2011年6月30日

[IFR04]少し先が見えたかも

早くも練習第4回目。前回、Mikeが歯痛によりダウンしたので、今回は彼の病状回復具合が心配でしたが、校長のLouに聞くと、もうすっかり大丈夫だよ、とのこと。安心してPre Flight InspectionをしているとMikeがやって来ました。具合はと聞くと、「歯を抜いたから、痛みは良くなったけど、具合はそんなには良くない」とのこと。どうも、もらった薬が体調に悪影響を及ぼしているようです。

それでも、今日は普通にGround Schoolからすることに。計器の仕組みや発生しうるErrorについて復習します。この辺りはWritten Testで勉強しているので特に問題はなさそうです。あとは、口述の時に、しっかりと英語で質問できるようにすることが必要でしょうか。次に、上昇、水平、下降、旋回のそれぞれの際のPrimary、Supportingの計器について。Written Testでもこの項目が覚えにくく、結局すべて直感で答えることで乗り切っていました。それで良いかとたずねたところ、やっぱりちゃんと覚えなくちゃいけない、とのことで少し重い気持ちに。「まあ、試験当日までに、少しずつ覚えていけば良いよ」とMike。覚えやすくと、用意していた資料をいろいろもらいました。

一通りGroundをした後は、フライトに向かいます。今朝は視界が悪く、Louは「絶好のIFR日和」など呟いていましたが、徐々に霧や低層の雲が上がり始めています。まあ、どんな天気でも、フードを被る自分には関係ないのですが。Chino空港のGround、Towerとの交信も、慣れてきているのが自分でも実感できます。滑走路までのタクシーウェイのルートのパターン(といっても2つしかありませんが)も覚えてきました。

出発先はいつものようにLake Mathews。26Rから左旋回の許可をもらうのもいつも通りです。いつも、離着陸の際だけは、返信でもフルコールサインを言っていましたが、Mikeは必要ないとのこと。一番シビアな状況なので、ここだけはフルで言っても良い様な気がしていたのですが。離陸すると、Crosswindに旋回を開始した直後にフードをかぶれとの指示が。今日は久しぶりに自前のメガネ型フードを装着。うまく装着できたのか、とても見やすく外まで少し見えてしまうほどでした。

PDZ VORのトラッキング、スローフライト、パワーオフストール、Unusual Flight Attitudeと項目をこなします。どれも、今日は気持ちよく決まります。面白いのはUnusual Flight Attitudeで、プライベートの時は目をつぶっている間に教官のElianが姿勢をおかしくしていましたが、今回は、自分で目をつぶったままLevel Flightを続けろ、との指示が。だんだん自分の感覚が分からなくなってきますが、エンジン音を頼りに上昇・下降姿勢を判別します。それでもわけが分からなくなったところで、目を開けてリカバーとの指示が出ました。「おっと」と声が出るくらい、下向きで翼も傾いていました。立て直して再度挑戦。今度はずいぶん長いことそのままです。「Unstableになってきた気がする」とMikeに言っても、「そのまま続けて」との返答。ようやく「それじゃありカバーして」と言われて目を開けると、ほぼ水平で若干だけ上昇中。殆ど水平飛行のままでした。ほんとは、もっと乱れたほうが練習になるのでしょう。

最初よりは慣れてきた気もしますが、Mikeは実践的にどんどん負荷をかけてきます。下降、旋回を指示し、同時にBefore Landing Checklistの実施を要求したりします。実際は、これにATCやチャートを読む作業が入ったりするので、もっと忙しくなるとのこと。ワークロードが自分の能力いっぱいになっているのを感じます。さらにTowerに着陸の要求をするようにとの指示まで受け、本当に手一杯に。高度を少し外しつつも、何とか交信、高度もリカバーしつつ、Chinoへの帰り道をたどります。HSIにはILSがセットされますが、ほぼ90度の角度で進入するので、オーバーシュートに。それを直そうとすると、「操縦は少しずつ」、と釘を刺されます。何とか乗ったところで目を開けると26Rが目の前に。

高度が高めなので下ろしていくと、今度は速度が速めに。最後にフレアをかけると、やはりというかバルーニングがおきてしまいました。最近、着陸がスランプなので、練習しないといけないと思いますが、Mikeは「あれで悪くない」とのこと。その他も、今日のフライトは出来が良かったようで、Mikeにとても誉めてもらいました。気分もよく、ほめられて伸びるタイプの自分は、これならいけるのではという気持ちになりました。スクールまでのタキシング中、Mikeがいきなり「アルベルト・フジモリを知ってるか」と言い出します。知ってると答えると、「自分はペルー出身だ」とのこと。意外な出身地に驚いていると、「5歳のときに移ってきたんだけど」とのこと。5歳だとほぼネイティブですが、もしかすると、どおりで彼の英語は他のインストラクターと比較して聞きやすいのかもしれません。

