2011年2月7日

[PIC]Torranceまでのんびりフライト

今日は、Check Ride後の初めてのフライトです。1週間ぶりにC150を繰って、今まで想い描いていた空の散歩に出ることになります。行き先はいろいろ考えた挙句、CoronaからTorranceに行って、海岸線を大きくまわってCoronaに戻ってくるルートにしました。飛行機はいつものC150、午後2時から5時半まで押さえました。同乗者1名、初めてのパッセンジャーです。
第2レグ飛行中
最初のレグは、KAJO(Corona空港)-KTOA(Torrance空港)です。フリーウェイ91に沿って東進し、Torranceには北からアプローチすることとします。高度は4500feet、飛行距離は40nm、予定飛行時間は30分となりました。唯一気になるのは、Torranceが朝からVisibilityが悪かったことです。どうもHaze(もや)もしくはMarine Layerが出ているようです。気温が高くならないせいか、お昼12時でも視程は5SMとMVFRを超えません。とりあえず、Corona空港につくまでの間に天候チェックをして決めることにしました。アメリカのATISは電話でも聞けるのでとても便利です。車で向かう途中、視程が6、8SMと回復していくのが分かりました。とりあえず飛んで行って、視程が悪そうであれば着陸せず、そのまま通過して帰ってくることとし、出発する事にしました。

スクールに着くと、スタッフに「初めてのPICです。」と言って、飛行機を借り出します。ナブログをチェックしてくれる人がいないのは、少々さみしい感じがします(相談には乗ってくれるのでしょうが)。このスクール名物の無料ミネラルウォーターを冷蔵庫から勝手に持ち出し、飛行前点検に向かいます。Coronaは風が強くなり出していて10knots程度になっています。ただ、ほぼHeadwindなので大丈夫でしょう。
Long Beach Terminal Island上空
今日は同乗者がいるので、ブリーフィングをしっかりし、飛行前点検も一つ一つ説明していたら、だいぶ時間がかかりました。その上、右側席の窓のロックがうまくかかりません。ランナップを終えていざ離陸滑走を始めた途端、右側の窓が開いてしまいました。離陸を中止して、タクシーバックします。その間に窓をしっかり締め直します。気を取り直して、再度離陸。CoronaのRwy25から初めてのStraight Departureです。

離陸後はフリーウェイ91に沿って飛ぶ計画です。Prado Dam上空で2000feetに達したところでSocal Approachにコンタクト。Flight Followingを依頼します。 上がってみると、地表付近はHazeがかなりきつい状況で、近くの地面か遠くの山(Los Angeles Mountain、Katalina Island)しか見えません。一瞬、引き返すことも考えましたが、大まかな地形は見えていること、GPS持参であることから、航法上は問題なしと判断して進むことにします。Anaheim、Fullertonと順調に飛行し、APPが移管されたところで、「Fly direct to Queen Mary, maintain present altitude」と、予定していたルートと異なる指示が。北側からのアプローチでTorranceに行けませんかと聞いたところ、「Negative, due to jet relating to Long Beach」とのこと。GPSにセットしてあったルートと違うので若干焦りつつ、Long Beach方向に針路をとります。同時に、GPSにも目的地をLong Beachに設定します。LOS ALAMITOSの基地上空を通過します。

海岸線に出たところで、「Decend to 3000」との指示が。残り距離が短いので降下率を高めにしてQueen Maryの横にある白いドーム目指して飛んでいきます。GPSには、Torrance Airportをセット。APPからFurther Descentの許可、Torrance Towerへのコンタクトを指示されます。今日は視野が悪く、空港が見えないのは想定済みなのでしょうか、空港が見えるかとは聞かれもしませんでした。

TorranceのATISを急いで聞いてQueen Mary上空でTowerへコンタクト。Rwy29Rへのストレートインを指示されました。GPSを大いに参考にしながら、降下しつつ進みます。やがてもやの中にうっすらと緑の敷地、ハンガー、そして滑走路が浮かび上がってきました。滑走路の延長線にアラインして降りていきます。ここのVASIは4.0度だそうで、ストレートインするには高めに映るようです。なので、全て赤でも気にせずに目視の感覚を優先させます。「You are No.2. Follow No.1 Cessna on Base, Cleared to Land Rwy29R」との指示をもらいます。Baseに機体を見つけました。同乗者は見えないとのことで、やはりこれまでのトレーニング中に、他の機体を見つける能力も向上したのだろうかと思います。

初の同乗者フライトなので、着陸は気を使いました。フレアを粘りに粘り速度、ショック共にとても少ないスムースなランディング。今までで一番に近い着陸でした。しかし、Torranceの29Rは、滑走路から出るTaxiwayが少ないのです。かなり減速して着陸したので、出口(C)まで遠いこと。コトコトと走ってようやく出口、Groundにコンタクトの指示が。GroundにTransient Parkingまでを要求。向こうから、「Are you familar with the airport?」と聞かれたので、いいえ、初めてですと答えます。「右に曲がって、緑のボックスの枠に泊めるように」とのことで、「緑のボックス?」と思いながらも復唱。言われたとおりに曲がっていきます。駐機スペースごとに枠があり、記号がふってありますが、その記号がTで周りに緑の四角で囲んであるスペースがあります。これらがTransient用かということで合点し、空いているスペースに駐機し、エンジンを停止します。途中で進路が変更されたこともあり、飛行時間は
予定より5分多い35分でした。

