィーとまで上げるとの指示。なにやら嫌な予感がします。まさかあれかと思いつつ上昇。するとMarlonが「失速訓練を始める」と無線。いよいよ来ました。

    「今日は、パワーオフストールを練習する」とのことで、はじめにお手本を見せてくれました。まず、1500rpmにスロットルを落とし、フルフラップにします。ヘディングを定めておいた上で、着陸を想定した降下に入ります。毎分400フィートほどで、「One Hundred, Two Hundreds」と降下した数字を読み上げ、「300Hundreds」と共に、Carburetor Heat On、スロットルアイドルにし、同時に操縦桿を引きます。ピーと言う失速警報の音が甲高くなります。どんなマイナスGがかかるのかと身構えていると、なんとなく下がり始めたという感じに。Marlonが「これからリカバリーする」と言うので、これが失速なんだと気がつきました。全く怖くありませんでした。普通の飛行中に操縦桿を大きく押したときの方がよほどマイナスGを体感します。

    リカバリー手順ですが、まずは操縦桿を押して、フォワードプレッシャーをかけます。次に、フルスロットル+キャブレターヒートオフ。これは一度に両方操作しても良いとのことでした。さらにフラップを20度まで戻します。ただし、C150のフラップはプリセットの角度にすることが出来ないため、手を添えておいて、20度でスイッチをオフにする必要があります。 その後速度が70mph以上に回復してらフラップ10度、ポジティブクライムを確認したらフラップアップと続けて、リカバリーは完了です。この間も、傾いたりスリップしないようにロールとヨーをコントロールする必要があります。手順がいろいろあるので、少し混乱しつつ操作を行ないましたが、高度の損失を100フィート以内にする必要がある(追記:とある日本人ライセンサーのサイトにそう書いてありましたが、FARの規定では、そのようなものはありませんでした)そうなので、練習が必要そうです。

    その後、空港に戻って、トラフィックパターンの説明を細かく教わりました。45度でダウンウインドに進入するポイントは、Ralph(スーパーの上)。ダウンウインドは、横を走っている鉄道線路の真上が滑走路から1.5マイル。その上を飛ぶと丁度良い。ダウンウインドに入ったら、美フォーランディングチェックリストを実施。エイミングポイント(ランウェイナンバー)のアビームを超えると、キャブレターヒートオン、1100rpm。フラップ10度。400rpmを目安に降下。やがて、滑走路が斜め後ろ45度に見えた場所がBaseへの旋回ポイント。眼下にチーズ工場(Daily Factory)を曲がり、Lincoln通り沿いに向かいます。ここでフラップ20度。本来は正方形のトラフィックパターンですが、騒音対策から、少し手前でファイナルへ。早めなので相対せず20度ほどの角度で滑走路の延長線上へ向かい、左旋回してコースに乗ります。ランウェイナンバーを目標に降下し、滑走路に入ったらエンジンをアイドル、フレアを少しずつかけて地上へと近づく。この際、センターラインを維持することに気をつける。着地したら滑走路中心線上になるようにラダーペダルで操縦し、十分に減速したらタクシーウェイへ出る。タクシーウェイ上で、アフターランディングチェックリストを実施。これだけのイベントが2,3分ほどであるわけなので、これはかなり忙しいです。しかも、無線も適宜入れていかなければなりません。

    また、タクシーを習いながら進んでいきます。ペダルは、かかとをつけて操作することと足元を見せながら教えてくれました。ブレーキは使いすぎないようにとのこと。未だに、タクシーはなかなか難しいものがあります。さらに練習として、操縦桿を動かさないように持ちながらタクシーする課題が。車の癖で、どうしても曲がりたい方向へ操縦桿をまわしてしまう習性と闘います(笑)。

    今回は、これで終わりかと思いましたが、時間があるのでもう1周しようという事で、もう一度ランウェイへ。練習開始時の離陸はやってみるかと言われてI have Controlだったのですが、出だしのラダーペダル操作でふらつきすぎ、コントロールを取られてしまっていました。もう一度と言うことで、緊張しながらも何とか自力(もちろんサポート付ですが)でテイクオフに成功。離陸後のピッチ維持はきれいに決まりました。その後、ダウンウインド中央まではうまく出来ましたが、ビフォーランディングチェックリストに目を落としたときに姿勢がふらつき、またしてもコントロールを剥奪。チェックリストまでにトリムも用いて姿勢を安定させておくこと、チェックリストは連続してではなく、周囲の確認をしながら、少しずつ進めることを教わりました。

    今日は、かなり教わることが多く、多少寝不足でぼんやりとしていたこともあって、前回のように水が染み込むように習得する感じにならなかったのが残念でした。それでも、今迄で一番フライトタイムが長く、しかも着陸も2回となり充実したレッスンでした。最後に「感想、コメントは」と聞かれたので、「一番難しいのは地上にいること」と答えたら、少し受けました。次回の練習内容はと聞くと、離陸の練習、パワーオンストール、エマージェンシーの手順、さらに他の空港でのトラフィックワークも出来るかもしれない、とのことでした。しっかり準備をして、楽しみたいと思います。


    同乗教習:1.5時間(累計5.0時間)
    地上教習:0.2時間(累計2.5時間)
    着陸回数:2回(累計6回)