2010年10月27日

まっすぐ飛ばすのが難しい[フライトトレーニング02]

今日も午前中に2時間飛んできました。初めてのElian(エリアン)とのフライトです。3回目のトレーニングにして、スクールの雰囲気にも少しずつ慣れてきた気がします。
スクールは非常にこじんまりとしていて、入り口正面の受付を挟んで、左手がソファのあるミニラウンジ、右側がPCルームになっています。ラウンジには、チャート、サプライ用品、書籍などが陳列され販売されています。ミニラウンジにあるコーヒーとクッキー、PCルームにある冷蔵庫のミネラルウォーターのボトルは無料です。
到着して、入り口で皆さんに挨拶すると、まずはPCルームに向かい天候とNOTAMを確認します。AOPASkyVectorのサイトを使用することにしました(どれを使っても構わないとのことなので、使いやすいものにしました)。聞かれても良いよう空港とオルタナティブの2つのMETARをメモしてから、受付で機体ごとの管理ファイルを受け取ります。今日は、Visibilty 10SM以上、Sky Clearの良い天気でした(実際は、hazeでぼんやりしていましたが)。

機体管理ファイルには、各種検査時間が書かれたシートと、利用簿のシート、そして飛行機のキーが付けられています。Annual、100hourなどのInspection Hourが残っているか確認します。特に100hourは、利用簿の飛行時間と見比べて、オーバーしていないかを確認します。これらのチェックが終わると、 いざ受付横のドアからエプロンの機体へと向かいます。

今日は、私が初飛行のため、機体には露がついていました。昨晩は6度まで冷えこんだせいでしょうか。燃料タンク内に水分が混入していないか、気にかかります。機体についたら、鍵を無くさないように所定の位置(ダッシュボード上)に置き、まずは搭載ドキュメント(AROW) の確認。それから、忘れないうちに、機体管理ファイルの利用簿にある、前回の飛行終了時の飛行時間、エンジン時間の数値を確認の上、同じ数値を利用開始欄に記入しておきます。その後、チェックリストにしたがって、作業をしてきます。大雑把に言って、1.まずは機内の状況、2.マスタースイッチと該当スイッチをオンにして外部灯火及びピトーヒートの点検、3.マスターをオフにしてから、機体外部の点検、と進めます。機体外部点検の際は、燃料の量と質を確認するので、ペーパータオル、燃料ゲージ、燃料チェッカーを持ってまわります。心配した水分の混入は、ありませんでした。

一連の点検が終わる頃にElianがやってきたので、問題なしの旨を報告。ここで、今日の訓練内容を打ち合わせ。「まずは操縦になれることが重要。レベルフライト、ターン、クライム、ディセントを繰り返す」とのこと。

駐機場ではエンジンスタートが禁止されているため、タクシーラインまで機体を少し移動します。ここで飛行機にようやく乗り込み、Before Engine Startチェックリストを実施します。今回始めて自力だけでエンジン始動をしましたが、問題なく始動しました。始動前の「クリアー!」の叫びを、照れないようにしないといけません。その後、After Engine Startチェックも行って、ランナップエリアへ移動します。ここのタクシーはElianが行いました。

ランナップでは、Before Take Offリストを実施し、360度まわって周囲の安全を確認してから飛び立ちます。Elianからは操縦桿ペダルに軽く手足を添えて、動きを感じるようにとの指示が。飛び立ってからは、ローカルルールにしたがって直進を維持し、1000フィートを超えたところでクロスウインドへ(本当はTPA300フィート手前の1200まで直進しないといけないはずですが)。ダウンウインドから離脱するタイミングで、「You have airplane」と操縦を任されました。

この後は、前回と同様に水平飛行、旋回、上昇、降下とコンビネーションを行いました。感覚としては、なぜかバックプレッシャーの必要な旋回の方が、水平飛行よりも高度を保ちやすい気がしました。また、いくつか癖を指摘されました。
  1. 水平飛行の際、気流の乱れでロールした後の戻しが大きすぎる
  2. 昇降計よりも高度計、それよりも外を見ること
  3. トリムはエレベータ操作の圧力を抜く感じで、やりすぎないこと
頭の中では、どれも心から納得しているのですが、それを手足の動きとして実施するのが難しい感じです。「動きをコーディネートするのが難しい」とElianにぼやきつつ、旋回を繰り返します。興味深いのが、トレーニングはトレーニーがするものという姿勢が徹底されていること。
  1. 山の近くで、山に向かって旋回との指示が出ました。ためらっていると、それで良いとのこと(安全に反する指示は、誰の言うことでも聞いてはいけない)。
  2. ここで旋回など、いちいち指示は出さないので、自分で好きなときに好きな旋回、上昇、降下をするとのこと。
  3. 予約したトレーニング時間の中で、どれだけフライトを続けるかも、トレーニーが決めること(帰りたくなったら、帰ること)。
どの程度勝手にやった良いのか勝手が分からないので、各マヌーバをする前にインテンションを告げてから行いました。やはり、ただの直進が難しい気がします。また、つい両手を操縦桿に添えてしまい、片手で操作するようにと注意を受けます。

帰途につきトラフィックパターンに合流するところで、前回と同様に、他機を先に通すため山沿いに迂回、その途中でコントロールをElianに渡しました。ただしElianは着陸まで、注意点をすべて細かく教えてくれるので、ランディングまでの流れに関する耳学問が、実感をもって確認できました。

ダウンウインドと、ランウェイを出た時点でのチェックに関しては、リストを出す前にElianが口頭で説明して実施。この辺りは、忙しいときなので、覚えてしまった方が良いのかもしれません。

最後に、Taxingを任され、よろよろしながらブレーキを試しつつ駐機場へ。エンジン停止後、トーバーで機体を駐機位置に戻し、Tie Downしてから利用簿に飛行時間、エンジン時間を記入してすべて終了となりました。機体管理ファイルは受付に提出し、記載された飛行時間を基に課金される仕組みです。

もう少し練習すれば思うように操縦できるのではという期待感と、本当に上達するのかなという不安が交錯します。計器を見過ぎないで、景色の見え方や感覚で操縦できるようになることが重要のようです。余談ですが、Alianによると、パイロットの75%が高所恐怖症とのこと。仲間が多いとは、心強い限りです(笑)。

同乗教習:1.2時間(累計2.4時間)
地上教習:0.2時間(累計2.1時間)


教習内容は、次の通りでした(前回と同様)。

  • Engine Start(Before/After Check)
  • Before Take Off
  • Basic Maneuvering
    • Level Flight
    • Climb
    • Turn
    • Descent
    • Combination of Climb/Descent & Turn
  • Taxing

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