2011年5月5日

[PIC]C172のチェックアウトも成功

久しぶりの早朝フライト。スクールがだんだん混むようになってきて、思うようにC172の練習が出来ないので、思い切って、朝にフライトを入れてみました。インストラクターは、何度となく予約を入れては、体重オーバー、風邪、天候などさまざまな理由で延べ5回くらい流れているLorneです。一番最初のデモフライト以来、2回目ということになります。彼とは飛べない運命かと思っていたほどでした。

彼は、少しだけ日本語が分かるので、「おはようございまーす。元気ですかー」と声をかけてくれます。これだけで親しみがもてるというものです。今日の機体は最古豪の1968年製C172Fです。まずは、打ち合わせをして、「C172のチェックアウトをしたい。それからバニングパス、カホンパスの越え方も知りたい。時間があれば行きたい。」と言うと、「チェックアウトは簡単に終わる。バニングとカホンは、また今度にするけど、172Fよりハイパワーの期待で行った方が快適だ」とのことでした。

ということで、Lake Mathewsでのエアワーク、Riverside空港でのタッチアンドゴーをすることになりました。朝ということもあり、またここ数日の強風もおさまり、とても穏やかな天候です。離陸するとC150よりは力強い感じですが、機体の重さもあるため、結果は一緒、といった感じで上昇していきます。Lorneは、かなり安心してくれている様子で、「とてもいい」と言うばかりです。2000フィートを越えたあたりからは、C150より早いピッチで上昇し、4000フィートまですんなりとたどり着きました。いつもの道ですが、インストラクターごとに流儀が違うと思われるので、Lorneにも細かく質問していきます。Radioが2つある場合の使い分けの方法は?CTAFからTraining Areaの周波数に切り替えるタイミングは?上昇中はときどき機種を下げて周囲を確認すべきか?インストラクターからさまざまな意見を聞きだし、良い意見を集めてPracticeにしようと思っています。

Lake Mathewsにつくと、早速Steep Turn。気流が安定しているので、まったく問題ありません。Lorneは徹底的にほめて育てるタイプのようで、「今のトリムの使い方はすばらしい。」「反対の旋回に入る時のスムーズさがすばらしい」とやたらにほめてくれます。悪い感じはしません。そのままPower Off Stall、Power On Stall。風が良いせいか、気持ちいい感じで進みます。さらに、エンジンストールのシミュレーション。即座にLake Mathewsにある廃滑走路を緊急着陸地点に決定し、そこに向かって降りていきます。その間のチェックリスト、エマージェンシー宣言、打ち合わせなども再現します。4000フィートからの降下なので、しばらく時間があり、Lorneから細かな説明が入ります。再始動が駄目だったら、粘りすぎずにフラップを下げてマスター、燃料コックを閉めること、最後に慌てないで着陸前の処理が出来るようにとのことでした。結構時間があるので、話を聞きながら、ときどきパワーを入れて、エンジンが本当に止まっていないか確認します。これまでで最大級の着陸寸前状態でしたが、スレッシュホールドに差し掛かるあたりで「ゴーアラウンド」と声がかかり、上昇へ。

2500フィートほどに回復したところで、「それではRiversideに行こう」とのことで、水平に戻し、まずはATISを聞きます。その後タワーにコンタクトを取りましたが、ATISを聞いている間に西に進んでしまいましたが、まあいいかと思い「Over Lake Mathews」と位置通報。タワーからは、「Enter Left Base Rwy27」との返事。Lorneが「正しい位置だったらBaseではなく、Down Windと言っただろうね」とのこと。「ここだったらどのような位置通報が良い?」とたずねると、「自分は現在地ではなく、いつもタワーからの方角と距離を伝える」とのこと。確かに他機の位置通報を紀聞いても、現在地を言われると、知らない場所の場合まったく役に立たないと感じていたので、これは納得です。ただし、距離は目測なので、この感覚を養う必要があります。

ダウンウインドよりも滑走路から距離を取って飛んでから、ベースに入ります。タワーから言われていた2マイルを告げると「Cleared to Land」が。降下を開始し、フラップを下げていきます。このC172Fですが、フラップのインジケーターがINOPになっており、直接目で見るしかフラップの出具合を確認する方法がありません。もちろん見たところで、何度とは書いてありません。目測でこんなもんか、とフラップを出しつつファイナルへ回ります。スレッショホールドでアイドル、機体を水平よりやや上にしてフレアをかけ、着地を待ちます。が、フレアの全くない3点着陸になってしまいました。「No Flare, Very Bad」とLorne。どうも、C150と見え方とフレアの必要量が異なるようで、そんなにするとバルーンが大変ではと言うくらい引いて良いようです。

