2011年9月14日

[IFR29]Camarilloまでのクロスカントリー

今日は、早朝にスクールに出かけました。いよいよIFRでのクロスカントリーです。昨晩は自宅でCamarillo空港のアプローチチャート(VFR Rwy26)を眺め、またエンルートのコースをメモ用紙に書き出しておきました。これで必要な情報は2枚の紙に集約出来たはずです。

勢い余ってスクールには時間の15分前に到着。まだ誰も来ていないので、車の中でチャートやメモ書きを見て復習しておきます。時間ちょうどにMikeが到着して、スクールを開けます。名前を聞きそびれてしまいましたが、新しい事務の若い女性も到着します。どうやら、プライベートの取得中で、かつ事務にも就いたようです。その時、気が付きました。ヘッドセットを忘れて来てしまったことを。仕方が無いので、スクールのものを借りることとします。

まずはグラウンドから。今日の飛行プランについてMikeと確認をしていきます。どうやらMikeは2週間以上空いていた私のトレーニング歴が、いく分心配なようです。しかし私自身は、昨日飛んだ感覚で大丈夫と思っているので、強気で行きます(笑)。SOCAL APP空域内のフライトは、大部分がTEC(Tower Enroute Control)ルートと呼ばれる、経路・高度が指定されたものになっています。指定されており自由は効かない代わりに、フライトプランを提出する必要はありません。Groundにタキシング開始時にお願いしておけば、ランナップに着くまでにはクリアランスがもらえるという具合です。こうした手順についても打ち合わせて、いざ出発です。

出発の際は、手順どおりにTECルートのクリアランスを申請します。
Chino GND, ...(通常のタクシー許可申請)..., also request Tower Enroute Clearance to Camarillo Airport.
Cherokee00U, taxi to Rwy26R via P, cross Rwy21. Stand by for clearance.
斜体はこちらの交信。太字はATCの交信(以下も)
その後、滑走路への移動中にクリアランスが準備できたと言ってきます。
Cherokee00U, clearance for you. ready to copy?
Chino GND, Cherokee00U, stand by.
移動中は落ち着いて書きとめることが出来ないので、ランナップに着くまで待ってもらいます。ランナップに着いたら、再度クリアランスを求めます。
Chino GND, Cherokee00U, ready for copying clearance.
Cherokee00U, cleared to Camarillo airport, on departure fly heading 275 to join V186, FIL, direct. Climb and maintain 4000, expect 6000 10 minutes after departure.
Cleared to Camarillo, fly heading 275 to join V186, FIL, direct. Climb and maintain 4000,  expect 6000 10 minutes after.
Cherokee00U, readback is correct. Contact Tower when ready.
このような具合で、Clearanceを受け取ります。その後ランナップ(離陸前点検)を行なってから、タワーにコンタクト。
Chino TWY, Cherokee5800U Rwy26R at runup area, ready for IFR release.
Cherokee5800U, Squawk4637
4637、00U
しかしその後、リリース(IFR発出)が遅れ、2分待て、3分待てと待機が続きます。出発時の上昇高度も4000から3000と変更され、Mikeもイライラしながら5分ほど待ったところで、ようやく離陸許可が。
Cherokee5800U, cleared for take off Rwy26R, fly heading 260.
Cleared for take off Rwy26R, heading 260
離陸後、すぐに4000feetで対向機がすれ違います。これが理由で出発が延期されていたようです。その後は、すぐに6000feetまでの上昇許可が出、コース通りに上昇します。V186の航空路にも乗り、そのままVNY(Van Nuys VOR)に向けて進んでいきます。私は離陸直後にフードを被ったので、外は見えませんが、SOCAL APPからは頻繁に周りのTrafficの情報が告げられます。また、頻繁に周波数が変更されます。LAのClass Bを通過しているため、セクターが細かく分けられているようです。

本来はVNYからFILへと進んでからCamarilloへのアプローチ開始となりますが、ATCからVNYを出た後、HDG260で進めとの指示が出ました。そのままベクターしてVOR RWY26のFinal Approach Courseに向かわせるとのことです。急いで、アプローチに必要なブリーフィングを実施し、計器類に周波数やコースのセットをし、さらに必要事項を確認します。COOGAインターセクションまで誘導され、そこからアプローチ開始。アプローチ自体は難しいものではないので順調に進みます。FAF(Final Approach Fix)でタイマーをセットし、降下可能時間の計測を行ないます。90knotsで計算していますが、若干速度が速いようで、フードの端から滑走路がかなり近くに見えています。Camarillo空港はThreshold(滑走路端の着陸できない部分)が異様に長いので、余計そう感じるようです。

