2010年10月25日

初飛行[フライトトレーニング01]

23日、トレーニング2回目で初飛行してきました。天気が悪くどうなるかと思いましたが、METARでのCeilingが3000AGLだったので、OKが出ました。予定していた前回のインストラクターのElienから、Marlonに変更になりましたが、Marlonの教え方もなかなか分かりやすく、どちらをメインのインストラクターにするか、難しい感じです。

はじめにスクールで、今日のレッスン内容を打ち合わせしてから、飛行前点検に向かいます。これは前回に続いて2度目なので、だいぶ理解してきています。Marlonも大丈夫と思ったのか、途中で抜けて、一人で機外点検を行ないました。それでも、エンジン、プロペラなど特に重要部分の点検は、一緒に行ないました。難しいのは、経年劣化(問題ない部分)と不具合(メカニックに申告すべき部分)を見分ける事です。最初なので、かなり神経質に(ペイントの剥がれまで)Marlonに尋ねてみましたが、大丈夫との事でした。カウリングにクラックを見つけましたが、これは端にドリルで穴が開けられており、これ以上進行しないように処置済みなのでOKとの事でした。

続いて、エンジン始動前の点検が行い、いざエンジン始動。どうもかかりが悪く心配になりましたが、30秒のクーリングタイムをおいての再始動で成功しました。スロットルの開きぐらいが微妙なようで、空中でエンジンが停止してしまったらと考えると不安があります。その後、オイルプレッシャー、テンプルチャを確認して始動完了です。ここからは、教官が操縦します。私の仕事は、チェックリストの確認のみ。

Positiveなコントロールの移管(You have, I have)を教わった後、ランナップへ。機体を風上に向けてチェックリストをこなしていきます。間に、後ろの機体から、先に行っていいかとの無線が。一人で飛ばすようになったら、こういうのにも即座に対応する必要があるのかと思います。その後、360旋回をして周囲のトラフィックを確認してから、ランウェイへ。

離陸滑走中に操縦桿を少しひくのは、前輪への負担を軽くして破損を防ぐためとの事。C150はノットではなくマイル表示なので、55mphでローテート。この空港は、TPA(トラフィックパターンアルチチュード:1000AGL)の300フィート未満に上昇するまではアップウインドを維持するとの事で、そのままじっと直進。その後、クロスウインド、ダウンウインドと左旋回を繰り返しながら上昇。2000フィートまでダウンウインド上で上昇します。その間も、他のトラフィックからの連絡が入り、Marlonはその度にあそこ、ここと指さして教えてくれますが、なかなか視認が難しいものです。特に自分より低い高度の機は、地上の景色に溶け込みがちです。

2000フィートに到達したところで、You have controlということでまかされました。Lake Mathewという訓練空域に向けて、20度ほど右に変針しながら、2500フィートまで引き続き上昇します。上昇速度は70~80mphを維持するようにとのこと。感じたのは、姿勢、針路、速度のバランスを取りながら一定の範囲に押さえ続けるのが意外と手間がかかること。トリムを使っても良いのではと思いますが、インストラクターが指示しない以上、いきなりいじるのもどうかと思い、操縦桿を引き続けます。

上昇率の10%手前の高度で、水平飛行に移行し始めるとのこと。毎分500フィート程で上昇していたので、目的高度50フィート手前で水平に入る事になります。2500rpmに落とします。水平飛行は、落ち着いてくれば安定はしやすい感じでした。ここで、Marlonがトリムの使い方を教えてくれたので、使えたこともあります。トリムは効きが遅れで出るので、あまり急いで回し過ぎると、やり過ぎになることが分かりました(笑)。Marlonは、安定したら、指2本で操縦するくらいでと示してくれます。確かにその程度に安定しています。