飛行実績
飛行時間:1.2(累計80.9時間)
:PIC時間0.0時間(累計29.5時間)
:Instrument 0.9時間(累計3.3時間)
:Instruction 1.2時間(累計4.8時間)
:夜間0.0(累計3.1時間)
着陸回数:1回(累計207回)
:夜間0回(累計10回)

グラウンドスクール:
内容:テキスト Chapter2 SectionA、B
:Instruments
0.5時間(累計1.7時間)

2011年6月28日

[IFR03]Mike歯痛によりダウン

今朝は朝一番でスクールへ。Mikeとの2回目のトレーニングです。しかし、スクールに着くと浮かない顔のMikeが。理由を聞くと、すごい歯痛だそうです。今日はフライトは無しかと思うと、逆で、むしろグラウンドの方が辛いとのこと。という事で、早速Pre Flightを行なって飛び立ちます。Chino空港にもだいぶ慣れて来ました。日本人教官が経営するスクールのハンガーがDu Boisのすぐ近くにあることも分かりました。今日も日本人らしい人たちがいるのが見えました(当然ですが)。

P-Taxiwayを経由する場合はハンガーの立ちならぶ道の途中で左折しないといけません。ところが、ハンガーは全て同じ形で、どこで曲がるかが分かりにくいのです。ハンガーには番号が振ってあるのですが、いつも控え忘れてしまいます。チャートにも記載が無いので、混乱しますが、今日初めて960の手前を曲がると記憶する事が出来ました。

今日の機体はN5800Uで、この機体にはデジタル計器が装備されています。分かりやすいような、機能が多くて分かりにくいような計器ですが、オルタネーターを確認しろと声まで出しました。どうやら、地上電源受電スイッチが入ってしまっていたようです。このスイッチ、Mikeに出発前に尋ねたのですが、何だかわからないから、触らないでおこうと話していたものなのですが、ようやく意味が分かりました。このしゃべる機能、その後もストールの練習の際も、速度に注意などと冗舌でした(地上に降りてから、MikeがLouにこの機能をオフにする方法を真顔で尋ねていました)。

離陸すると、またまた早速フードをかぶります。今日はVORトラッキングとのことで、Paradise VORに合わせて飛んで行きます。VOR直上を通過するので、ぶれ始めても追わずに、戻ってくるのを待つとのこと。その上で、Radialを頻繁に変える指示が出るので、その度にHSIを合わせて、ヘディングを修正してバーを中心に持って行きます。それほど難しい感じでもありません。ただし、上昇、水平飛行の指示も同時に来るので、速度、上昇率、ヘディング、VORとかなり忙しくスキャンする必要があります。

一通りトラッキングしつつ練習区域に着くと、いよいよストールの練習。まずはPower Offから。前回よりは落ち着いてきましたが、まだまだ満足のいく出来ではありません。2,3度練習した後、Power On Stall。これも同じような出来で2度ほど練習しました。Mikeは、「前回よりだいぶ良くなった」と言ってくれますが、マシになったという感じでしかありません。

これらを一通りやったところで、Mikeが「痛くてもうダメだ」と弱々しい声を上げます。我慢していた歯痛が限界まで来たようです。痛みの中、下手な操縦やストールに付き合わされるのは、さぞつらい事だったと思います。それでも帰り道もVOR/ILSを追って帰るよう、細かく指示を出してくれます。Localizerに合わせるのは初めてでしたが、これもそれほど難しくは感じませんでした。バーの動きを見ながら、横風に合わせて機首の向きを調整させます。

フードを取ると、高めながらファイナル上にいました。相変わらず着地は、少しバルーン気味になってしまいました。その後のGroundへのコンタクトからATCも担当します。Taxiwayのread backの際、A、Pの順序を逆に伝え、Mikeから注意を受けます。スクールまでタキシングして、今日は終わりとなりました。気の毒なMikeは、そのまま歯医者に向かうとのこと。歯科保険には入っていないそうで、いろいろな意味で頭を抱えていました。

朝はいなかったKudjoがスクールの教室で勉強しており、Montgomeryへのフライトルートなどについて詳しく聞かれました。私がRamonaばかり飛ぶように、彼はOxnardにばかり飛んでいるようで、そろそろ新しい場所を開拓してみようかという気持ちになっているようです。ただ、Class Bの空域を潜り抜けていくことが分かると尻込みしていましたので、憶病であるのも私と似ているようです。

