2011年10月16日

IFRレーティング合格[チェックライド1]

前日、試験の準備で午前3時過ぎに寝ました。今日は昼の12時半に試験開始なので、時間的余裕はあります。Mikeと最後の打ち合わせがありますが、10時半という話にしてありました。そんな訳でゆったりとした気持ちで朝にシャワーに入っていると、Mikeから電話が。「午前にも一人試験を受ける学生がいるが、天候が悪過ぎて飛べないので、ExaminerがOralを二人分午前中にしてしまいたいと言っている」とのこと。そんな勝手な話とは思いましたが、とりあえず急いでスクールに向かいます。10時ちょうどに空港に着くと、天候が回復しつつありExaminerは予定通りフライト試験に向かうとのこと。完全な空振りでした。

ExaminerのKenさんは、現役のエアラインパイロット。Mikeから気難しそうだが良い人だと聞いていましたが、見るからに気難しそうです(笑)。フライト試験に向かうKenとまずは挨拶だけして、その後、スクールで自宅でプリントアウトするつもりだった最新の天候チェックなどを行ない、教室で最後の悪あがきで気象の勉強をします。しばらく勉強していると、Kenと学生が帰ってきました。結果は合格とのこと。何となくプレッシャーを感じます。

Mikeは他の学生のGround Schoolをしているのですが、ちょくちょくとやって来ては「先の学生に、どんな質問が出たか聞いた方が良い」とか、「アプローチの試験はCorona、Riverside、Chinoだったぞ!」といろいろな情報を教えてくれます。さらに「Examinerは昼食に行くと思うから、その間に先の学生にいろいろ聞けるぞ」とも。ところが、Kenは自分で昼食を持参しており、「キミが構わなければ私の食事をしながら試験を始めよう」。嫌という理由もないので、早速試験が始まります。まずは、書類の点検から。Mikeも同席し、IACRA上で書類をチェックします。「so far, so good」と言うことで、Mikeは退席。その後、ログブックなども細かく確認しますが、特に問題はありません。昨晩、しっかりと全ての数字を確認した甲斐がありました。

ようやく初めての問題。「用意したフライトプランに関して、天候のブリーフィングをしてくれ」。この日は、Marine Layerrが発達しており、海岸沿いのSanta Barbara(SBA)空港は視程6milesながらCeilingは1000feetほど。ILSなら降りれますが、VORでは厳しいところです。また、当然Alternateが必要なのですが、海岸近くのOxnard、Camarillo共に、SBA同様の天候です。Approach PlateでMinimumをチェックすると規定は満足しているのですが、確実性を考えVan NuysをAlternateに設定した事を、各空港の天候状況を説明しながら話しました。

Kenはうなずいて話を聞いた後に、「今日のような天候でSBAには行けるか?」との質問。「規定上は満足しているが、Ceilingが1000なので、私の飛行経験から考えて、行かなくてすむなら行かない事を選ぶ」と返答しました。ところが、この答えはKenを満足させるものではなかったようで、「ではなぜInstrumentを取ろうとするのか?Ceiling 1000ならVFRでも飛べるぞ」とのこと。Kenとしては、使える資源(資格も含めて)を活用して飛ぶことを求めていたようで、見当違いの話に持っていってしまったようです。

さらに、試験は悪天候の際の話に進みます。「IFRパイロットとして最も注意しなければならない天候は何か?」「Thunderstorm以外に、危険な天候は?」「Icingに直面したらどうするか?」「Thunderstormの注意点は?」などの質問がでます。一つの答えが次の質問が重ねられ、徐々に細かな点を突かれてくるので、答えるのに苦労します。答えに詰まると気まずい沈黙が訪れます。

またApproach及びDepartureの話になり、「Circlingの際、どのような条件でMDAより降下できるか?」「Alternateの空港にInstrument Approachが無い場合、Weather Minimumはどうなるか?」「離陸後何フィートでRunway方向から変針を始めるか、またその理由は?」等の質問が出ました。満足できる答えを返すと「Good Job!」そうでないと沈黙といった感じで、試験は進んでいきます。

何度か詰まったり、「それは概念を勘違いしている」、さらに「質問を控えておいて、後で自分で調べるように」とも言われました。正直、ここでもう終わったかなと思いましたが、「いくつか間違いはあったが、全体としては良く出来ていた。さあ飛びに行こう」との予想外の言葉。フライトの手順は、Lake MathewsでUnusual Attitude、CoronaへのFull ProcedureでのVOR、RiversideへのPartial PanelでのLOC、ChinoへのILSとのことで、Mikeの情報通りでした。情報通りだからと言って、上手く行く保証は全くないのですが(笑)。Oralは、全部で1時間半ほどでした。

続く

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