2011年7月7日

[IFR06]Mikeお疲れ気味

前回のトレーニングから、しばらく日にちが空きました。その間、4.5時間のクロスカントリーと0.6時間のLocal(友人を招いてのデモフライト)はありましたが。最近、LA周辺は湿度が高く、CB(積乱雲)も多く発生するなど、天候も不順です。何よりも、強い日差しと高い湿度で、さすがにぐったりします。そんな中、今回は西日の最もきつい午後6時からのトレーニング。

前のトレーニングから戻って来たMikeの表情も、かなりぐったりしています。まずはグラウンドということで、Instrument、Air Spaceについて復習がてらおさらいします。理解しているつもりでも、細かい語句の意味を尋ねられると、英語で説明するという事もあり、なかなかすらすらとは出てきません。しかし、こういう事が口頭試験の時に尋ねられるのだと思います。

一時間ほどグラウンドをした後は、フライトへ。HSI装備の訓練機は内装が外されていて、Lou校長によれば来週に内装を付け直すとのこと。それは良いのですが、内装である壁のポケットに入っているFuel Samplerが見つからず、Fly Coronaでの流儀にしたがって他機から調達します。Louにその旨告げると、機内にあるはずとゴソゴソと機内を探し出します。この辺りは、几帳面なLouの性格が出ています。さらに、PreflightでLanding Lightが切れていたことを告げます。もしかして、修理になるかなと思いましたが、Louはとても悲しげな顔はしたものの、あっさりと「明日、直すから」とのこと。そのままこの機体で出発できることになりました。Samplerも無事に見つかり、他機のものは元に戻します。

今日の訓練内容はStraight "S"とVORトラッキング。Straight "S"というのはこれまでもやっていましたが、とにかく上昇、下降を水平飛行、旋回と合わせて繰り返すこと。上昇は80mphのVyで、下降は90mph、500fpmが標準値で、その途中にヘディングの指示も頻繁にMikeから出されます。どうも、水平飛行に移る時に旋回も終わるような、2つの動きを合わせた操作をさせたいようで、狙って指示を出してきます。西日が強く、フードをかぶっていても日除けを出すほどですが、気流は安定しており、操作は問題ありません。Mikeも「Very Good」と言ってくれます。

それより問題が出てしまったのがVORトラッキング。VORに近い時は、バーに敏感に反応し過ぎずに我慢することと習ったためか、単にまだ操作が慣れきっていないせいか、少しずれていてもそのままにしてしまい、Mikeに「もっとコースに乗らないと」と何度か注意を受けます。Mikeも多少疲れているのか、教え方にいつもの余裕が感じられず、どうして出来ない?といった雰囲気です。こちらも、それを感じてうまくやろうと思うのですが、修正操作が足りないか、操作が大き過ぎるかのどちらかになってしまいます。

帰り道は降下、VORトラッキング、ATIS受信、Towerへの連絡、Before Landing Check Listを指示され、順番にこなしていきます。その間にMikeがVOR IndicatorをILSにセット。40度ほどの角度でアプローチ。Barが動き出したらNormal TurnでInterceptしろ、とのことですが、少しオーバーシュートになってしまいました。ここからの修正が難しく、なかなかコースに乗りません。デブリーフィングで言われましたが、どうもCourseの左側を並行に進んでしまう癖があるとのこと。「何か特別な理由があるのか」と聞かれますが、そんなものはありません。合わせようと思うのですが、上手くいかないというだけです。

そんなで、上空3500~4500feetでも熱い空気を感じながらの訓練を終えて、着陸。フードは直前に外して良いと言われます。アイドルにしてFlapを2ノッチに下げてダイブする感じで滑走路端へ。最後はきれいに決めようと思いフレアまできれいに決まったと思いましたが、Mikeからは「フレアが高すぎる」と一言。そう言われてみれば、確かに高いようでそのまま沈んでいきます。がんばってフレアを足しますが、ガシャンとした着陸に。どうも今日は課題の残るトレーニングになりました。

デブリーフィングでは、「VORトラッキング、ILSの双方で、コースからずれて並行する癖があるようだ」との指摘。理由を尋ねられても、自分で特に思いつかないのですが、敢えて言えば、過修正を恐れるあまり、じきに少しずつコースに乗るだろうと思ってしまっているのでしょうか。もしくは、スキャン(計器をまんべんなくチェックすること)の不足かもしれません。

なんだかMike共々、お互いぐったりした感じで、今回のトレーニングは終わりました。なんでもMikeの疲れは、今日だけでなく昨日の子供サービスで一日中プールに入って日を浴び続けていたこともあるそうでしたが。日の長い(8時半ころまで明るい)このシーズン、晩のトレーニングも良いかと思いましたが、お互いがつかれた状態でのトレーニングになることも考えないといけないかもしれません

飛行実績
飛行時間:1.1(累計88.2時間)
:PIC時間0.0時間(累計34.6時間)
:Instrument 0.8時間(累計4.9時間)
:Instruction 1.1時間(累計7.0時間)
:夜間0.0(累計3.1時間)
着陸回数:1回(累計217回)
:夜間0回(累計10回) 