制限時間少し前にフードを外す指示がMikeから出て、フードを外します。昨日習った通り、非精密進入では、VASI/PAPIにこだわることなく、滑走路端を狙った通常のVFRのランディングとします。着陸して誘導路に入ったところで、グラウンドにコンタクト。ところが、このグラウンドが恐ろしく長いフレーズをマシンガンで言ってきます。前のセスナに続いて行け、後続機があるからタクシーを急げ、ずっと先を右だ、云々と定型出ない形で言われたもので、折角のATCもここではMikeに代わってもらいました。ここまでうまく出来ていただけに、残念です。ブロックタイム1時間18分(フライトタイム50分)でした。

Camarilloでは、Transient Parkingでエンジンを止めカフェで一服。Mikeとお互いの世間話をします。Mikeは前職は非常勤の労務コンサルタントだったそうで、シュワルツネッガー政権で仕事を失い、持っていたCFI資格でインストラクターになったものの、不況でしばらくは様々な仕事をして食いつないでいたそうです。その後、現在のフライトスクールで勤めだし、ようやく生活が安定したとのこと。今はスクールで一番の人気インストラクターになっていますが、それまでの苦労は色々あったようです。

帰りは1時間あれば大丈夫と二人で高をくくって、それでも1時間30分前にエンジンを回し始めたのですが、IFR Relaeaseがなかなか出ず、また離陸後に引き継がれたMUGU APPになぜかFlight Followingを依頼したVFR機と勘違いされます。IFRの旨を伝えますが、今度は西に北にとかなり大きくベクターされ、連れ回されます。10分以上たったところでMikeが「ようやくCamarillo上空に戻って来た」と一言。 何んとも壮大な連れ回しです。その後、頑張って急ぎ気味に飛びますが、飛行機を予約した時間は過ぎてしまうのは確実な状況。そこで残念ながら、Chino空港の近くでIFRをキャンセルしてVFRで降りることに。キャンセルした後は、レーダーベクターならぬMikeのベクターにしたがって空港に接近していきます。

フードを取って飛行を続けます。空港が近いので降下率を上げるとMikeが耳が痛い、とのこと。どうも少し風邪気味のようです。ようやくTPAに降りますが、タワーからショートアプローチをするようにと言われ、またしてもきつめの降下になります。着陸後、Mikeにコメントを求めると、「とても良かった。全部良かった。」とのこと。さびついた腕への疑念は、大体晴れたようです。ただし、腕自体をもう一、二段階上げないといけないので、まだまだ練習という感じです(大体良くなりましたが、たまに試験での許容誤差範囲を超えてしまうことがあります)。

余録
これまでのトレーニングで、VFRと比べて多い資料(Chart)類の飛行中の整頓、ATCへの対応が
課題と感じていたので、フライト用品屋に立ち寄り、次のようなものを購入してみました。
上左:ATC録音用ケーブル 上右:操縦桿チャートクリップ 下:折り畳み式ニーボード(2面式)
ATC録音用ケーブルは、これを使って、自分のATCのやり取りを録音できるようになるはずです。これで、後からの復習ができます。チャートクリップはKudjoさんが持っていたのと同じもので、操縦桿にアプローチチャートをぶら下げて使うことができます。そして折り畳み式ニーボードは、資料類の膝上での置き場所問題が解決されると期待されます(笑)。これらの新機材を使って、よりオーガナイズされたフライトを目指したいと思います。 

プローチ合計(Simulator含む):
29回(ILS11回、LOC5回、VOR13回) 

飛行実績:
飛行時間:2.7時間(累計115.2時間)
Simulator:0.0時間(累計9.8時間)
:PIC時間0.0時間(累計42.2時間)
:Instrument 2.2時間(累計29.6時間)
:Instruction 2.7時間(累計36.2時間)
:夜間0.0(累計3.1時間)

着陸回数:2回(累計240回)
:シミュレータ着陸:0回(累計3回)
:夜間0回(累計10回)

グラウンドスクール
0.5時間(累計14.8時間)

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