・・・もう気が付かれた方がいるかもしれませんが、上の話は間違いです。270kmが167マイ ルなのは、Static Mile(sm:陸マイル)の話で、航空機で使われるNautical Mile(nm:海里)では、146マイルになります。つまり、この飛び直しは必要が無かったことになります・・・。また単独飛行、機長飛行の扱いですが、国交省の航空局に電話して尋ねたところ、ライセンス取得後の機長時間であっても、単独飛行扱いをするとのことでした。
そんな事も知らなかったので、余分なクロスカントリーをしてしまいました。良い経験になったので、結果から言えば良かったのですが。
ロサンゼルスダウンタウン |
最初のレグは、前回のナイトクロスカントリーと同じルートです。ところが、昼間ということで、トラフィックの数が全く違い、Chino Towerから移管されたSOCAL APPはものすごく忙しい状況です。早口でまくし立てており、Flight Followingを頼んでも返答は全くありません。その場合、高度を2700feet以下に抑えてOntarioのClassCに入らないようにしなければいけなかったのですが、ナイトフライトの手順が頭に残っており、ついそのまま上昇してしまいました。これは空域侵犯ということで、重大なミスです。再度Flight Followingを依頼し受け入れられましたが、その後トラフィックの処理に一息ついた管制官からラジオで注意を受けました。管制官いわく、「自分もStudent Pilotだが空域へ入る時はもっと注意深くしないといけない。今回のはすごく良くなかった」。すなおに「分かりました。すみませんでした」と謝ったところ、「行き先のCamerilloは良い空港で景色もきれいだから楽しんでおいて」とのフォローの言葉をもらいました。
5500feet上空からサンタモニカ方向を望む |
滑走路を出るとGroundにコンタクトし、タクシーバックの許可を得ます。一度曲がり角を通り過ぎて、再度Groundにタクシーを要求しつつ、ランナップ地点までたどり着きました。同時に10機近く入れるランナップエリアがあります。ここでナブログの差し替え、計器の確認をしていたところ、左翼の燃料計が0に近いことに機がつきました。右翼はまだたっぷりとあります。燃料計の不具合だと思いましたが、万が一にも給油口のキャップが閉まっていなかったり、燃料漏れなどがあれば、大変です。再度Groundにコンタクトを取り、Transient Parkingまでのタクシー許可、さらにこの空港に詳しくないので、Transient Parkingの場所が分からないと伝えところ、タクシー許可と誘導路の白い線をたどっていけばTransient Parkingとのこと。分かりやすい仕組みで良かったです。
パサデナのローズボール上空 |
エンジェルスマウンテン |
さて、気持ちを落ち着けて出発です。エンジンを始動し、Groundに滑走路までの許可を取り、再度ランナップまでタクシーします。不思議なことに、そのころには燃料計が正しく表示するようになっており、その他のチェックも問題なく、Groundに出発準備完了を告げ、Towerに移管され出発を待ちます。ランナップで先に並んでいた同じくC-150の次に離陸。先行機はずっと同じ方向を飛んでおり、交信の良い見本を示してくれました。
KCMA-KSBDは山の南縁に沿って飛びます |
オンタリオ空港 |
その後は問題なく飛行し、降下もしてSan Bernaridino空港が見えるところまで来ました。ATISを取った上で、Rialto空港上空でTowerにコンタクトを取ります。空港1マイル北で連絡するようにとの返答をもらい、降下を続けていきます。3,4マイル程になったところで連絡が入り、現在地を聞かれました。空港のすぐ北まで来ていたのですが…。場所を伝えて、空港の真上を通ってDownwind進入の許可をもらいます。Downwindで報告すると、着陸許可が出ました。
この空港、国際空港で、滑走路も3000mあるにもかかわらず、全くヒマそうです。私の到着時にも、ほかにどの飛行機も飛んでいませんでした。着陸して、タクシーバックを要求します。同じ管制官がタワーのままで許可を出してくれます。空港にはTristarと747がハンガーに入っているのが見えます。改修工事の会社があるのでしょうか。
滑走路手前で準備をし、Coronaに向けて飛行する旨を伝えます。すぐに離陸許可が出て、出発しました。San Bernardinoのお隣のRedlandsから、このルートは何度も飛んでおり、地形も分かっています。途中Riverside空港にTransitionの許可を取り、そのまま通過します。Coronaでは同じタイミングで北からの到着機がありますが、こちらはStudent Pilotであることを伝え(別に必要なかった気もしますが)、先に行ってもらいます。交信だけでなかなか姿が視認できなかったのですが、先行機がベースに入ったところでようやく視認しました。Downwindをしっかりと取っているようです。
先行機がいる場合、先行機のFinalとこちらのDownwindがアビームになるまでDownwindを延長する事になっています。自力での初めてのExtend Downwindを行ない、Base、Finalとまわって行きます。普段と距離が違うので、降下を調整しながら、フラップを順次出していきました。ASOSで風がほぼ向い風ながら10ノット以上出ているのも掴んでいました。これだけの風で1人で降りるのも初めてです。中心から多少ずれてしまいましたが、クラブ、デクラブとやって着陸が出来ました。
リバーサイド空港 |
以上、注意されたり、トラブルが発生したりといろいろありましたが、自力でLAの中心地脇を横断する事が出来、それ以外にもたくさんのことが学べたクロスカントリーでした。空の楽しさだけでなく、厳しさも多少分かった気がします。
到着後の機内 |
:計器0.0時間(累計3.1時間)
:夜間0.0時間(3.6時間)
単独飛行:2.1時間(累計12.2時間)
総飛行時間:44.2時間
着陸回数:3回(累計135回)
:夜間0回(累計10回)
地上教習:0.0時間(累計22.4時間)
今回初めて貴ブログを拝見致しました。
返信削除最後の総飛行時間を見て驚きました。
44時間の飛行時間でアメリカの空でこれだけのことができるなんて!
大変な努力をされているのでしょうね。私も頑張らなければ。
これからもたまにブログへお邪魔させていただきます。
コメントありがとうございます。
返信削除趣味の世界ですので、努力をしている訳ではないのですが、私にとっては楽しく夢中になれる世界です。ただ、プロを目指している方々とお話すると、目的とする高みが違うというか、アマチュアとはいえ学ぶことはとても多いです。
今後とも、拙ブログへ遊びいいらしてください。