飛行実績
飛行時間:1.0(累計79.7時間)
:PIC時間0.0時間(累計29.5時間)
:Instrument 0.7時間(累計2.4時間)
:Instruction 1.0時間(累計3.6時間)
:夜間0.0(累計3.1時間)
着陸回数:1回(累計206回)
:夜間0回(累計10回)

グラウンドスクール:
内容:実施せず
:実施せず
0.0時間(累計1.2時間)

2011年6月27日

[PIC]初のサンディエゴ(Montgomery)着陸

足りないXCのPIC時間を稼ぐということで、クロスカントリーも行なう必要があります。まあ、これは単に楽しみでのフライトという事でもあるのですが。Instrumentの練習がフードをかぶり続けなければいけないので、ストレス解消という意味も持ちそうです。
第2レグ、Oceansideまで海の上を飛ぶ
いつもクロスカントリーでは、何か一つ新しいことをと考えていますが、今回は初めてサンディエゴのMontgomery空港にいくことにしました。MontgomeryはサンディエゴのClass Bの空域をくぐりぬけて行く必要があります。ルートはRamonaを経由し、そこから高度を下げつつClass Bの下を進むこととします。
Montgomery空港のターミナルビル(2Fがレストラン)
今日の機材はDu BoisのC150。調べてみると1ヶ月ぶりのC150ですが、出発前に、エンジンカウル内のボルトが欠落していたのをLouが見つけました。見つけた不具合は修理はせずにおれないようで、「10分で直るから修理させてくれ」とのこと。了承すると、メカニックに指示して、エンジンカウルをすべて外しての修理が始まりました。なかなか大がかりです。待っている間に、Du Boisの機体を見て回ります。特に見たかったのはMooney。これは180mph出るという高速機で、興味があります。早速Louも近寄ってきて、中を見るか、トリムで垂直尾翼全体が動くところを見せようと、勧めてきます。操縦もそれほど難しくないし、アプローチ速度もチェロキーと大して変わらない、とのこと。そんな事をしているうちに、修理の30分もあっという間に経ちました。10分のはずではあったのですが(笑)。
フィッシュタコス(一口食べてしまっていますが)
気を取り直して出発します。離陸すると、C150の非力さが目立ちます。上昇速度は80mph。フリーウェイの車と殆ど変りありません。しかも上昇率は500fpmを行くか行かないか。今日は暑い日ですが、それにしても非力です。また、細かい揺れを良く拾い、フラフラします。思えば、良くこの機種でプライベートの練習をやりきったものだと思います。安定する機体を乗るようになると、小型、非力の機体は不便に感じるようになるようです。
Montogmery離陸後、La Jolla手前で旋回開始
それでも、何とか5500feetまで上昇し、Ramonaへと向かいます。Flight Followingも受け、順調に進みます。Ramonaの手前で3500までの降下を要求したところ、4500を指示されます。RamonaのClass Cには入って欲しくないようです。その先のClass Bの下を抜け、さらに4000、3500と降下指示を受けつつ進入を続けます。Glisby空港の東から南へ抜け、Mt Helixの手前でFollowingが終わりました。そのままMontgomeryタワーへコンタクトします。ここでは、どの機もSquawk0400を指示されるようで、そのままストレートイン28Lを指示されました。初めての空港でしたが、なんとか着陸してexit、groundを呼び出します。unfamiliarと伝えると、Transientはすぐ目の前と教えてくれました。駐機してタイムを確認すると、1時間半ほどのフライトでした。
La Jollaを左手に見ながら海上に出ます
今日のフライトの目的地をMontgomeryとした理由は、この空港にはレストランがあると聞いていたためです。ところが、レストランの入っていそうな建物にはフェンスが貼られています。嫌な予感がしつつ、近くの飛行機にいた人にレストランの所在を聞くと、フェンスにあるゲートを抜けてターミナルビル2Fにあるとのころ。「すごく良いメキシカンだよ。気に入るはずだよ」と言われ、安心して向かいます。その名もMachadoというレストランは、とてもおいしく、当たりでした。ちなみに、飛行機で乗り付けて食べる空港レストランの食事を、俗に$100バーガーと言ったりします。それほどコストのかかる、もしくはそれほど価値のある、という意味がありますが、なんだか優雅なような、現実的なような、複雑なネーミングです。
Torry Pinesのグライダー滑空場
$100バーガーならぬ$100タコスの食後は、Montgomeryから海側に出、そのまま北上してOceansideに向かいます。この辺りもClass Bの空域に上下を挟まれており、3500feetで飛ぶ事にします。離陸して、まっすぐ西に進み海に出ると、そこは高級住宅地で知られるLa Jollaの海岸。ここへは以前にアザラシを見に来たことがありましたが、優雅な海岸街の景色をかすめながら、海岸線を北へと変針します。やがて右手には、Torry Pinesというグライダー、ハンググライダーの飛行空域を下に見ます。ここもLa Jollaと同じ日に訪れましたが、たくさんのグライダーが崖から飛び立って、飛んでいました。今日も下に飛んでいるのを目にしました。
Palomar発のCitationが上昇していきました
Socalからは、4500への上昇を指示されます。Palomarのトラフィックとの干渉を避けるとのこと。すぐにPalomarの上空近くに到達しますが、なかなか降下の許可を出してくれません。聞くと、PalomarからCitationが上がってくるとのこと。滑走路から飛び立つ機体を見つけ、Traffic Insightをアピールして、ようやく3500feetまでの降下許可を得ます。Oceamsideは2度目なので、簡単に空港を見つける事が出来ました。Flight Followingを終了してもらい、Oceamsideに位置通報をしながら降下します。まだまだ高いので、左に360度旋回を行なって高度処理をして、空港真上からRight Downwindに進入します。他の機体は付近にはおらず、そのままBase、Finalへ。接地寸前に風に煽られますが、何とか着陸。このレグはフライトタイム24分(エンジン始動後36分)でした。
左360で旋回降下中
そのままタクシーバックして離陸します。非力な上昇にイライラ、ハラハラしながら右ダウンウインドから出発。ここからのルートは以前も経験があるので、4500feetでFollowingも取らないつもりでしたが、Socalに合わせると、ほど良い込み具合で、自分もという感じでFlight Followingを要求。Lake Elsinoreを超えた辺りで降下許可が出ました。いずれFollowing終了を告げられると思っていましたが、Airport Insightを告げても、そのまま継続され、直接タワーに引き継がれました。タワーからは当初、26RへのLeft Base進入を許可されましたが、その後ストレートインの機に26Lへの着陸許可が出てしまい、こちらはDownwindに回り込むか、26Lへの変更を指示されます。26Lをアクセプトし、オーバーシュートしないよう注意しながらファイナルに入ります。
第3レグ、Chinoに向けて飛行中
これまでの着陸は、「なんとか」レベルなので、最後は決めたいと思いますが、やはりフレアで左に流され、またもや「なんとか」という感じに。そろそろ、再度真剣に着陸の練習をしないといけないかもしれません。着陸して出口のTaxiwayまで走っていると、横にC172が着陸。その通過後に26Rの横断許可が出、滑走路を抜け、グラウンドにコンタクトしてスクールまで帰りつきました。Loisが迎えてくれたので、これ見よがしにチェックリストを使っているところをアピールしつつ、エンジンシャットダウンの手順を完了。しかし、このリストの最中に、着陸直後の手順であるLanding Lightを消し忘れているとこに気がついたのでした…。フライト時間は48分(エンジンシャットオフまで54分)でした。