これは悔しいので、もう一度とLorneにお願いし、RiversideのRwy27のトラフィックを回ります。今度こそはと思いますが、またもやフレアのとても弱い着陸に。「今回は、アプローチまで全て良かったけど、若干速度を落としきれていなかったのが原因かも」とのこと。まだ機体の大きさに対して、少し振り回されている感が否めません。

そのままタッチアンドゴーで、Coronaへ戻ります。上空に4機編隊がChinoから上がってくるのが見えました。試験官のMarkさんの会社の戦闘機かもしれません。Elianもいたりしてと思いながら、「次は良い着陸を」とLorneに励まされて、Coronaのパターンを回ります。ベース、ファイナルあたりの高度の取り方はC172でもすっかり慣れてきました。問題は、最後の着陸です。引いたつもりでしたが、またしても弱いフレアになってしまいました。

それでも、Lorneは「まだ飛び続けるのだったら、自分を下ろして一人で行って」と言い放ちます。「いやいや、まだ自信がないからもう一周付き合って」とお願いし、もう一周回ることにします。Lorneからも、アプローチまでは全て問題ないと言われ、要は着陸の一点ということで気合を入れます。まだ、ややフレアが弱いかと思いましたが、Lorneは「教科書のような着陸だったよ」とのこと。自分でも実感をつかんだ感じがしたので、Lorneを解放し(笑)、再びトラフィックパターンを回ることにします。

この感じ、まさに初ソロの時のようです。まあ、C172での初ソロなので、状況は同じようなものです。特に最近はインストラクターとばかり飛んでいたので、PICとしてのフライトが久しぶりな気がします。思い切って飛び出すと、まあ大丈夫かなという気になります。ただし、だんだんと日が上がってきているので、上昇気流が発生して気流がところどころ乱れてきました。また、日差し・気温が強いせいか、エンジン温も高めです。

ソロ最初の着陸は、少し退化したような着陸。満足できる着陸が出来たらやめようと思いながら、結局、全部で4周しました。最後は、さすがに満足できるレベルになりました。フレアが十分に効くと、滑走距離も短くてすみます。出口1つ分は確実に違ってくるようです。また、この飛行機は古いながら、作りががっちりとした印象で、多少手荒に着陸しても(良くないですが)、びくともしない頼もしさがあります。この機体をスクールでは”Old but Faithful”と言っていますが、言い得た表現です。

結局、Lorneとのフライトは1.2時間、Soloでのパターン4周は0.4時間となりました。久しぶりに自力だけという、達成感のあるフライトになりました。 これでスクールのキャブレター方式のC172(2機)に乗れるチェックアウトに合格したこととなり、前回と合わせてフライトの幅が広がりました。

飛行時間:1.6(累計56.9時間)
:PIC時間1.6時間(累計10.3時間)
:夜間0.0(累計3.1時間)
着陸回数:8回(累計176回)
:夜間0回(累計10回)

3 件のコメント:

  1. はじめまして。
    たまたま検索でこのブログを拝見しました。
    私もコロナのすぐ近くでフライトしております。ajo,cno のあたりには日本人がいるよっとは前々から聞いてはいたもののradioでも聞ことはありませんでしたが、とてもうれしく思います。
    機会があったら是非同乗したいですね!!

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  2. こんにちは。コメントありがとうございます。

    CNOには日本人の教官もおられるようで、AJOにやって来た日本人の機体を見かけたことがあります。AJOのスクール(一つしかありません)には、日本人は自分以外いないようです。確かに、空の上でラジオから日本人の声が聞こえてくると、何となくうれしい気持ちになるものですね。

    週末を中心にポツポツト飛んでいますので、ぜひご一緒出来ればと思います。

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  3. 週末は私も時間がありますので、次回飛ばれる際よろしければご一緒できればいいですね。
    ちなみに、私のBASEはRALです。アパートはその横です。
    海沿いまで行くと日本人の会話を聞けますね!
    時間帯によっては、JAL,ANAなどのRADIOも入ってきますし!

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