2012年2月8日

[MLT04]飛行機に追いついてきたかも

マルチのトレーニングですが、飛行機の調子やインストラクターBillの都合などもあり、なかなか予定通り進んでいません。自分の都合もあるのであんまり遅れるのも困るのですが、それを言ったところスクールのGMのKevinは随分と頑張って予定を詰めてくれました。Billだけでなく、Mattもスケジュールに入れてくれています。
訓練機のPA30 Twin Comanche

さて、今回はフライトは3回目となります。これまでSanta Anaウインドと慣れない機体のコンボに翻弄されていましたが、今回は風も穏やかです。プライベートの時以来作成している、機種ごとの自作操作要領をPA30 Twin Comanche(ツインコマンチ)でも作成しました。1エンジンアウトの際の手順も含めて、イメージトレーニングもばっちりと行ないました。今日は決めるぞと思いながらスクールに向かいます。
各部の形は、典型的なPiperのもの
早速、プレフライトを行なってBillと乗り込みます。プレフライトも点検個所は多少多いですが、頭に入ってきました。Billの15歳の娘のBeauも一緒です。彼女はいつも父親にくっついているようです。

まずは、Coronaを離陸してChinoに向かいます。ATCも自分ですべて行います。Rwy25を出てRight Crosswind Departure、Chinoタワーにコンタクトし、Left Traffic Rwy26Lを指示されます。2000feetのMultiのTPAで回ります。120mphの速度ですが、今日はゆっくりに感じます。Fly Beforeとまでは言いませんが、Behindではなくて飛行機に乗っている気がします。パワーのセッティングも変えたいのをグッとおさえてピッチとフラップ等で調整します。ダウンウインドとファイナルでの2度のGUMPチェックもきっちりと出来ました。
シングルエンジンを見慣れた目には大きな機体です
着陸を革新したときのみVyse(シングルエンジンでの最適上昇速度)以下にして良いとのことで、「Landing!」とBillにコールして、スロットルを少しずつアイドルに戻して108mphを割り込んでいきます。ランウェイエンドで95mphとなるようにとのことなので、そのようになるようにします。ラウンドアウト、フレアもほぼきれいに決まり、静かな接地となりました。すぐにノーズギアが接地となりましたが、初めて満足のいく着陸となりました。そのままついタッチアンドゴーをしそうになりますが、Billに「違う違う」と言われてハッとしました。この機体の練習では、一切タッチアンドゴーは行わないと言われていたのでした。滑走路から出て停止、落ち着いてPump Off、Flap Up、Pitch Trim Neutralと後始末をします。
機首部にはヒーターが入っています
Billから「とても良い。すごい進歩だ」と言われます。ただし相変わらずタキシングは下手でふらふらします。タキシングでの蛇行は、もしかしてGustウインドのせいではと思っていたのですが、この穏やかな風の中、単に自分のコントロールが下手なことが判明します(笑)。こんな感じでもう1回パターンを回ります。
胴体下部。手前はエンジンのCowl Flap
次の離陸前に、Billから離陸中止の場合の手順を聞かれます。「その通り」と満足のいく回答をした後の滑走で、いきなりBillが右エンジンのMixtureをLeanにします。その場合、すぐに離陸中止をしないといけない訳です。今回は、反応に時間がかかってしまいました。その後は、十分にBillの手の動きにも注意を払いながら離陸再開(笑)。無事に離陸できました。この回も、まあきれいな着陸が出来ました。今日は、本当に飛行機が遅く感じられます。巨人の長嶋の「ボールが止まって見える」ほどではなかったですが(笑)。
メインギア
さらに次の時は、離陸直後にBillが左エンジンをアイドルに。即座にGear Up。その後の手順はシミュレーションで、デッドエンジンのThrottle Idle、Feathered、Idle Cut-Off、Fuel Tank Offと手順を追います。上昇中は右ペダルは踏み切り、さらに右にエルロンを切って、ようやく直進となります。そんな状況でも、300fpm程で上昇します。そのままLeft Trafficを回り、右エンジンの力のみで着陸までたどり着きました。
フラップの動作部分
Billからは「よくできた」と誉められ、後ろのBeauからも「初めてのワンエンジン、上手かったわ」等と言われます。パイロットでもない15歳の女の子に誉められて、不思議な気持ちです(笑)。まあ、私よりよほどフライトタイムは持っているのでしょう(笑)。

最後は、Chinoを出発してCoronaに戻ります。26Lを離陸しLeft Turnをして向かいます。ついつい、そのままのパワーセッティングにしてしまい、500AGLで上昇セッティング(25スクエア)にすることを指摘されます。まだ、この機体の操作を体得したとまでは言えない感じです。そのままクロスウインドからダウンウインドに入り、Coronaに着陸します。最後もうまくやろうと思いますが、速度を処理しきれないままの進入に。フレアもその分距離を稼いでしまい、もう一瞬でGo Aroundかと思ったところで接地、ブレーキを強めにかけます。
メインギア

Billもかなり機体に慣れてきたと言ってくれましたが、自分としては、もう一歩慣れたいと思うところです。いずれにせよ、次回からはMulti Trainingの真骨頂というべきOne Engine Failureの練習に本格的に入ることになります。次は、本当にエンジンを止めるそうです。 


飛行実績:
飛行時間:1.1時間(累計172.3時間)
Simulator: 0.0時間(累計9.8時間)
:PIC時間 0.0時間(累計59.9時間)
:Instrument 0.0時間(累計44.15時間)

:夜間0.0時間(累計4.7時間)

着陸回数:5回(累計339回)
Simulator着陸:0回(累計3回)
:夜間0回(累計11回)

2 件のコメント:

  1. 頑張ってられますね、思い起こせば43年前にPA30で訓練しました。 双発の醍醐味は格別ですね、310HPのシングルより例え160HPでも多発の安定感と同調音、”俺が操縦しているのだァ!”という気分に浸っていることと思います。 ツインコマンチを習得出来れば立派です、実はこれ以上難しい機体が無いのです。 日本に於いては全機着陸で壊れました。 この機体は”空飛ぶ棺桶”と言われ、米国でのクラッシュが多かった機体です。 シングルV2に於ける離陸が出来ない機体のため、T/Gは禁止されていると言う経緯です。 V1V2に於いてシングルエンジンにすると停止方向へいきなり取られ、フットバーでは修正出来きらないのです。 しかしながらそれなりに経験として、貴重なものを習得することか゛出来るでしょう。  是非頑張ってください、そして日本で是非経験を生かしてください。

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  2. 匿名さんは、大先輩だったのですね。それにしても、
    聞きたくないことを聞いてしまった気がします。ツインというのは、コマンチに限らずどれも繊細(精密?)なもののようですね。

    その分、仰られるように乗りこなせるととても満足を得られる気がします。Basicな動きは慣れましたが、まだまだ細かい操作であたふたとしてしまっています。気を付けて楽しみたいと思います。

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