到着直後(左手格納庫がスクール)

飛行距離(直線距離);
CNO-MNY 74nm:
MNY-OKB  26nm
OKB-CNO  48nm
Total 148nm(約270km)

飛行データ(Google Earth上で表示されます):
ダウンロード(Google Earhが必要です)

飛行実績
飛行時間:3.0(累計78.7時間)
:PIC時間3.0時間(累計29.5時間)
:夜間0.0(累計3.1時間)
着陸回数:3回(累計205回)
:夜間0回(累計10回)

[IFR02]フードフライトは汗かきます

前回の第1回のInstrumentのトレーニングから11日ぶりに、ようやく2回目のトレーニングとなりました。今回からは、インストラクターに指定したMikeに習い始めます。Pushして教えるというJaredも良かったですが、このスクールで初めて一緒に飛んだMikeも捨てがたいものがあります。Jaredが鬼軍曹ならば、Mikeは柔和なおじさんといった感じです。

まずはグラウンドとして、これからの学習方法等について説明を受けます。かなりシステマチックなメソッドをもっているようで、なかなか良さそうな気がします。今回は簡単な説明だけという事で、今日のフライト内容を打ち合わせしてから、飛行機へと向かいます。Du Boisでは、3時間を1単位として、Ground1時間、Flight1.5時間を標準的なパターンとしているようです。それでも、飛行機とインストラクターはセットで3時間押さえてしまうので、おおらかと言えばおおらかな方法です。

Before Flight Inspectionを行なってからMikeを呼びに行き、出発します。少しずつチェロキーやChino空港に慣れてきた気がします。それでもTowerがあること、滑走路が複数あるのでATCのやり取りは気を使います。空港を離陸してしばらくは2500feetでOntarioのClass Cの下をくぐり抜け、フリーウェイ91を超えてからLake Mathewsの訓練空域へ向けて上昇します。

