2011年1月30日

1日2回スクールへ[グラウンドスクール12][フライトトレーニング29]

今日は、早朝と夜にフライトの予定です。仕事の前と後という、極めて忙しい状況ですが、チェックライドが間近ということで、やるしかありません。


[グラウンドスクール12]
朝にスクールに出かけますが、Gustが強く出ていて、また上空ではTurbulanceが一帯にあるため、飛ばないということになりました。代わりに、いよいよチェックライドに向けての書類作りを行ないます。必要な書類は、
・Medical Certificate
・Photo ID
・Written Test合格証
・ログブック
です。特にログブックは訓練時間に漏れが無いかを入念に確認します。この時点で、訓練時間は合計40時間を超えていませんが、今夜のクロスカントリーや最後の練習で超える予定です。同様にHood Work(フードをかぶっての計器飛行練習)ももう少しで3時間というところです。これからの練習で大丈夫ということになりました。

次は、ネットで登録作業を行ないます。アメリカがすごいのは、Written Testの結果からこうした試験の登録まですべてつながっており、Web上で作業が出来ることです。必要に事項を打ち込んでいくと、個人情報や試験結果(間違った問題番号まで)記載された受験書類が出来上がりました。これをプリントアウトして、当日Examinerに渡す書類一式をまとめます。

その上で、今晩のクロスカントリーについての打ち合わせをします。ナブログを確認し、さらに目的地であるCamerillo空港までの空域を確認します。LAの北西、Venturaの近くに位置するCamerillo空港に向かうには、LAXのClassB空域の北側をかすめるように飛びます。さらにChino、Ontario、Brakett、El Monte、BurbankやVan NuyなどClass C、Dなどの空港空域の中や上を通過するため、細かく確認をします。

手順としては、
  1. 離陸後にChino Towerを呼び、Transition(空域通過)の許可をもらう
  2. 引き続きChino TowerにFlight Followingを要請する
  3. Squwarkをもらい、Followingの確立を確認する
  4. Followingにしたがいつつ、ナブログ通りに飛んでいく
簡単なようで、込み入った空域でこの手順を無難にこなさないと、空域に勝手に入ってしまうことになりかねないので危険です。しかも相手は、世界で有数のClass B空域であるLAXの周辺。かなり忙しい状況が予想されます。

もう一点、クロスカントリーに関して、重大なことを発見してしまいました。それをElianに相談すると、明日解決しようとのことに。詳細は次回の投稿で書く予定です。

ここまでで1時間ほどのグラウンドスクールを終えて、夜までしばし時間が空きます。


[フライトトレーニング29]
夜の6時にスクールに戻って、ナイトフライトです。さすがに長い1日なので、「疲れた」とElianに言うと、「自分も働いているけど、全然疲れてない」と言われました。うーん、と思っていると、スクールの給油担当のおじさんが、「俺は疲れてるぞ。ちゃんと仕事してれば、疲れるよな。疲れないってことは、仕事をしてないってことだ」と助け船を出してくれます。それにしても、Elianは前回から声がおかしくなっていて体調も万全ではなさそうなのですが、にもかかわらず元気そうです。

さて、気持ちを切り替えて準備をします。自分で言い出したLA方向へのクロスカントリーですが、なかなか気を使うフライトになりそうです。夜なので、その為の準備もします。かばんにはマグライトを入れ、頭にはヘッドライトを装備します。飛行中はその上にさらにヘッドセットをつけます。
ユニバーサルスタジオ上空

離陸後、Chito Towerにコンタクト。夜なので交通量が少なく、スムーズにFlight Followingの話も通じます。順調に上昇し4500フィートへ。今日のプランは、ほぼフリーウェイ71、210、101の上空をたどるルートです。ロサンゼルスの光の海の北側の縁の上を、進んでいきます。上空にはたくさんの飛行機が飛んでいるのが分かります。昼より他の飛行機が視認しやすい分、むやみやたらと飛んでいるようで、恐怖すら覚えます。この辺りはFlight Followingが無いと、とても飛ぶ気にはなれません。

