2011年12月2日

MooneyでMarinesの基地へ

Mooneyの飛行練習も5回目、今回もクロスカントリーでのロングフライトとなりました。行き先は、前回と同様にArizona州、空港はYuma空港としました。本当はカリフォルニア中部のFresnoを予定していましたが、FresnoのあるSan Joakin Valleyの天候が良くないため変更しました。カリフォルニア南部も天候は徐々に悪化する予報が出ています。
帰路Salton Sea手前の砂漠上空で
今回は、友人1名に声をかけたので、Mikeと友人と3名での道中です。Mooneyで3人で飛ぶのは初めての経験です。前回作動しなかったStrobeがまだ修理されていなかったため、今回も日没前までの帰還が必要な状況です。

出発後は、PDZ V186 ROBNN V458 BARDというルートで、9500feetでフライトします。今日はChino空港のClearance Deliveryが運用中で、初めてコンタクトをしてFlight Followingを依頼します。その後Groundにタクシーを要求。GroundとClearanceが別れたことで、特に不便は感じませんでした。

通常通りのランナップ後、離陸。後部席の友人から「おおっ」と声が上がります。初めての小型機で、Mooneyの狭い後部座席に長身が窮屈そうで気の毒です。離陸後は推力を25Square(Manifold Pressure 25、2500RPM)で9500feetまで上昇していきます。3人なので多少上昇がゆっくりですが、それほど遅いという印象はありません。Lake Elsinore手前で9500に達しました。
大砂漠地帯を行く
今日は西風が強く、南に下る針路に対して30度近く風上(西側)に機首を向ける場面もありました。Socalから直接Julian VORへ迎えとの指示で航空路をショートカットする形でJulianへ。この辺りは高い山並みが続き、9500でもJulianのVOR施設がすぐ下に通過しました。Julianを過ぎるとAnza Boregoの大砂漠地帯に入ります。Agua Caliente空港の真上を通過し、メキシコとの国境近くまで南下します。やがて国境が見えてきました。国境線は上空からは細い線にしか見えませんが、住宅の密度の違いで国境がはっきり分かります。アメリカ側は砂漠で何もないのに、メキシコ側は住宅がぎっしりと建て込んでいます。

そのまま国境線沿いを東に進み、Imperial上空を通過します。そろそろ降下のタイミングと思いますが、Flight FollowingのYuma Approachから指示が無いので、そのまま飛び続けます。空港が視認出来る頃になってようやく指示が来て降下を開始しますが、高すぎるのでLeft 360を行なって高度を調整します。それでも高いので1000fpm程度で降下を続けます。Rwy17へのストレートインの指示を受けたので、北側から真っすぐストレートインします。Yumaは砂漠の中の緑の多い小さな町といった感じで、Finalでは家々のすぐ上を通過し、ランウェイエンド手前には道路を横切ります。着陸直前に交通量の多い道路を低空で通過するのは、少し緊張します。
この辺りはChocolate Desertと呼ばれるそうです
乗客がいるので、ソフトな着陸を意識します。まあ、スムーズな着陸になりました。AF/Dの空港チャートを見ながら進みますが、Marine Corpベースと共用だからか、チャートにも細かな部分が記載されていません。管制官からは前に進めと言われましたが、分かりづらいままいると結局、Groundからゴルフカートが迎えに来るのでそれに従えとの指示。Mikeと苦笑いしながら進みます。空港の滑走路では、Harrierが盛んに離着陸のアプローチをしていました。トレーニング用の基地として機能しているようです。

Yuma空港にはカフェテリアがあることを調べていました。今回はしっかりと食事が取れると思っていると、2PMでClosedとの掲示が。まだ午後2時前だと思い尋ねると、やはりもう終了とのこと。そうでした、ArizonaはCaliforniaと1時間進んでいるのでした。代わりにFBOの豪華な建物内に用意されているポップコーンとコーヒーをもらい、3人で食べます。何とも情けない昼食になってしまいました。友人は耳に違和感があるそうで、どうも降下時の高い降下率が良くなかったようです。人を乗せるということは、こうした事にも気を付けなければいけないと反省します。
この辺りでTurblanceに見舞われ始めました
帰り途は、出発前にLou校長が勧めてくれたSalton Sea東側を通過し、Palm Springsを経由するルートを取ります。出発時にはDeliveryに5分以上待機を言われ、Mikeが軽くイラッと来たところで出発となりました。Rwy17で離陸後右旋回しますが、空港の西側すぐ近くに国境線があるため、メキシコ側に入らないように気を付けて上昇します。8500feetまで上昇すると、行きには無かった低層雲が出始めているのが分かりました。どうも予報よりも天気の変化が速いようです。Salton Seaに向けて国境線から変針すると、行く先には雄大な砂漠が広がっています。LouがScenicだと勧めていたのが納得できます。