グラウンドスクール:
内容:テキストChapter2 Section C、Chapter3 Section A、B
:Instruments、VOR、Airspace
1.0時間(累計3.2時間)

8 件のコメント:

  1. はじめまして。
    愛読者のひとりにさせていただきました。
    こんなにわかりやすくパイロットライセンス取得を記録されたブログははじめてです。Corona/Chino 近辺にお勤めなのですか。これからも、美味しい情報を含め、ブログのアップを楽しみにしていますね。
    -mia

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  2. こんにちわ。
    自分のトレーニングを始めて今週で1ヶ月がたとうとしています。いつPrivateを取れるのやら焦ってきてる今日このごろです。でもやっとラジオにも慣れてきてやっとソロの日差しが出てきました。3日後に初めての筆記試験なのですが合格する気がしません(;´Д`)一応テスト準備ということで勉強している振りをしています。
    あと質問ですがよくフレア(Flare?)という単語をよく聞くんですがよくわかりません。

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  3. > miaさん
    はじめまして。読者登録、ありがとうございます。自分が免許取得を思い立った時、意外と日本語での情報が少ない気がしました。なので自分の経験を細かく書いておけば、後で誰かの参考になるかなとと思っています。仰られるようにCorona、Chinoまで30分程度のInland Empireの住民です。今後ともよろしくお願いします。

    > かずやさん
    トレーニング、進んでおられるようで何よりです。ソロは、自分はこんな状態で本当に良いのかという気持ちで、インストラクターから行ってらっしゃいと言われました。Writtenも、思っているよりも良い点が取れました。

    Flareですが、着陸寸前の機首の引き起こしのことですね。教科書的には、Thresholdでエンジンアイドル、ピッチ水平、高度が下がってきたところでフレアをかけて降下率を落としてスムーズに着地という感じでしょうか。これが、まあ、難しいのですが(笑)。

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  4. なるほど!着陸のとき途中でよく落ちるのでフレアが少ないからですね。これからスムーズに着陸できるようにフレアをほどよくかけます!

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  5. taku san,
    こちらこそどうぞ宜しくお願いいたします。
    ブログ内容は本当に凄い!です。航空用語がふんだんに使われているところや、技術翻訳のお仕事に携わってらっしゃるのではと思いたくなるような解説、たいへん参考になります。 筆記試験用のお薦めのテキスト、フライトスクールで一冊単位で購入できるものなのかなどアドバイスいただけませんでしょうか。
    それから、FlyCoronaやDuBoisに日本人訓練生は他にいらっしゃいますか?

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  6. 筆記試験対策についてですが、

    ASAの問題集http://soranosanpo.blogspot.com/2010/09/blog-post_2734.html
    をやって、ひたすら問題を覚えてしまうのが一番だと思います。

    必要な知識は、基本的にはネットで集められます。以下の上田さんのサイトはとてもためになりました。
    http://www.cfijapan.com/

    本としては、次の本が図解が多く役に立つと思います。
    http://www.amazon.com/Rod-Machados-Private-Pilot-Handbook/dp/0963122991

    どの本でもスクールで買うよりも、Onlineで購入するのが安いと思います。Coronaならば空港近くにAirport Spruceのショップがあるので、通販と同じ価格で(しかも送料なしで)店頭で買うことができます。
    http://www.aircraftspruce.com/

    スクールですが、Fly Corona!とDu Boisのどちらも、残念ながら今のところ他に日本人はいません。

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  7. こんばんは。

    筆記試験対策についてのアドバイスありがとうございます。
    ひたすら問題集で覚える!ですね。図解が多いもの、必要知識がシンプルに吸収していけるものはありがたいです。
    こんどAirport Spruce に立寄ってみることにします。フィッシュ&チップスのお店が近ければそちらにも。 それから、上田さんのサイト情報もありがとうございました。参考にさせていただきます。

    そうですか。日本人訓練生はごく珍しいのですね。Fly Corona! Du Bois でこれまで何か困ったことや問題だと思われたことはありますか。 カリキュラムの内容や教官の辛抱強さ(笑)はOKでしょうか。

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  8. 問題集を暗記しているうちに、理屈も分かってくる気がします(人によって違うかもしれませんが)。

    Fly Coronaは、スーパーフレンドリー、様々な面で多少ルーズ。Du Boisは家庭的(多少閉鎖的?)、機体の管理は神経質なほど。という印象でしょうか。Du Boisは校長のLouのカラーが濃いです。どちらも一長一短ですが、自分としてはプライベートがFly Corona、IFRがDu Boisなのは良かったと思っています。

    カリキュラムですが、どちらもインストラクター次第です。個人によって、教え方やカリキュラムも多少違います。英語の分かりやすさも、意外と重要な点かもしれません。いずれにせよ、スクールよりも、波長の合うインストラクターとの出会いが重要だと思います。すごい人だと、すべてのインストラクターと話をしてから、決める人もいるみたいです。私は、ほぼ適当で、幸いにも良い人たちに巡り合えています。インストラクターは辛抱が商売のようなものですから、皆じっくりと教えてくれると思います。

    メッセージをいただけたら、2つのスクールでのお奨めのインストラクターについては、具体的にお応えできると思います。

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