2011年7月2日

[IFR05]初のSTOL機でのトレーニング

今日は時間が出来そうだったので、急いでトレーニングの予定を追加。急遽ということもあり、普段の機体は埋まっており、初めての機体でのトレーニング。スクールのチェロキーは3機あり、装備は大体共通ですが、今回の機体のみSTOLキットが装着されています。STOLキットというのは、離着陸性能を高めるため、翼の形状の変更や整流版などが付加されているもので、これにより失速速度を4knots下げることが出来るものだそうです(スクールのホームページの情報より)。スクールの機体には一つずつ愛称が付いていますが、この機は「Mountaineer」です。そのSTOL性能を駆使して、山岳飛行を得意とするようです。

Mikeにこの機体の特性を尋ねると、「STOLキットの影響で、グラウンド・エフェクトが強い」とのこと。最近のバルーン気味の着陸を考えると、少し嫌な予感がします。Before Flight Inspectionをすると、どうもエルロンの動きが他の機体より軽い気がします。最近分かってきたのは、機体によって、この辺りのコントロールの重さが結構違うことです。これは、CessnaでもPiperでも同様です。

Mikeですが、歯痛もだいぶ良くなってきたとのことで、 落ち着いてグラウンド・スクールが出来るようになりました。ノートパソコンを駆使して、シラバスやその他の資料を見せてくれます。教え方がとてもオーガナイズされていて素敵です、と言うと、全てのインストラクターはこうであるべきだ、と自信をもって微笑むMike。今後のFlight Training、Ground Schoolの進め方について話をしていると、プライベートパイロットの訓練で、ソロクロスカントリーに出発するMikeの生徒が、ナブログを見せに来ました。

それによると、ChinoからHomeland VORを経て、Borrego空港、Julianを超えてPalomar、そしてChinoと戻ってくるルートでした。かなりの山岳飛行ですが、巡航高度は5500feetになっています。これは無理とMike。いや、上昇するから大丈夫と生徒さん。各レグについてそんなやり取りがあり、まるでたしなめる父親と向こう見ずな息子のような感じに。Julianの周りはExtreme Turbulanceと地図にも示されており、私はとても飛ぼうとは思わないルートです。最終的には、十分気をつけて出かけておいで、途中の空港に着いたら、連絡を寄越すようにということで、MikeはOKを出しました。

私たちも、グラウンドを終えて出発します。すぐ後に、その生徒の機体が続きます。ランナップでは、Mikeは横に並んだ彼を先に行かせたかったようですが、準備をしている様子が見えたので結局はこちらが先に出発。出発後も2セットあるラジオを駆使して、彼の様子をずっと追っていました。「全然なってない」、とFlight Followingを依頼する様子を聞いて呟きます。こうやって、心配されながらパイロットは育つんだなあと、自分のことも振り返りながら思います。

そんな思いもつかの間、いつものようにフードをかぶり(グラスをかけ)、Mikeの言うがままにしたがって飛行するトレーニングが始まります。この機体は、どうもTrimが繊細で、うまく決まってくれません。しかも、上昇・下降、旋回、速度指示とさまざまな指示がひっきりなしに出されます。指示に従いながら必死に操縦します。とにかく忙しい、という感じです。もう少し機体が安定してくれると良いのですが、特にピッチを中心にふらつき、忙しさに輪をかけます。Lake Mathewsの周辺を飛んでいるのは分かりますが、どの辺りかは分かりません(ときどきMikeが行う位置通報で分かりますが)。

そんなフライトをひとしきり続け、ようやく帰還の指示が。Paradise VORのラジアルに乗り、直上を通過せよ、2000feetまで降下せよ。降下の際は90mph、500fpmを維持せよ。ChinoのATISを受信し、Paradise VOR上でコンタクトせよ。Before Landing Checklistを実施せよ。この指示が一度に来ます。IFRで飛ぶには、これらを安定して処理しなければいけないとのことで、忙しがっていてはいけないそうです。ふらふらしつつも何とかこなします。

Paradise VORからは、ILSに乗る練習です。まだ正式なアプローチではないのですが、ILSのローカライザーとグライドスロープに乗って降下する方法を教わります。フラフラしてしまい、なかなかうまくはいきません。 Mikeからは「少しの操作だけ。あまり大きく修正しないこと」と注意を受けます。フードをはずす許可が出た場所は、Rwy26Rの延長線上でしたが、かなり高い位置でした。エンジンをアイドルにして降りて行きます。Flapは2ノッチ(Cessnaの20度に相当)とすることをMikeに伝えます。STOL機の特性が心配でしたが、Flapを下ろしきらなかったせいか、前より我慢が出来るようになったせいか、着地点はずいぶん伸びましたが、バルーンニングはおきずにスムーズに着地できました。ただし、いつものように左にずれてしまいましたが。

ようやくタワーやグランドとのコンタクトにも慣れ、Mikeもコンタクトが終わると親指を立ててくれます。地上滑走を終えてスクールに戻ってきたところで、シャットダウンリストを読み上げていると、Mikeが「Watch Out!」と叫びました。何かと思うと、フットブレーキが十分ではなく、じりじりと前に進んでしまっていました。かなり危険なことで、まだまだ気持ちに抜けがあったと大いに反省しました。

Mikeの良いところは、毎回の飛行後に、きちんと机に座って講評をしてくれることです。InboundのVORトラッキングは局に近づくにつれて動きが繊細になるから、ふらふら動かずに我慢することが重要、というのが今日の指摘でした。自分からは、ピッチがいまいち安定しなかったと告げると、トリムの使い方が重要との返事をもらいました。今日は自分の意識としては、際立った達成感はありませんでしたが、少しずつフードフライトに慣れてきている気がします。

トレーニングの後、Kudjoと話になりました。連日の訓練でかなり疲れていること、ATCはKudjoも大変ということでした。ATCはアプローチを開始すると、さらに話す内容が長く、複雑になるそうで、聞いていて不安な気持ちになりました。文例集でも探して、少し早めに取り組んでみたいと思います。

飛行実績
飛行時間:1.1(累計82.0時間)
:PIC時間0.0時間(累計29.5時間)
:Instrument 0.8時間(累計4.1時間)
:Instruction 1.1時間(累計5.9時間)
:夜間0.0(累計3.1時間)
着陸回数:1回(累計208回)
:夜間0回(累計10回)

グラウンドスクール:
内容:テキストの進め方、シラバスについて
:Instruments
0.5時間(累計2.2時間)

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