Mikeは砂漠が大好きだそうで、引退したら砂漠の中の町に住みたいとのことです。ただし奥さんはビーチが好きとのことで、引退後の住処には家庭内で議論が必要なようです(笑)。砂漠を抜けてSalton Seaの東岸に沿って進みます。Banningパスの方から、Hazeかスモッグかがこちらの砂漠地帯に向けて入りこんでいるのが見えます。少しずつ揺れ始めてきました。またGPSに表示される対地速度がどんどんと遅くなっていきます。30knotsほどの強い向い風です。
眼下にBanning Passの風車群が見えました

Thermalの上空を越えてPSP VORTACに向かう頃から徐々に揺れが激しくなり、SOCALからも、Expect Moderate Turbulanceと言ってきました。全員でシートベルトをしっかりと締め直します。後部座席の友人の口数が減ってきており、気になりますが、ここは操縦に細心の注意を払います。Mikeからは山の風下に入らないよう、出来るだけBanningパスの右側を通過するように注意されました。揺れが激しさを増し、何回か頭を天井にぶつけ、膝上のペン類が宙に浮きました。それでも一番揺れが激しかったのはパスの入り口付近までで、パスに入ってからは揺れが殆どおさまりました。パスではもっと激しくなるのではと思っていたので、ホッとしました。

パスを抜けて夕暮れの靄の中を降下しながら進みます。今回は早め早めに降下する事にします。ストロボが付かないので、完全に暗くなる前に降りたいと少し焦る気持ちがあることを意識し、焦らないようにと気を付けます。Riverside上空を越えてChino Towerにコンタクトという頃、左からビジネスジェットが追い抜きました。こちらはその後に回り込むように後につきます。ILSの電波を参考にしながら、夕暮れと靄で見えにくい視界の中を進みます。先行機が26Lに降り、こちらは26Rに向かいます。かすかに最後のフレアで膨らみましたが、ぐっと我慢して着地します。

向い風が予想よりも強く、到着した時はこれ以上遅くなって暗かったら、ストロボ無しでは不安だろうというほどになっていました。友人は、さすがにタービュランスが多少怖かったそうで、初めての小型機の体験で、いろいろな目に遭わせてしまいました。これに懲りなければ良いのですが。これでMooneyのフライトタイムは13.1時間となり、予定の15時間まであと1.9時間になりました。残りは近場への1回のフライトとなりそうです。


飛行実績:
飛行時間:4.1時間(累計154.3時間)
Simulator: 0.0時間(累計9.8時間)
:PIC時間 0.0時間(累計49.9時間)
:Instrument 0.0時間(累計44.15時間)

:夜間0.0時間(累計4.7時間)

着陸回数:2回(累計283回)
Simulator着陸:0回(累計3回)
:夜間0回(累計11回)

3 件のコメント:

  1. 「乗客がいるので、ソフトな着陸を意識します。」
    なんとCommercial Pilotの様な心構え。 これからも色んな事に注意して訓練や飛行をして下さいね。 深いでかいですよ。

    深い世界なら、今私の掲示板に来ているPropさんの世界も勉強になりますよ。Acrobat。 単なるサル真似は危険でしか無いですけど彼ならプロの本格派です。 CFIの時間が無ければ彼のとフライトも凄く勉強になりますよ。 無謀なアクロは馬鹿ですが、適切な訓練は幅を広げてくると思います。

    彼はLivermore LVKです。いい距離のクロスカントリーにもなるよ。 アドレスは掲示板から拾って下さい。

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  2. そうだ、本題。

    今回、勝手にLinkさせてもらいました。
    3行目ですけど。 見ておいてください。
    訂正と修正を受け付けますよ。 来週には直せます。

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  3. リンクありがとうございます。こちらからは以前有効な情報源ということで記事にさせていただきました。現在、固定ページでのリンク一覧はないのですが、今後に作る場合には載せさせていただきます。

    Acrobatですか。Spinも怖がっている私にはハードルが高そうですが、世界が広がるのは確かそうですね。難しい世界を知ると、普段の世界を見る目に変化が出るのは、納得できます。Livemore行きのクロスカントリーも確かに面白そうです。

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