駐機スペースはTiedown用のロープが設置されていますが、実はこれまでチェーンを引っかけるタイプしか使ったことが無く、紐を縛る方法が分かりません。隣に駐機してあるセスナのロープを良く観察し、見よう見まねで結んでおきます。まあ、一休みなので大丈夫でしょう。立派ながらがらんとしたGAターミナルを見学。日本の田舎にある、箱モノ観光センターのようなさみしさです。特にカフェなどもないので、出発する事に。Torranceは空港ももっと華やかかと思っていたのですが。

次のレグは、Long Beach、New Port Beach、Dana PointとLA南部の海岸線沿いに飛び、そこから変針して山を超えLake Elsinoreへ。Freeway15沿いに上がってLake Mathewsに寄ってCoronaへと戻るプランです。高度5500feetで、53分の予定です。エンジンを始動して、Groundにコンタクト、ランナップ場へ。ランナップしながらTowerを聞いていると、到着機が何機もやってきています。Hold Shortを予想しつつ、 出発準備完了、Queen Mary方向へ出発と告げると、「Right Downwind Approved, Cleared for Take Off Rwy29R without delay, traffic 1 mile on final」との返事が。そんな距離でも出すんだ、と思いながら、つつがなく離陸。DownwindからそのままQueen Maryへ。ここでSOCALにFlight Followingをリクエスト。Dana Point、Lake Elsinore経由でCoronaまでと告げます。
Hazeの向こうのKatarina Island
初めての洋上飛行で5500feetまで上昇。右手にはカタリナ島、左眼下にはロサンゼルス近郊の街並みが広がります。一時間隔設定のため170度で飛行との指示が。海に突き進んでいきますが、1分ほどで解除。Long BeachからNew Port Beachまではあっという間です。この辺りはJohn Wayne空港のClass Cが5400feetまで張り出しています。Transponderの高度は低めに出るようで、5500feetを維持しなさいとAPPから連絡が。高度の許容範囲100feetギリギリの5600feet弱まで上がって、Transponderの高度を5500feetになるようにしてみます。やがて、Dana Pointが見えてきました。
New Port Beach(中央の島がBalboare Island)
Dana Pointで大きく変針して海岸線と別れ、山に向かって入っていきます。進路上の山は4500feet程度なのですが、本当に超えられるのだろうかと感じます。下のOrtega Highwayを参考にしつつ、Emergencyの際の着陸場所を意識しながら飛んでいきます。気流の乱れで少し揺れ始めます。同乗者を怖がらせないよう(Elianから習った技で)、「この辺りは山岳地帯なので、多少気流が悪いけど、ここを超えるまでのしばらくだから」と揺れの程度、見込みを伝えます。先が見えるということは、安心につながります。
Dana Point上空からOcean Side方向
Lake Elisinoreの手前で、SOCAL APPが移管されました。今度の管制官はやたら上機嫌な様子です。こういう仕事を楽しんでいる感じの管制官に当たると、こちらも楽しい気持ちになります。ただ、様々な飛行機にいろいろ細かな情報を伝えているので、中々交信が途切れず、入り込めません。どうも、同じフライトスクールの2機もLake Elsinore付近を飛んでいるようです。ショートカットして、彼らの先頭の位置を保ってCoronaに戻ることにします。考えていたLake Mathewsへに立ち寄りは、スキップする事とします。途中、黒いゴミ袋がすぐ近くを飛んで行きました。上空5500feetにゴミ袋…。
Lake Elsinoreが見えてきた

上機嫌の管制官から、Coronaは見えるかと尋ねられたので、見えたことにしてFlight Followingを終了してもらいます。Coronaのトラフィック状況を聞きながら、降りていきます。同じタイミングで45に入る機体がいたので、十分注意をして周囲を確認します。向こうが先に入ったので、後を追うように45、Downwindとまわります。Finalでは、風はほぼ正面なのですが、風向が20,30度程度変わるのが吹き流しで分かります。だいぶ左に流されましたが、落ち着いてセンターに戻し着地。Torranceの時ほどスムースではなかったですが、不安を感じさせる着陸ではありませんでした。飛行時間は1時間ほど。
Lake Elsinore
初めてのTorrance空港制覇、初の洋上飛行、初の本格山岳飛行と初めてづくしでしたが、同乗者(お客さん)を乗せて安定した飛行をすることが出来ました。トレーニング中より、免許取得後の方が、自分の責任で操縦できるし、またしないといけないので、していることは同じでもフライトに対する視点が少し変わる気がします。同乗者も、一応安全については安心してもらえたようで、次はどこに行くかなどをフライト後に相談しました。


飛行時間:2.0(累計47.9時間)
:PIC時間2.0時間(累計3.5時間)
:夜間0.0(累計3.6時間)
着陸回数:2回(累計147回)
:夜間0回(累計10回)

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