この辺りでフードをかぶり、あとは言われるままの高度、方位をひたすら飛び続けます。この辺りはよかったのですが、問題のストールが全く決まりません。パワーオフストールを2度練習して、Mikeがお手本を見せ、さらにもう一度練習しますが、方位が安定せず、さらには手順が滑らかにいきません。チェロキーのトリムの取り方がまだ慣れていない事、フードをかぶるので感覚が違う事が理由かもしれませんが、口惜しい限りです。Mikeの発案で、一度スローフライトを行なって体制を立ててから再度のパワーオフストール。これまでよりは少し良くなりましたが、まだ方位のブレがあります。

続いて、B-Patternと呼ばれる基本パターンを学ぶためのコースを飛びます。初めて聞いた名前でしたが、練習方法としていくつかの所で取り入れられているそうです。Jeppssenの教本には出てきませんでしたが。これをMikeの指示にしたがって行ないます。これもそれほどの問題はありませんが、多少高度を維持するのが難しく感じました。やはりトリムの取り方が慣れていないのが影響している感じです。

その後、再びChinoへ向かい、Base上でフードを取って良いとの指示。着陸は、設置直前にかなり大きなバルーニングを起こしてしまい、Mikeがリカバーしてくれました。気がつけば、じっとりと汗をかき、いままでになかった疲れを感じます。前回もそうでしたが、これだけフードを付け続けると、どうも疲労が激しいようです。 スクールに戻ると、教室でMikeとデブリーフィング。今日の改善すべき点について、説明を受けます。ストールについては、手順をしっかりと守るようにとの話。それ以外は、まあまあと言うことでした。

良かったのは、「Funではなかったけれどためになった」と言ったところ、Mikeが「練習はFunでなくてはいけないよ」と言ったことです。Funでなかったというのは言い過ぎかもしれませんが、確かに楽しまないといけないと思います。

Kudjoも同じ時間に練習を受けており、前後にお互いの進行状況を話し合いました。なかなか順調のようで、自分も頑張らなければと思います。 

飛行実績
飛行時間:1.5(累計75.7時間)
:PIC時間0.0時間(累計26.5時間)
:Instrument 1.0時間(累計1.7時間)
:Instruction 1.5時間(累計2.6時間)
:夜間0.0(累計3.1時間)
着陸回数:1回(累計202回)
:夜間0回(累計10回) 

グラウンドスクール:
内容:今後のグラウンドスクールについて
:Syllabus
0.3時間(累計1.2時間)

2011年6月16日

[IFR01]Instrument Training開始

いよいよDuBois Aviationでの、Instrument Trainingの開始です。

いろいろと都合があり、第1回の今回から次回までは2週間程度空いてしまいます。また、インストラクターは、Mikeにお願いしようと思っていますが、第1回に限りJaredです。単に予約の入れられる時間にMikeが先約があったためですが。

Jaredは、今回が完全に初めてです。学校のホームページの写真で見ると、穏やかそうな若者というイメージだったのですが、実際はとても精悍な人物で、まくしたてるように話しかけてきます。軍曹というイメージがぴったりです。開口一番、「自分は圧迫するように教えるから」とのこと。その言葉の通り、最初のグラウンドスクールから、次々と質問をしてきます。予習もしていないので、タジタジになりながら、それでも何も答えられないのも悔しいので、何か答えてみます。今日のテーマは、飛行における身体・メンタルの問題についてです。CRMとは何か、Aeronautical Decision Makingとは、Situational Awarnessとは、などなどテキストに沿って質問を重ねます。

こっちは予習もしていない上に、肝心の私のテキストはJaredが手元に置いて、それに基づいて質問してきているので、見ることもできません。しどろもどろに答えていますが、筆記試験に受かったと言ったばかりなのに、何だか形無しです。それでも、ストレスはどの程度まで飛んでよいと思うのか、など聞きたかったことを質問しました。これまで、身体・メンタルがフライトに与える影響について習いはしましたが、どれだけのストレスであれば飛んでよいのか、悪いのか具体的な基準は聞いたことがありませんでした。答えは、「自分で判断すること」でした。なるほど。「自分だったら彼女に振られた翌日は飛ばない、とのこと。なるほどなるほど。

その他、Situation Awareness、Disorientation、Hypoxiaなどなど一通り説明があって、グラウンドスクールは終了しました。まだ良く分かっていないのですが、DuBoisでは、飛行機とインストラクターを3時間予約し、その時間にグラウンドとフライトを行うのが一般的なようです。飛行機の稼働率は下がるので、のんびりした仕組みです。飛行前点検を終えてから、パイパーにJaredと乗り込みます。今日の機体は初めてとなるN5800U。エンジン関係の計器がすべてデジタル化されており、少し慣れません。

