2011年5月31日

[PIC]最長クロスカントリーでBlytheまで

今日は、最近慣れつつあるパイパーチェロキーでの長距離クロスカントリーを計画しました。予定日の天候が数日前から気になっていましたが、前日寒冷前線が通過した後で、今日の天候は気温が低めの快晴。しかもほぼ無風という、絶好のフライト日和となりました。朝からDu Boisに向かって、プレフライトインスペクション。校長のLouが、窓を拭いてくれたり色々と出発前にしてくれます。こうした事からも、いかにLouがスクールの機体を熱心に手入れしているかが伝わってきます。
Palm Springs付近を飛行中。7500feet
初めてのインストラクター無しでのチェロキーのフライト、またChino空港をインストラクター無しで発着するのも初めての経験。さらに、Blythe空港も初めての目的地、と初めてづくしとなりました。さらに、今回初めて自分Navlogではなく、AOPAのインターネット上でのプラン作成サービスを用いて印刷したNavlogを使用しました。
Blytheへのフライト。7500feetからの景色
Chinoからの出発は、早速タクシーウェイの曲がり道を間違いました。標識の無いハンガーの間を通ってパラレルタクシーウェイに出るのですが、その曲がり角を間違え、通り過ぎるハンガーの人たちが不思議そうに手を振ってくれていました。まあ、何とか元の道に戻ることが出来、ランウェイエリアまで到着。ランナップ後には、グランドにFlight Followingも依頼してから出発となりました。Rwy26RからLeft Turn Approvedで左回りに東へと出発。この辺りは、前回のLanceと進んだルートと全く同じです。
Blythe空港で
Riversideを少し過ぎた辺りで巡航高度の7500に到達。Banningも全く揺れることなく通過しました下界にはBanning Pass名物の風力発電機の大群が広がっていますが、殆ど風車は回っていません。この辺りでFlight Followingをキャンセル。これはLanceがこの先は、プロペラ機の高度ではレーダーに入らないので、Followingはなくなると聞いていたため。しばらくしてPalm SpringsのSOCAL Appにコンタクトしたのですが、後から考えれば、あのままFlight Followingを続けていて、何の問題もなかった事が分かりました。
Blythe空港へ着陸
再びSOCAL AppからSquawkをもらい、東へとフライトを続けます。下界には壮大な砂漠、パームスプリングや砂漠の中の町々(Desert Cities)、そして先にはSalton Sea(巨大な塩湖)が。あまりにも雄大な形式の中を静かに進んでいきます。やがて、Socal AppからLos Angels Centerにハンドオフ。Lanceから聞いていたのと違い、このままFlight Followingが行なわれていきます(後で分かりましたが、Followingのレーダー範囲外になるのは、San Bernardino Mountainsの北東側辺りでした)。
Blythe空港の景色。確かに設備は必要最小限。
ひたすら砂漠の上のFreeway10と並行して飛び、一度離れたFreeway10がDesert Centerで近づいた頃、降下開始をLA Centerに告げます。LA Centerからは、レーダーの範囲以下の高度になるとのことで、Followingはここで終わり、注意しながら、砂漠の中のFreeway10のすぐ隣にあるBlytheに向けて降りて行きます。視程も若干のもやがあるものの、はるか遠くから空港が見つけられました。
Texasから飛んできたHome Build(手造り)機
Blytheはトラフィックも殆どありませんでしたが、きちんと定番通り45からRwy26のLeft Downwindにエントリー。風が330@12G17ということで、これは素直にRwy35を使うべきでしたが、横風の中をベース、ファイナルとまわって着陸。ガストはそれほど強くなく、問題なく着陸出来ました。そのまま駐機場へと入り、エンジンオフ。タイダウンをした上で、FBOに顔を出します。
二人乗りで、USAFの装飾入り
空港は砂漠のど真ん中といった感じで、出発前にLouが言っていたように確かに何もなし。FBOでアイスキャンディーを購入し、26度の空気の中で食べます。と言っても風があり湿度が低いせいか、暑いという感じは全くありません。適温と言ったところです。そのまま機体のそばで水、バナナなどを食べていると、見慣れぬ機体が降りてきました。降り立ったパイロットに聞いたところ、Home Buildの機体で、Texasから飛んできたそう。「良い飛行機だけど、クロスカントリー向きじゃないね」とオーナーは笑っていました。写真を撮らせてもらってから、帰路につきます。
San Bernardinoへのルート。8500feet
帰りは、本来の計画ではTwenty-nine Palmsに着陸し、Chinoに戻る予定でしたが、時間の関係上、そのまま通過し、計画通りLake Arrowhead上空を通って戻ることに。その上で、時間がありそうであれば、San Bernardinoに着陸する事として出発。高度は8500を取ることとし、Rwy35から出発。
全くの砂漠地帯を飛行