光のじゅうたんのような夜景は確かにきれいですが、Flight Followingに耳を、ナビゲーションと他機の様子に目を集中させているせいか、なかなか素直に感動する気持ちになれません。のんびりした方向に飛んだ方が楽しめたのかもしれません。
自分で撮った写真

Burbank、Van Nuyの空域に入ると、Traffic情報が多くなりました。Elianの話を聞きつつ、いつ来るか分からない呼び出しを待つのは、なかなかきをつかいます。別にElianに黙っていて欲しいという訳ではないのですが(笑)。Elianと一緒だと、どこか気を抜いてしまっているところがあるのか、時々聞き逃して、Elianから注意を受けました。機内で話をしていても、耳をそばだてていなければいけません。

Camerillo空港は、今回が初めての訪問です。夜に初めての空港に飛ぶというのは、なかなか大変なものです。まず、周辺の地形を肉眼で見ていないので、周囲の障害物(山など)に十分に注意をする必要があります。さらに、空港の運用が分かっていません。A/F Dの情報や空港チャートを読み込んでおく必要があります。着陸に向けて降下を始める時間になりましたが、Elianからは「手前に山があるから、降り過ぎないように」との注意が。空港手前の暗がりが山なのは分かるのですが、高度は分かりにくいようです。SOCALL APPからMUGUS APPに移管され、Airport Insightを告げるとFlight Followingの終了が告げられました。滑走路方向へのアプローチなので、特に夜間の今回は、遠くからでも滑走路灯が遠くからでもとても良く見えます。
ユニバーサルスタジオ上空
ATISを聞いた後にコンタクトしたCamerillo Towerからは、ストレートインの指示が。ストレートインも初めての経験です。Elianのアドバイスを受けながら降下します。遠くからでもVASIを参照にするということだそうです。着陸する前に、予めGroundの周波数をラジオに設定しておきます。このように、次の動きを予期して準備をしておくことが、安定した操縦につながります。夜の気流が穏やかなので、着陸はスムーズに決まりました。

着陸後は、Elian流のクロスカントリー。休むことなく、そのままタクシーバックして帰途につきます。Elianのこうした無駄の無さはいろいろ徹底している気がいます。おかげでトレーニング時間もとても短く済んでいます。本当に大事なことは教えるけど、後は経験で学んで、ということなのでしょう。

帰りは、Elian主導で、長い時間Hood Workを行ないました。気流も穏やかなので、殆ど問題ありません。VORに合わせても飛びましたが、こちらも問題なし。外が見えないので、代わりにElianが写真を撮ってくれました。「ユニバーサルスタジオが下にあるんだけど」と言われても、見えません。そういうところは好きなの、と聞くと、「一度も行ったことはない」とのこと。まあ、そんな所よりもすばらしい光景を毎日見ているでしょうから。

管制官から、「Corona空港は夜間閉鎖中だが」という連絡が入りました。顔を見合わせるわれわれ(私はフードをかぶっているので、本当に見合わせてはいませんが)。昨12月の大雨以来の夜間閉鎖が今日から解けたはずなのですが。「もう一度確認してくれ」とElianが依頼しますが、答えは同じ。「とりあえず、近付いてもう一度確認する」とElianが答えましたが、しばらくして、「今日から空いていた。情報が更新されていなかった」との訂正が管制官からありました。安心して降下し、着陸となりました。

そのまま、Coronaで着陸の練習とし、さらに3回降り、夜間の着陸経験を10回とし、規定を満たしました。夜間はどうも高めのアプローチになってしまいます。ダウンウインドをきっちり取って、調整をしたいのですが、Elianからすると非効率のようで降下率をきちんと管理するように、との事でした。

全て終わると9時を過ぎ、全部で3時間ほどの飛行時間になりました。
飛行時間もようやく40時間を過ぎ、また一つチェックライドの準備が整ってきました。まだまだ練習したいことはあるのですが。

同乗教習:3.0時間(累計30.6時間)
:計器1.0時間(累計3.1時間)
:夜間3.0時間(3.6時間)
単独飛行:0.0時間(累計10.1時間)

総飛行時間:40.7時間

着陸回数:5回(累計127回)

:夜間5回(累計10回)

地上教習:1.0時間(累計22.4時間) 

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