2010年12月3日

急な話でセカンドソロへ[グラウンドスクール06][フライトトレーニング17]

ファーストソロを終えてからも、Elian依存体質であることに鉄槌が下されたわけでもないでしょうが、今回は予想外のソロになりました。

もともと、今回はEl Monte空港にミニクロスカントリーで出かける予定でした。往復のナブログ作りが宿題に出されており、「何かあったら、コールミー、メールミー、テキストミー」といつも言っているElianに、本当にメールでルートどりについて、前日の夜に質問をして完成させていました。

ところが昨晩、以前から封入液が時々漏れていたC150のコンパスを交換したらしいのですが、そのDeviationをまだ取りなおしていないことが判明。メカニックのおじいさん(マイクさん)が30分ばかり飛んできて確認するとのことで、急に飛べない事に。Elianは「じゃあ、グラウンド」をやるかという事で、いささか落胆しつつ、またしてもグラウンドスクールが始まりました。

今日のグラウンドは、FAR・AIMをところどころ読み上げて説明を加えるという形で始まり、FAR91は殆どの部分を扱いました。これらはWritten Testで自習したところでもありましたが、やはり試験対策として勉強するのと、中身を深く理解するためのレクチャーを受けるのでは、ずいぶんと内容に差がありました。なにせ筆記試験対策としては、3択に耐えられる程度にしか覚えていなかったので。また、 勘違いして覚えていた事(例えば、ADIZは防空識別圏というよりも出入国管理が目的)もあり、やっただけの意味はある感じでした。また、チャートを広げて、ここの空港はクラスは、タワーは、周波数は、トラフィックパターンは、ここの地点で下から順に空域を説明して言って、などナビゲーションに必要そうな質問が出され、これもとてもためになりました。

しかし、それ以上に今日のレクチャーで良かったのは、Elianがエアマンとしての心づもりを力説してくれた事です。 PICは決して誰からも強制されない、圧力をかけられてはいけない、というものでした。Elianの友人が先週、自分でも強行スケジュールと言っていた海外への長距離飛行に出かけ、もう数日、行方不明になっているという事でした。「状況的に助からないと思う」と言いながら、「彼は周りの圧力に負けて無理してしまったんだ」と呟きました。「絶対に無理してはいけない、いつでも選択肢を残しておく。選択肢をえらぶ時には、必ず安全な方、被害の少ない方を選ぶんだ」とのこと。「出来るだけ、自分が死なないような方を選ぶ。それでもどうしようもなくなっても、周りの被害を最小限にする方を選ぶ。周りの人間も死んでしまう時でも、出来るだけ少ない人数になるようにする。」「これはジョークでもなんでもないから」、まじめな顔でElianが教えてくれました。

さて、そんな話しをしていたところに整備のマイクが戻ってきて、コンパスの作業が完了した旨を伝えてくれました。Elianは時計を見て、「じゃあ残りの時間でソロを飛んできて」とのこと。いきなりそんな、と思いましたが、さらに、「僕はスクールにいるから、一人で準備して飛んで戻ってきて」とのこと。この前のRiversideの幅のある滑走路でも着地がずれるのに、狭いCoronaで一人で大丈夫なんでしょうか。そんな不安がよぎりながら、あまり怖がるのも格好が悪いので、「OK行ってくる」という事で、いざ出発。

いざエンジンを始動して動き出すと、不安もありますが、自分のペースで手順を行なえる事に、なんとなくのびのびとした自由な気持ちも感じていることに気がつきました。幸いな事に、トラフィックも降りてくる機以外はなし。その機もそのままフルストップしたので、トラフィックパターンを完全に独り占めできました。風はvariable@3knots、やがて270@4knotsとなりましたが、問題なし。コトコト程度で落ち着いたものでした。前回に引き続いてダウンウインドの幅が大丈夫なのか若干の疑念を持ちつつも、ナンバーアビームでキャブレターヒートオン、1800RPMへスロットルを引き、フラップ10度にして、80mphで肩越しにランウェイが見えるまで直進。そのままベースでフラップ20、ファイナルでフラップ30といつもどおりの手順で降りました。着地もなかなか良い感じで決まった気がします。最初は、フルストップでタクシーバック、2回目はタッチアンドゴー、3回目は、到着機がいたので交叉しないようフルストップ(聞き間違いで上空通過機でした)、そしてもう一度という事で合計4回の着陸をしました。

まだまだ一人で飛ぶのには不安な気持ちもあります(飛び立った後、無事に地上に戻ってこれるか心配です)が、それでも、今日は前回感じなかった、すがすがしさや爽快感を経験しました。Elianに邪魔?されることなく、着陸直前でラダーとヨークを逆に効かすのを試したり、右席にミネラルウォーターのボトルを置いてダウンウインドで飲んでみたり、今までのフライトで一番「楽しい」と思えたかもしれません。もちろん着陸にはまだまだ課題ありで、未だ左に寄ってしまう癖があること、引き起こしがやや高め、早めになってしまうことなど、直さなければいけない事ばかりだと思います。それでも、到着後にElianがやってきて、ニヤニヤしながら「どうだった」と尋ね、「自分としては、がんばったと思う」と答えたところ、「最初と最後の着陸を見てたけど、かなり良かったよ。最後のフレアが少し足りなかったけど」と言われて、かなり嬉しかったものです。Elianは「飛んだら外に出て、見守ってるよ」と言っていました。期待して上空から見ていたところでは、どこにも姿が見えなかったのですが、どこかで見てくれていたのでしょう。

それでも、終わったあとはあっさりしたもので、「今日は君がPICだからログブックにCFIのサインは要らないでしょ。 じゃあ次回に。」と、車に乗ってさっさと帰ってしまいました。こうやってひとり立ちしていくのだと思います(笑)。


同乗教習:0.0時間(累計20.4時間):内フード0.0時間(累計0.6時間)
単独飛行:0.6時間(累計1.0時間)
総飛行時間:21.4時間

地上教習:1.5時間(累計13.2時間)
着陸回数:4回(累計77回)

教習内容は、次の通りでした。

  • Traffic Pattern Works
    • Solo Flight
    • Taking Off
    • Normal Landing

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