2011年7月18日

[IFR10]Intersectionインターセプティング

今回からトレーニングがフェーズIIに入ります。ヘディング、高度の指示にしたがっていたトレーニングからVORをはじめとしたナビゲーションに関する内容に進みます。VORのホーミング(VORに向かって飛行すること)、トラッキング(VORから/への特定のコース上の飛行)はこれまでも練習していたので、まあ大丈夫かと思っていましたが、前回の終わりにMikeから、「次回はIntersectionからIntersectionに移動する訓練をするから」ということで、はたしてそんなことができるのかと考えてしまいました。
Intersectionとは、2つ以上のVORからのRadialの交点にあるいわゆる「交差点」です。GPSであれば、この2点間を直行することは可能ですが、VORの電波の交点であるIntersection間では、VORトラッキングでたどりつくしかありそうにありません。今回のグラウンドスクールでさっそく尋ねてみると、「その通り」とのこと。なんだか拍子抜けしました。Mikeが言いたかったのは、Intersectionが交点であることから、VORを2つ使って片方のRadialないしBearingに乗り、片方のコースをクロスした地点がIntersection通過の瞬間である、ということのようです。どこから向かう場合も、いずれかのコースに乗って、もう片方のコースを通過することで、Intersectionを通過できるわけです。

今回はRwy26Rから離陸した途端にタワーから、「すぐに左旋回を開始してくれ」との交信がありました。実は離陸前に、26RからLake Mathewsへ向けての離陸許可の定番である「left turn approved」という言葉がタワーからなかったので、この場合は26Rの設定パターンであるRight Trafficを回る必要があるのか?とMikeに尋ねたところでした。Mikeの答えは、「離陸時にLake Mathewsへの離陸を伝えているのだから、左旋回もOKだ」とのことでしたが、自分で飛ぶ場合は左旋回の許可をタワーに確認した方が、より確実だと思います。いずれにせよ、すぐに左旋回を開始し、PDZに向けてホーミングを開始します。いつものように、このタイミングでフード着用の指示がMikeから出ます。

PDZに向かおうとすると、タワーから「他機が1800feetでPDZで旋回中」とのアドバイスが入ります。私は当然見えませんが、Mikeは確認しているようで方位の指示を受けて旋回します。その後、6000feetまでの上昇とPDZのRadial330をインターセプトせよ、とのこと。
Flight Planning at SkyVector.com
さらに、HDF(Homeland)VORの257Radialをセットし、交点に向けて飛行する指示を受けます。この交点には名前が付いていない(正式に設定されているIntersectionではない)ので、Mikeはtaku Intersectionと勝手に名付けました。VORを設定する際には、必ずIDを無線で聞いてチェックします(IDのモールス信号が発信されています)。これは、同じ周波数の別の無線標識を拾ってしまっていないか、また運用中(停止中はIDが流れません)であるかを確認するためです。二つあるVOR Indicatorのうち、VOR1(HSI)にはPDZをセットしてあるので、HDFはVOR2にセットします。

PDZの130Radialに乗り、外さないように進んでいるとやがてVOR2 IndicatorにセットしたHDFの257Radialの針が動き出しました。やがて針が中央を通過した時点でMikeに「Intersection通過」と告げます。Mikeは「簡単だろ」とつぶやき、引き続き「NIKKL」に向かうように指示が出ました。NIKKLは同じPDZ130Radial、HDF240Radialの交点です。VOR2にセットしたRadialを変更して、そのまま向かいます。これは問題なく到達できました。

ここで、Mikeが操縦桿を握り、わざとぐるぐる回ります。その上でDEJAYに向かえとの指示が。PDZ、HDFの交点であることは変わりありませんが、現在地からはどちらもRadialが違います。急いでVOR1、VOR2それぞれのRadialをセットしますが、ここでミスをしました。現在地からPDZへはFROMではなくTOなので、RadialではなくBearingでコースを設定しなければいけないところ、どちらもRadialでセットしてしまいました。なので、一瞬逆方向へ飛びそうになりましたが、どうもおかしいと思いコースを設定しなおします。Mikeは「You, wise man」と言ってくれましたが単に自分の間違いに気がついただけです(笑)。Mikeによれば、旋回したのはわざと混乱させるためとのことで、見事に引っかかったことになります。

NIKKLからDEJAYへは、どちらのVORも新しく設定したBearing、Radialをインターセプトしないといけないので、適当な角度を取って進みます。PDZのベアリングをインターセプトするつもりでしたが、先にHDFの針が寄ってきました。通常のVOR Indicatorで合わせながら、HSIで針が通過するのを待つことになります。機能上は問題ないのですが、せっかくのHSIを有効活用できていない気がします。

DEJAY通過後は再びtaku Intersectionを回って再び2回転ほど旋回させられてから、PDZに向かってホーミングの指示。さらにいつものように、2000feetへの降下、ATIS受信を指示されます。その上でこちらからBefore Landingのチェックリストを実施。チェックリストは早めのほうが余裕があることが分かってきました。PDZでタワーにコンタクト。Rwy26Rとのことで、MikeがILSをセットして、これに乗ってのアプローチを指示されました。

今回はインターセプト後にグライドスロープもフォローしろとのことで、こちらも気合を入れてローカライザー、グライドスロープを追いかけます。高度が下がり、滑走路に近づくにつれてどちらの針も動きが敏感になってきます。あまり過敏になりすぎず、しかし、針を中央に持ってくるように努力していると、「フードを外して」と指示。外を見ると、滑走路が本当に目の前でした。急いでフラップを2ノッチまで下げます。「着陸までPAPIを参考に」とのことで、初めてランウェイエンドではなく、接地帯のマーキングに向けて着陸していきます。PAPIのコースに乗っていれば、グライドスロープも真ん中に来る、とのこと。

いつものように、なんとか…な着地をして、スクールにタクシーしていきます。到着後のデブリーフィングでは、良くできていた、間違いにも自分で気がついた、とのコメント。こちらからの質問は、Intersectionインターセプトでは、先にインターセプトする(予定)のコースをVOR1にセットすべきかと聞きました。練習機は、VOR1に高機能なHSIと呼ばれるVOR Indicatorが装備されており、こちらにフォローするコースをセットした方が良い気がします。しかし答えは、どちらでも構わない。むしろ周波数を入れ替えるのはミスのもとになるので、VORを一度セットしたならば、むやみと変えないほうが良い、とのことでした。トレーニングは順調なので、次回はHoldingを練習しようとのことで、ホールディングについて、一通り確認をしました。

飛行実績
飛行時間:1.2(累計93.1時間)
:PIC時間0.0時間(累計34.6時間)
:Instrument 0.9時間(累計8.8時間)
:Instruction 1.2時間(累計11.9時間)
:夜間0.0(累計3.1時間)
着陸回数:1回(累計221回)
:夜間0回(累計10回)

グラウンドスクール:
内容:テキストChapter4 Section A、B
:Departure Procedure、Departure Minimums
1.0時間(累計5.1時間)

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