鬼軍曹を横に乗せて緊張しつつRwy26Lへ。ようやく世間話も出つつ、ランナップ、そして離陸26Lを超えて、Rwy26Rからの離陸後、Lake Mathewsへ。離陸後すぐにIFR訓練用のフードを付けさせられます。フードと言っても視界制限用に上部が曇りガラス状になったゴーグルのようなものですが。サングラスの上から付けますが、ずれてとても見えにくい感じです。私のサングラスは度入りなのですが、コンタクトにしてサングラス無しにしたほうが良いかもしれません。

トレーニング内容は、ひたすら計器だけをみて言われた通りに飛ぶこと。気流は良く安定させるのは楽でしたが、視界を制限されるフードを付けたまま、パイパーの天井にあるトリムを手探りしぐるぐると回すのはなかなか大変です。さらに、スローフライトやストールまでその状態で行うのは予想外でした。パワーオンストールでは、だいぶヘディングがずれてしまいました。まあ、パイパーのストール自体、今回で2回目なのでと自分を慰めます。Jaredは、空の上のほうが鬼軍曹ぶりが和らぐ印象です。

Chinoへの帰路もフードのまま降下します。フードを外して外を見ると、ベースの位置でした。着陸を終えると、「設置の瞬間に機種が右に振れただろ。それはライトラダーが足りていなかったという証拠だ」とJared。「ノーズの動きが着陸の良し悪しを教えてくれる」との言葉は、なるほどと思いました。

Fly Coronaののんびりした教え方や、Elianもアメリカ生まれでなかったから、まだ話もゆっくりだったのかなと思いつつ、しっかりとしたスクールという感じのDuBoisやJaredも、Instrumentを習うにはいいのかなと思った次第です。

飛行実績
飛行時間:1.1(累計74.2時間)
:PIC時間1.1時間(累計27.6時間)
:夜間0.0(累計3.1時間)
着陸回数:1回(累計201回)
:夜間0回(累計10回)
※訓練であってもPICとしてカウントされます。

グラウンドスクール:
内容:テキスト Chapter1 SectionB
:Advanced Human Factors Conepts
0.9時間(累計0.9時間)

2011年6月13日

[PIC]ランディング200回達成

クロスカントリーで、Corona-Ramona-French Valley-Coronaとフライト。3回の着陸で累計200回目の着陸となりました(記録上なので、実際は少し怪しいのですが)。機体は、久しぶりにFly CoronaでC172Fを借りました。この機体は1966年製とかなり古いものの、エンジンは換装したばかりで軽快な印象があります。
カメラは忘れました(画像はGPSのログです)
この日は、間もなくこの地を去るという友人を乗せてのフライト。彼女は初めての軽飛行機でしたが、オートバイの免許も持っており、アルバイトで大型車を運転していたりと乗り物好きで、セスナにも興味津々な様子でした。そこでプレフライトのチェックリストから説明をし、すべての準備をしてからいざ出発。ここ連日マリンレイヤーが発達しており天候が懸念材料でしたが、hazeは出ているもののVisibilityはCorona、Ramona、French Valley空港のいずれも10SM、Sky Clear、航路上も問題はなしと判断して出発します。

最初のレグでは5500feetまで上昇しました。ちょうど5000feet辺りがHazeのトップで、全く揺れることなくスムーズにもやの上の晴天を飛行します。天気がいまいちなためか周囲のトラフィックも多くなく、それでいてHaze上で視界がとても良いこともあり、Flight Followingは依頼せず。ただし周波数はSOCALに合わせて聞き耳を立てながら、友人に周囲の地形について説明をします。地図とGPSを参考にしつつRamonaへのアプローチを開始。友人が仕事で行ったことのあるAnimal Parkの上空を通過するようにしながら、Towerから指示されたようにRight Traffic、Report Abeamにしたがいます。

こちらがダウンウインドに入るころ、Piperがストレートインとのレポートを聞いて、どちらが先になるかと考えていましたが、結局こちらが先に。さらに別の機の女性パイロットからロストポジションとTowerに通報があり。少し上ずった声でしたが、Towerは冷静にアイデントを指示。こちらは、280@10で問題なく着陸。着陸後速やかに滑走路から出るよう指示があり、クリアしたところで、後続のPiperが着陸しました。
Ramona着陸時の軌跡

Ramonaではそのままタクシーバックして出発。その間も、先ほどの迷走する女性パイロットに対して、Towerから「高度を上げた方が良い」、「右3マイルに障害物が見えるはず」などと様々なアドバイスが。軽くパニック気味の女性パイロットのセスナが着陸してから出発した方が安心では、などと話しながら、次のレグの準備をRwy27エンドで行います。その後、このセスナは無事にDownwindに入ったようで、そのタイミングでReady for Northwest departureを告げると、without delayでの離陸許可が出、当該のセスナの到着前の出発となりました。