出発後、Desert Center上空でレベルオフ。往路とルートが変わり、Twenty-nine Palmsへ向かいます。この辺りで、先ほどのLA CenterにFlight Followingを依頼。あっさりと受け付けられ、Twenty-nine Palms、Big Bear経由のChinoまでと伝えます。
眼下にJoshua Tree空港
再び、下界はあきれるほどのスケールの砂漠が広がります。その中に、ポツポツと町が。どうしたこんな砂漠の真ん中に住もうと思ったのか、不思議に思うような景色が広がります。 やがて、Blyhthe出発時ははるか彼方に見えたにSan Bernardino Mountainsが近付いてくると、その北側も回り込むように飛んで行きます。LA Centerには、Big Bear上空ではなく、北側を通ることを伝えます。ただしこの辺りで、一度レーダーロストし復活したと連絡があり、また、Centerのラジオ自体が感度が落ちて来たことから、自発的にFollowingのキャンセルを申し出ました。
Big Bear Lakeを望む
引き続き山脈と砂漠の境界線上を飛行し、Lake Arrowheadが山の中に見えてきたら、そちらに針路を取ります。湖のやや西側通過する頃、San BernardinoのATISを聞き、Towerにコンタクト。1159feetにある空港に15マイル先で8500feetという、 極めて高い位置からのInboundの許可となります。midfieldからRwy24のLeft Downwindに入るとの指示を受け、毎分800~1000feet前後で降下を開始。降りきれるか心配で、ダメな場合は迂回したり360をしようと思っていましたが、無事に空港上空を3000feet弱で通過し、ダウンウインドではTPAに。風向風速も問題なく、ベース、ファイナルとまわって着陸。
Lake Arrowhead上空。この後、7000feetの降下を実施した
San Bernardinoではそのままタクシーバックして、Chinoへのルート、手順を確認した後に、すぐに出発。ここからは2500feetで、Riversideの空域を経由して向かう事になります。それにしても、San Bernardinoは、いつも他の飛行機の気配もないような、幽霊飛行場とでも呼ぶべきかのような気配です。そんな空港から飛び立った後は、RiversideにTransitionの許可を取り、Loubidoux Mountain上空で変針してChinoへ。Elianが以前教えてくれた、この道をまっすぐ進むとChino空港のFinalという道路に沿ってChinoへ向かいます。Riversideの空域内でしたが、Chinoに早めにコンタクトしたかったので、周波数変更の許可をもらい、Chinoへコール。Rwy26Lへの着陸を指示されます。本当は26Rの方がDu Boisの格納庫に近いのですが、何となくタワーが忙しく殺気立っているので、リクエストせずにそのままアプローチ、許可の後着陸。今回は全て、すこしドシンとした着陸でしたが、最後が一番マシだったかもしれません。
Chino空港への着陸
しかし問題は着陸後で、降りたタクシーウェイがちょうど26Rの滑走路端につながるDで、Rwy26Lの向こうには出発待ちの機体が5機以上並んでいます。タワーもかすかに苛立っており、「みんな、こちらが言うまで動くな、さて次はだれの番だ!?」といった具合です。何機か出発機がでた後で、滑走路経由でのタクシーが許可されました。26R上をしばらく走った後でDで脱出。出たところで停止します。が、タワーからグランドコンタクトの連絡がありません。出発機と到着機に向けてマシンガントークが続いています。ここでは勝手にグランドにコンタクトすべきだったのかもしれませんが、ずいぶんと(5分以上)待ってしまいました。その後、何度目かのコールでようやくグランドにコンタクト許可が出、グランドからもタクシー許可をもらいます。

慣れないChino空港、慣れないATCといろいろ課題は見つかりましたが、かなり達成感のあるフライトになりました。ようやくBanning Pass、Cajon Passの越えかたも分かって来て、砂漠のフライトも出来ました。いずれ実現したいと考えている州を越えたフライトまで、もう一歩という感じがしています(実際、Blytheからほんの少しでArizona州に入れるのですが)。

戻った後でLouにBlytheまで行ったと伝えたら、「何もない中の何もない空港だったろ」と言われました。確かにその通りでしたが、とても面白い経験になりました。Louによれば、あの辺りならば、Needlesが良いのでは、との事でした。

飛行距離(直線距離);
CNO-BLH 148n:
BLH-SBD  129nm
SBD-CNO  21nm
Total 298nm(約530km)

飛行データ(Google Earth上で表示されます):
ダウンロード(Google Earhが必要です)

飛行実績
飛行時間:4.3(累計70.9時間)
:PIC時間4.3時間(累計24.3時間)
:夜間0.0(累計3.1時間)
着陸回数:3回(累計197回)
:夜間0回(累計10回)

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