やがて湖上空に到達し、無線で訓練開始の連絡を入れてから、旋回の指示が。旋回の際は、一度旋回方向の反対に機体を傾けて、翼の死角にトラフィックがいないか確認するとのこと。スリップ計を見ながら操縦してみましたが、なんだかラダーの実感は湧かず。これに限らず、ペダルの実感が操縦桿ほどはありません。また、そのままでは機体が下がるので、操縦桿を少しひいてバックプレッシャーをかけます。昇降計ではなく、機首と水平線の相対関係で判断するようにとの事ですが、つい昇降計を見てしまい、操作が後手に回りがちです。旋回の際は、旋回角度の半分の角度に目的針路が近付いたら、水平飛行に戻るとの事。25度で旋回していたので、12.5度まで接近したら、機体を水平に戻し始めます。

続いて、3000フィートまで上昇の指示が。再びフルスロットル、操縦桿を引いて上昇します。さらに上昇しながらの旋回指示。水平飛行での旋回でも安定しないので、これはなかなか難しい。旋回角度、速度、上昇率のバランスを取るのは大変です。

やがて、戻る時間が来て、今度は降下の指示。2100rpmまでスロットルを絞り、TPAの1500フィートまで下がりつつ向かうようにとの事。これは、今までの中ではやりやすかったですが、水平に戻るタイミングと操作が難しく、高度が上下してしまいました。さらに、後ろから高速な機体(Bonanza)が無線でポジションレポート。Marlonはすぐに見つけましたが、私の席からは見つけられず。Marlonがコントロールを取り、左にふれて後続機を先に行かせます。その間、こちらは山に向かって飛行するので、山が近付き、気流が乱れてきます。そろそろ変針したいなあと思った頃に、ようやく右手をトラフィックパターンに向かっていく機体が見えました。そこでトラフィックパターンに向けて、われわれも変針。再び、I have controlに。

ダウンウインドに45度で入りますが、この45度の間隔もなかなか実感としては掴みにくい感じでした。先行機が早くもラストファイナルに見えた頃、高度を下げ始めます。再び2100rpmに落とし、高度を下げて行きます。ここでコントロールを渡し、あとは任せます。任せた安心からか、フラップ操作を指示されましたが、タイミングをしっかりと覚えていませんでした。

ファイナルに入るところで滑走路をみると、随分高い印象が。日本の旅客機の前方スクリーンで見たアプローチの感覚とは違います。この空港のVASIが4.0という事もあるのかもしれませんが、それでもばっちりグライドパスに乗っています。危なげなく着陸、誘導路に出たところで、After Landing Checklistを実施。フラップを上げ、ミクスチャーを少し引きます。そこで、MarlonからTaxiしてみる、と聞かれ、もちろんと答えました。

Taxiは難しいです。直進していてもペダルだけでは効きが悪いので、少しブレーキを使うと行きすぎたり、なかなかライン上に乗ってくれません。駐機場に向かうところで大きく外れてしまい、あとはMarlonが引き継いでくれました。到着後、ミクスチャーを引き、マグネトーをオフにし、マスターを落として、チェックリスト完了。そのままトーバーで機体を駐機位置に戻して終了となりました。

スクールに戻り、ログブックをお願いしましたが、日本のホウブンから輸入したものに、手間取っている様子でした。特に出発・到着時間、訓練内容の項目をどうするかでMarlonは戸惑っていました。結果として、これらは私が書き、彼にはサインとCFIの番号だけを記載してもらいました。

以上、1時間半でしたが、まあ中身の濃い時間となりました。Marlonなのか、スクールなのか分かりませんが、良心的なのは、料金は実際の飛行時間だけのこと。0.7時間分だけでした。インストラクター費用も、飛行前点検でいなくなっていた部分を引いてくれたのか、1.0時間だけでした。

同乗教習:0.7時間(累計1.2時間)
地上教習:0.3時間(累計2.1時間)


教習内容は、次の通りでした。
  • 飛行前点検(書類、機体)
  • Engine Start(Before/After Check)
  • Before Take Off
  • Basic Maneuvering
    • Level Flight
    • Climb
    • Turn
    • Descent
    • Combination of Climb/Descent & Turn
  • Taxing

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