French Valleyへは4500feetで直行します。行きよりも1000feet低いだけですが、行きよりも少し内陸を通ったせいか、地面に随分近い感じです。地上の景色を楽しみながら、久しぶりのFrench Valleyへ。調べたら、昨年の11月30日にElianと来て以来、2度目の訪問でした。Rwy18、Left Traffic。ほぼ同時に西からの進入機があり、空港までの距離もほぼ同じ。先方に譲るつもりで速度を落とし、少し迂回しつつ当該機を探します。なかなか見つけられずにいましたが、先方のDownwind進入の通報と同時に、旋回する機体を視認しました。そのまま続いて進入します。
French Valley到着/出発時の軌跡
先行機がずいぶんDownwindを延長するなと思っていたところ、別の機からFinalに入ったとの通報が。先行機の前に、さらにもう1機がいたのでした。減速しつつも先行機の後に続いて大きめのパターンでFinalへ入ります。Thresholdで急に風が弱まり、機首が下を向こうとするのを何とか維持しつつ、それでもドシンとしたランディングに。199回目の着陸としては、あまり褒められたものではありません。タクシーしてTransient Parkingへ入ります。

French Valleyでは、以前から来てみたかった空港のCafeへ行きました。サンドイッチ、バーガー、パイといった典型的なDinerメニューですが、きれいな店内で天井からはミニチュアの機体がたくさんぶら下がって、空港カフェの雰囲気を盛り立てています。注文してから出てくるのにかなり時間はかかりましたが、食事もサンドイッチ、パイ共においしく、人気なのも納得できる感じでした。

食事も終わり、いよいよ最後のレグに出発します。Transientに駐機した機体のタイダウンを外し、外部点検を終えてBefore Engine Startのチェックをしていると、隣の機体のパイロットがやって来て、「後ろのタイダウンが外れていないよ」と教えてくれました。最後に外そうと思って忘れていました。危ないところを教えてくれたパイロットは、「僕も前にやったことがある」と言いながら、さっと外して自分の機体に乗り込みました。礼を言ってそのまま点検を続行。隣の機体はあっという間にエンジンをスタートし、出て行きました。こちらも、続いてRunway Endへ向かいます。

先行機に続いてRunupを行ない、Right Crosswindで離陸。この日は、地表以外はとても気流が安定しており、とても快適な飛行を続けます。今回も4500まで上昇、Right CrosswindからFreeway15沿いに飛んで行きます。Lake Mathewsが見えたので、「あそこでいつも練習をしていた」と話したところ、「どんな練習をしていたのか」と友人。そこで、少しだけLake Mathewsに近付いてSteep Turnを実演する事にしました。トレーニングで飛んでいると怖くはないのですが、友人はとてもスリル満点(面白がっていましたが)だったようです。いつの間にか、こうした動きに慣れている自分に気づきました。

夕暮れの日没前の中をCoronaへアプローチ。ファイナルでCTAFの送信ボタンをカチカチと5回押して、Runway Lightsを点灯してみます。これも、なかなか評判が良かったです。200回目となる着陸ですが、風を気にしてアプローチ速度が高めだったせいで、着地までしばらく我慢が続きました。着地自体も、まあまあという感じで、満足できるものではありませんでした。次の節目には、満足できる着陸をしたいと思います。

友人はとても満足してくれたようで、ライセンスを取るどころか、副業でインストラクターをすることまで、検討し始めていました。新しい土地で、パイロットになることを期待しています。

飛行距離(直線距離);
AJO-RNM 62nm:
RNM-F70  34nm
F70-AJO  31nm
Total 127nm(約230km)

飛行データ(Google Earth上で表示されます):
ダウンロード(Google Earhが必要です)

飛行実績
飛行時間:2.2(累計73.1時間)
:PIC時間2.2時間(累計26.5時間)
:夜間0.0(累計3.1時間)
着陸回数:3回(累計200回)
:夜間0回(累計10回)

2011年6月8日

Instrument Rating Written Test合格

ここしばらく、Instrument Ratingのトレーニングを受けるか考えています。漠然と飛ぶよりは、目的と目標を決めてトレーニングするほうが気合が入って楽しい気がするのですが、絶対に必要な資格でもないので、迷っています(実際は殆どやる気になっていますが)。そこで、前回のプライベートのときと同様、まずはWritten Testを先に受けて、それから考えることにしました。

勉強方法も、前回と同様にASAの問題集(下写真)をやることから。本自体Privateよりだいぶ厚みがあり、覚えるべき内容の多さにギョッとしつつも、3日に1章ずつ位のペースで進めました。
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さらに、これも前回と同様にASAの運営するPrepware.comの模擬テストで練習。ここでは、Demoモードでも制限時間が1時間(本番は2.5時間)に制限される以外は、全く同じに模擬テストを受ける事が出来ます。さらに模擬試験を購入すると、80点以上を2回以上記録した場合、Prepware.comのサイトからWritten Test受験に必要なインストラクターのEndorsement(裏書:試験を受ける承認)を得る事が出来ます。したがって、インストラクターに習わず、また承諾を得ずに(正確にはASAのインストラクターから承認を受けたことになっていますが)、Written Testを受ける事が可能です。

というわけで、初回のテストは76.67%と痛恨の80%以下となったものの、その後の2回で90%を越え、めでたくPrepware.comのEndorsementを取得しました。
成績表にチェック(90%を越えた成績を選択)して送信すると、メールでEndorsementが送られてきます
Endorsement取得後、なかなか時間がなくて試験を受ける機会がなかったのですが、ようやく今日試験を受けてきました。試験会場も前回と同じくRiverside空港ターミナル内にあるAvTec Examです。2度目ということで勝手が多少分かっているため、当日の予約(30分前に電話で確認)、そのままウォークインで受験しました。油断してE6B(計算用コンピュータ:計算尺)を忘れてしまいましたが、試験監督兼受付のおじさんに貸してもらいました。

前回と同様に自分の鉛筆は持ち込み禁止でしたが、それ以外にクリアファイルを貸してもらいました。どちらもSupplement(試験に使用する資料集)に勝手に書き込みをされない対策だそうで、資料集に書き込みたい場合、クリアファイルをページの上に置いて、クリアファイルに書き込んで使うようにとのことでした。また、カバンや携帯電話も全て持ち込み禁止で、これらはロッカーに入れました。

試験の受付でいろいろな情報の記入、ID2種類(パスポートとフライトライセンス)の確認、情報の入力や支払いカードの処理などをしてから、いよいよ試験会場へ。席に着くと、簡単な説明の後、すぐに試験開始。今日は評価中の問題が1問追加され全部で61問。この1問は結果に影響されないとの話でした。席には電卓、鉛筆3本と計算用紙数枚が用意され、借りたE6B、プロッター(Instrumentでは必要なかったのですが)をセットしてコンピュータ相手に解き始めます。試験の形式はPrepware.comの模擬問題と殆ど同じです。

さすがに試験勉強をした成果か覚えている問題も多く、70%の合格ラインは余裕な状況。しかし、見たこともない問題もいくつかあります。そこで思い出したのがASAの問題集に出ていた、「まだ収録されていない問題を教えたてくれたら、iPod Touchが当たるかも」という記述。iPodがもらえるかもと思い、一生懸命計算用紙に書き写します。試験だけなら40分程度で終わったかもしれませんが、初めて見た問題の書き写しと、念入りな確認をして、それでも1時間10分程度で試験を終えました。

終える時は、コンピュータ上で終わるボタンをクリック(2回確認されます)し、アンケートに答えると、すぐにテスト結果が表示されます。結果は93%。実際のところ、前回の95%を目標にしていましたので、1問及ばず。監督のおじさんを机に備え付けのブザーで呼び出し、後処理をしてもらって退室。すると、新しい問題を一生懸命書き写した計算用紙は持ち出し禁止との事で、あっさりと取り上げられてしまいました。4問も全文書き写したのに。iPodの夢もここで破れました(笑)。

試験後は、合格証を1枚発行してもらい、あっという間に試験は終了。この結果はオンラインで飛行試験の試験官も確認する事が出来ます。

間違った問題ですが、
  1. CASの計算
  2. Attitude Instrument Flying(ある動作をするときに参照する計器はどれか)
  3. Fundamental Skills(どの操作で目的に合う結果を得るか)
  4. 初めて見た問題(多分GPS関連の問題)
でした。 2は未だに理解し切れていない(いつも感覚で答えていた)ので間違えても仕方なかったですが、1、3は分かりきっている問題なので、なぜ間違えたか不思議です。これらについては、口答試験の際に尋ねられる事があるので、しっかりと理解し直して起きたいと思います。

実は、AFSPの手続きもしており、プロセスの最中なので、もう数日経つとInstrument Ratingの訓練を開始する事が完全に出来てしまうようになります。もっとも、Instrumentの受験にはクロスカントリーのPICタイムが50時間という条件があるので、これに向けてクロスカントリーを重ねる事がまずは必要ですが。30~35時間程度を自分で稼いでおいてというのが、Louさんの話だったので、あと10~15時間飛ぶ必要があります。なかなか忙しくて時間がないですが、時間を見つけて、楽しみながらクロスカントリーしたいと考えています。